Category: Diary

腹が減っては

取材のため、午前中に家を出る。下りの中央線に乗り、西国分寺で武蔵野線に乗り換え、さらに東武東上線に乗り換えて、川越へ。あたりに広がる、田んぼと畑。えらいところまで来たもんだ。

今日は二件の取材が入っていたのだが、間の空き時間が中途半端だったせいで、おひるを食べ損ねてしまった。二つめの取材を終えて電車に乗る頃には、もうふらふら。完全にエネルギー切れ。腹が減っては‥‥というやつだな。

都心に戻り、八重洲にある和風ダイニングの店へ向かう。以前、デリーでさんざんお世話になったご夫妻と、その友人の方との会食。いやー、おいしかった。びっくりした。エネルギーが枯渇してたから、余計においしく感じたのかも。

ひさしぶりに会った方々と、ラダックやらパキスタンやらアフガニスタンやら、濃〜い話ができて愉しかった。それぞれ夏には計画があるので、帰国したら報告会をやりましょう、という話に(笑)。心地よい時間だった。

通過点

今日も一日、家にいられた。メールでの連絡業務や明日の取材の準備などを、ぼちぼちと。夜はひさびさに本腰を入れて自炊。納豆入り豚キムチをどっさり作って、炊きたてごはんと一緒にもりもり食べた。

正気の沙汰とは思えないほど忙しかった先月に比べると、さすがに最近は仕事のペースが落ちついてきた。本を一冊作り終えて、やっとこれからのことに考えを巡らせる余裕が出てきたように思う。自分がやりたいこと。やるべきこと。やってほしいと言われていること。いろいろと。

すべて終わったからこそ言えるけど、今回のラダックガイドブックは、僕にとってはゴールではなく、いくつかある通過点の一つだ。今、このタイミングでこの本を作ったことには、狙いも理由もあるし、それは間違っていないと思う。この本を作ったからこそ、その次に活かせるものもあるし。

次の通過点は‥‥タイミングはまだ見定めきれていないけど、それがどこにあるのかは、ほぼわかっている。その通過点まで、いつ、どうやって辿り着くか。焦らず、じっくり、考えたいと思う。

細々したこと

土日でたっぷりリフレッシュ&休養したので、今日はすっかり元気になった。

冬物のコートやセーターをクリーニングに出しに行き、さて、先週取材した分の原稿を書こう‥‥と思ったら、ぽんぽんメールが届いて、その対応に追われる。原稿をある程度進めて、夕方ちょっと外に出て、薬局に常備薬を買いに行ったり、スーパーで買い物したり。帰ってきたらまた新しいメールが届いていて、その対応。そして原稿の続き‥‥で、今に至る。

一つひとつはそんなに大きなことじゃなかったけれど、細々したことの連続で、気がつけば一日が終わってしまった。まあでも、やるべきことは、この後もたくさんあるな。

目指すべき高み

取材のため、朝から巣鴨へ。午前中に一件、午後に二件。それぞれ、まずまず首尾よくやり遂げたが、集中力のオン、オフをくりかえすのは、やっぱり疲れる。

すべての取材を終えた後、品川へ。キヤノンギャラリーで開催中の石川梵さんの写真展「人の惑星(ほし)」のオープニングパーティーに出席させていただく。名前を聞くだけでくらくらするほど錚々たるフォトグラファーの方々の迫力に圧倒されながら、会場の片隅でビールをすする(苦笑)。でも、石川さんや、一年ぶりにお会いした庄司康治さん、「梅里雪山 十七人の友を探して」の著者の小林尚礼さん、「グレートジャーニー」の関野吉晴さんなど、何人かの方にご挨拶ができたので、よかった。

石川さんの「人の惑星(ほし)」は、世界各地の壮大な自然の空撮と、さまざまな民族の生活や文化に密着した写真の数々が同居した、とてつもなく濃密な写真展だった。石川さんが写真を撮り続けてきた、30年という時間が凝縮されている。その密度に圧倒されながらも、「‥‥だったら、自分はどうする?」と、頭の片隅で考えている自分がいた。刺激を受けたというにはおこがましいけれど、改めて、自分の中にある目標設定をセットさせてもらえた気がする。

今まで目指してきたものに、間違いはない。ただ、目指すべき高みは、もっと上にある。

ダメな大人

今日は取材の予定もなく、家でゆっくり過ごせた。メールを書いたり、明日の取材の準備をしたり。

夕方、晩飯を食べに近所の中華料理屋まで行く。帰りにコンビニに寄って店内をぶらぶらしてたら、レジのあたりで、「なんだぁ〜てめぇ〜やるのかぁ〜こらぁ〜!」と大声でわめく声が聞こえてきた。見ると、小柄でひょろっとした、変な形のサングラスをかけたおっさんが、店員の茶髪の男の子にケンカを売ってるようだ。よくわからないが、釣り銭の小銭か何かの件でもめてるらしい。

おっさんのわめき声は、いちゃもんを通り越して恫喝といってもいいくらいで、もめてる件とは何の関係もない、相手の顔や容姿や性格に対して、罵詈雑言をおかまいなしにまくしたてていた。普通にケンカしたら、一発でのされるくらいの体格差はあったのだが、相手の店員が立場上絶対に手を出してこないとわかっていたから、おっさんは明らかに調子に乗っていた。卑怯な奴。みっともない。

ああいうダメな大人にはなりたくないものだ、とつくづく思った。