チベットのこれから

今日は、チベット暦のロサル(正月)。来週になれば、チベット民族蜂起記念日がやってくる。

ラサをはじめとするチベット各地で大規模なデモが発生し、それが中国当局によって容赦なく粛正されたのは、ほんの三年前のことだ。当時は日本でも六本木で二千人規模のデモが行われたが、あの時の怒りと悲しみを今も覚えている日本人は、はたしてどれくらい残っているだろうか。ほとんどの人にとっては、遠い異国の出来事でしかないのかもしれないけれど、チベットの人々は、五十年以上もの間、その何百倍もの怒りと悲しみを抱えながら生きている。

現在開催されている全人代で、温家宝首相は、少数民族への監視と宗教の管理を徹底的に強化することを表明した。チベット人やウイグル人の自由はますます狭まり、信じるものさえ奪われていく。でも、はたしてそんなやり方が、この先もずっとまかりとおっていくだろうか? 僕はそれは無理だと思うし、許してはならないとも思っている。

今、中国では、毎週日曜日のジャスミン革命についてのネットでの呼びかけが、当局を慌てさせている。たった一行のツイートが、十億の民を抱える国を揺り動かしている。もしかすると、ひょっとすると、中国人は本当に、自ら変革を成し遂げてしまう可能性がある。そしてその時は、案外すぐ近くに来ているのかもしれない。

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