子供の頃、「インスタントラーメンばかり食べている人は、脚気(かっけ)にかかる」という話を聞いた記憶がある。脚気というのはビタミンB1の欠乏症で、健康な人は膝の下を叩くと膝蓋腱反射で膝から下の部分が上に動くが、脚気にかかっている人は動かないので、この病名がついたらしい。昔は、脚気で大勢の人々が亡くなったそうだ。
その後、「インスタントラーメン=脚気の原因」という話はあまり聞かなくなって、そんなこともあったかなあ、と、すっかり忘れてしまっていた。で、先月、大学案件の取材で栄養学の先生に話を伺った時、ひょっこり、その話題が出てきたのだ。
先生によると、最近のインスタントラーメンには、メーカー側の対策によってビタミンやカルシウムが添加されているので、脚気にかかるリスクは昔に比べてかなり低減されているのだそうだ。もちろん、一日三食インスタントラーメンばかり食べていたら身体にいいわけはないのだが、少なくともそう簡単には脚気にかからないらしい。
こういう話も、どこかに書いておかないと、そのうちすっかり忘れてしまうかもしれないので、とりあえず。