終日、部屋で仕事。夕方、近所のココイチまで行って晩飯を食べていると、背後のカウンター席に、小学校高学年くらいの男の子と、そのお父さんらしき人が座った。お父さんの声が結構大きいので、いろいろ漏れ聞こえてくる。
「さあ、どれにする? ……これか? 他に何をつける? 何がほしい? 飲み物は?」
普通の夕食にしては、やけに気前がいいのだ。カレーはトッピングもたっぷりつけて、サラダにポテトに、飲み物も。そのお父さんの妙に弾んだ調子の声を聞きながら、もやもやといろいろ想像してしまった。
・単純にいつもとても気前のいい、懐にも余裕のあるお父さんである。
・お父さんにすごくうれしいことがあった(宝くじに当たった、大きな目標を達成した)ので気前がいい。
・息子くんがすごくがんばった(成績が上がった、試合に勝った、何か賞を取った)ので気前がいい。
・逆に息子くんが落ち込むこと(試合か何かに負けたとか)があったので、励まそうとしている。
・お父さんが息子くんに対して何か負い目を感じるところがあって、それを埋めようとしている。
……本当の理由は知る由もないけれど、そんなお父さんと息子くんにも、一人でカキフライカレーを食べてる僕にも、時間は同じように巡っていく。2015年も、そろそろ終わりか。