届くべき人のところへ

この間観た映画「きっと、うまくいく」(3 Idiots)が、本当に大ヒットになっているらしい。一週目より二週目、そしてさらに三週目も動員数を伸ばしているそうで、上映館も大幅に増加。その影響で、映画のクライマックスが撮影された舞台のラダックに興味を持つ人も出てきているのか、「ラダックの風息」はアマゾンで補充が追いつかずに一時在庫切れ。「ラダック ザンスカール トラベルガイド」も在庫僅少な状態がずっと続いている。

今回のブームがどのくらい続くのかはわからないけれど、それに一喜一憂したりはしない。ただ、この二冊は、周りから「ラダック? 知らない」だの「そんなの誰も読まない」だの言われようと、自分が「これでいいんだ」と信じて、コツコツと作り上げた本だ。何十万冊もバカ売れするような本ではないけれど、たとえば今回の映画のようなきっかけでラダックに興味を持つ人が新たに現れたら、この二冊は、何かしらの役に立つかもしれない。ほんの少しだけ、その人の人生を動かすかもしれない。

信念を曲げずに、心を込めて本を作れば、いつか、届くべき人のところへ届く。そういう手応えを感じられることが、何より嬉しい。

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