年に一度くらいの割合で、口元にヘルペスができる。たいていは、疲れ果てている時だ。去年は確か、ノルウェーの北極圏で踵を雪に埋めながらオーロラを撮って、飛行機を乗り継いで帰ってくる途中に発症した。
一週間前にできたヘルペスは、最初にピリピリきてた頃からまめに薬を塗っていたので、さほど悪化することもなく、すぐにかさぶたができた。だが、この「かさぶた期」は結構難儀だ。何かを食べようとしたり、ちょっと大口を開けてあくびをしたりすると、ピリッとかさぶたが裂けて、意外なほど血がだらだら滲み出たりする。自分一人でいる分にはどうでもいいが、近くに人がいる時に下唇から流血とかしたら、ぎょっとされてしまうに違いない。
このかさぶたと亀裂を我慢するのに、あと一週間くらいかかるかな。やれやれ。