僕の撮影機材

ここ数年、自分の仕事の範疇に写真というものが入ってきているせいか、「どんなカメラを使っているんですか?」とか「あのレンズはどう思いますか?」といったことをたまに人から聞かれるようになった。ここでは、僕が使っている撮影機材について、ひと通り開陳しておこうと思う。

ニコン D300S
現在のメインカメラ。防滴防塵仕様のマグネシウム合金ボディは、ラダックでのトレッキングのような苛酷な環境での撮影には必要不可欠。DXフォーマットのフラッグシップモデルだけあって、撮影時に頻繁に使う操作スイッチが、考えに考え抜かれたポジションに配置されている。必要な時に必要な操作が確実に実行できるので、とっさの時でもミスをすることなく撮れる。仕事で使っていく上で、そういう信頼を置けるカメラというのは本当に助かる。

ニコン D80
ラダックの風息」の撮影で大活躍した、ニコンの名機。マト・ナグランという祭りで撮影禁止のラバ(シャーマン)を撮ってしまった時、僧侶たちによるお祓いを受けたという伝説を持つカメラ(笑)。コストパフォーマンス的には非常に優秀なモデルだが、防塵防滴仕様でもなく、センサークリーニング機能もないため、ラダックのような苛酷な環境で長期間使用するには心許ない。あれだけ酷使したのに、よくもまあ壊れずに持ちこたえてくれたなと思う。

ニコン AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6G ED VR
現在、使用頻度が一番高いレンズ。僕が撮影する時は、広角レンズを基準にして構図を考える場合が多いので、広角側が35mm判換算で24mmの画角になるこのレンズは、ものすごく便利。それほど明るいレンズではないけれど、描写はかなりシャープで、性能的には何の不満もない。

ニコン AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
望遠側が35mm判換算で450mmまで使えるレンズ。その割には非常にコンパクトで、持ち運ぶのにも便利。手ブレ補正機構のおかげで日中なら三脚なしでも平気で使える。もちろん写りもいい。ラダックでの撮影では、トレッキング中に野鳥や野生動物を撮影する時などに役に立った。

ニコン AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)
ラダックの風息」の撮影の前半の主役レンズ。現在はAF-S DX 18-200mm f/3.5-5.6G ED VRIIにマイナーチェンジされている。あまりの便利さに「悪魔のレンズ」と呼ばれるほど人気だった高倍率ズームレンズ。ただ、便利すぎるせいで面白味には欠けるので、撮影がちょっとつまらなくなるのも確か。

トキナー ATX 124 PRO DX 12-24mm F4(IF) ASPHERICAL
名作の誉れ高いトキナーの広角ズームレンズ。現在はAT-X 124 PRO DX2 12-24mm F4(IF)にマイナーチェンジされている。高価なニコン純正の広角ズームレンズに引けを取らない、カリカリにシャープな描写をしてくれるレンズで、これを装着してザンスカールの峻険な山々を撮るのは本当に愉しかった。

ニコン Ai AF Nikkor 35mm F2D
35mm判換算で52.5mmの画角の単焦点レンズ。設計は古いが艶のある描写をしてくれるレンズで、ポートレートや暗い室内でのスナップに便利。小さくて軽いので、これを付けたカメラをぶら下げて散歩すると愉しい。今ならもっと新しい設計のAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gもある。

ニコン SB-400
たぶん、ニコンで一番安くて小型のスピードライト。もともと、僕は撮影時にスピードライトを使うことがほとんどないので、申し訳程度に持っているという感じ。

セイコーエプソン P-5000
撮影データをバックアップしておくための、容量80GBのフォトストレージ。保存先がメモリカードだけでは危ないので、長期取材では必需品。4.0型の液晶モニタがついていて、写真をチェックするのにも便利。

リコー GR DIGITAL
ご存じ、リコーの名機。ラダックでの撮影ではいざという時のサブカメラの役割だが、日本では、自転車に乗ったり、ちょっと遠出したりする時によく持って行く。コンパクトなボディに優秀なレンズを積んだカメラ。できれば、第三世代のGR DIGITAL IIIに買い替えたいけど、GXR用のGR LENS A12 28mm F2.5も気になる‥‥。

リコー GR1s
リコーの銀塩コンパクトカメラの名機。かつて、このGR1sと一緒に世界中を旅して回った。ミャンマーを旅行中にメカがぶっ壊れて、帰国後にオーバーホールしてもらったこともあったっけ。最近はすっかり出番がなくなってしまったけど、大切に保管している。僕にとってかけがえのない相棒であり、写真を教えてくれた師匠のようなカメラ。

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