旅と平和

今年のタイは、去年の同じ時期と比べて、旅行者が極端に少なかった。

去年から続くクーデターなどの政情不安は確実に影響しているだろうし、外国人に対するビザの規則が一時厳しくなって、いわゆる不良外国人が居づらくなったこともあるのだろう。今の暫定政府もさすがにこのままではまずいとわかったのか、ビザの規則を緩和したり、各地でキャンペーンを張ったりして、観光業の再起に躍起になっている。また上向いてくれるといいけど。でないとガイドブックが売れなくなるので困る(苦笑)。

それにしても、あらためて思うのは、旅行業界というのはつくづく平和産業で、ちょっとした不安要素にもたやすく左右されてしまう存在なのだな、ということ。エボラ出血熱、イスラム国、香港のデモ‥‥。そうした出来事の一つひとつが、「ちょっと旅でもしてこようかな」という気持にブレーキをかける。僕が携わっている仕事も、そんな波にいとも簡単にさらわれてしまう。

いろいろ考えさせられること、考えなきゃいけないことが、たくさんある。

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