読んだ本、観た映画

最近読んだ本や、観た映画の感想を、とりあえず短めにまとめて記録。

マーセル・セロー『極北』
チェルノブイリ近郊で立入禁止区域に残って一人で暮らす女性に著者が出会ったことが、この本の着想のきっかけだったそうだ。今よりも少し未来の、人類の黄昏時の物語。その黄昏時は、僕たちが暮らしている現実の世界にも、着実に忍び寄ってきているように感じる。何百年も先のことではなく、たぶん、もっと近くに。

『ジャッリカットゥ 牛の怒り』
ケーララ州の密林にある小さな村で、食用にするはずの水牛が脱走して大暴れ。水牛を捕まえようと追いかけ回す男たちは、やがて得体の知れない狂気に蝕まれていく。最初は「これ、怪獣映画やん」と思いながら観てたのだが、何のことはない、人間どもの方がよっぽど怪獣じみていた。面白いかと言われると、うーん、どうだろ。観る人を選ぶのは間違いない。

『竜とそばかすの姫』
前作は正直いまいち刺さらなかったのだが、今作は、細田監督の十八番であるサイバーワールドを舞台装置にした物語で、奔放で鮮やかなビジュアルと、主演の中村佳穂さんの歌声の吸引力に、文字通りシビれた。観終わってしばらくして、少し物足りないかも、と思い返したのは、仮想世界「U」の機能やディテールの描写だろうか。ユーザーが匿名のアバターとなって「もう一つの人生」を生きられる場所とされていたが、具体的にそこでどんなことが実現できるのか、もっとアイデアを見せてもよかった気がする。

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