Category: Diary

桜の森の満開の下

午後、東小金井駅からぶらぶら歩いて、小金井公園に桜を見に行く。途中のコンビニでヱビス・ザ・ホップを買って。

この公園に花見をしに来たのは初めてだったのだが、江戸東京たてもの園の前に広がる満開の桜の森には、正直びっくりした。薄紅色の桜の花々が、まるで天井のように頭上を覆っている。傾く日射しを透かして、花弁がはらはらと舞い落ちる。そこらじゅうで酔いつぶれる花見客がまるで気にならないほど、美しい光景だった。

すっかりいい気分で桜を満喫し、東小金井駅近くの六甲山というお店でカキのお好み焼を堪能し、三鷹に移動してリトスタで飲み直した。心地よい、春の休日。

台割を作る

終日、部屋で仕事。懸案の本の企画を実現させるため、台割の検討を進める。

台割とは、本のどのページにどんな内容が入るのか、最初から最後まで割り当てる、本全体の設計図のようなものだ。普通は、ある程度原稿を書き進めてから台割の策定に入るのだが、今回はちょっと特殊な事情があって、既存のフォーマットにできるだけ近い形に構成をあてはめた案も用意しておく必要が出てきた。なので、「1ページ目は総扉で、2、3ページ目はグラビアのイントロダクションで‥‥」といった具合に、ひたすらゴリゴリと検討を重ねていく。

こういう台割を作る作業、僕は大好きだ。頭の中で好きなように本のカタチを思い浮かべられるのは、編集の仕事の醍醐味の一つなんじゃないかと思う。考えているうちにどんどん楽しくなって、時間が過ぎるのを忘れる。

気がつけば、すっかり夜だった。

強く思う気持

今日は一日中、メールやら電話やらでの連絡業務に追われた。いろいろな案件が、同時進行で進んでいる。

その中でも、ここまで順調に準備が進んでいたものの、震災の影響で頓挫している企画がある。取材を伴うこともあって、ちょっと難しい判断を迫られているのだが、担当編集者さんとやりとりしている時、こんな風に書かれていたメールにぐっときた。

「山本さんが、“こんな本があったらいい! こういうのを作りたい!”と強く思う気持が、実現への一番の力になります。“欲しいものを作る”というのが、モノ作りの原点です」

そうなのだ。青臭い言い方かもしれないけど、情熱を注ぎ込んで、やり遂げてやろうと強く思う気持こそが、今のような困難な状況を打開する一番の原動力なのだと思う。自分が提案した企画に対して、こんな風に侠気を見せて協力してもらえることほど、心強いことはない。

燃えてきた。必ず、いい本にしてみせる。

花見ポタリング

今日は自転車に乗ると決めていた。愛車ブロンプトンに跨がり、ぎゅっとペダルを踏み込む。暖かな日射しが降り注ぐ中、風を切って走る爽快感。本当にひさしぶりだ。

コースは、この季節になるとよく行く、花見ポタリングコース。三鷹から野川公園に出て、野川沿いの桜並木を眺めながら二子玉川まで下り、そこから多摩サイに出て北上し、途中から三鷹に戻るというもの。野川の桜並木は七分咲きといったところだったが、仄かに青白い花弁が、春霞の漂う空に映えて、本当に綺麗だった。花見客は、いつもの年に比べると明らかに少なかった。平日だからか、それとも時節柄か。

今日のコースは、距離的にはたいしたことないし、桜を見ながらのんびり流して走った程度だったのだが、やっぱり身体は相当になまっていた(苦笑)。夏までに、あと何回かは自転車に乗って、体力を回復させておきたいところだな。

不在者投票

昼からずっと、仕事関係のメールがいくつか届くのを待っていたのだが、なかなか来ない。じゃあ今のうちに、東京都知事選の不在者投票にでも行ってくるか、と思い立つ。日曜は都心に出かける用事があるし。

投票所入場整理券を手に、歩いて武蔵野市役所へ。市役所前の通りは、桜並木が七分咲きくらいで、ふわっとした花弁をつけた枝が風に揺れるのを、道行く人もみな見上げていた。あたたかくて、いい日和。

市役所に着いてみると、節電モードなのか、建物の中が薄暗い。エレベーターも三台中二台が止まっていて、最初はどうやって階上に行けばいいのかわからなかった。不在者投票の会場には、十人ほども係の人が待ち構えていて、たった一人の僕の一挙手一投足をじっと見守っていた。正直、あんなに人数いらないよなあ‥‥。

外で晩飯を食べてから家に帰ってくると、仕事関係のメールがどっさり届いていた。これからがんばって返信せねば。