「南極料理人」

「南極料理人」たぶん三年くらい前に公開されてたのだが、見たいと思いつつ見逃してしまっていた映画「南極料理人」を、Apple TVで借りて観た。

南極観測越冬隊の調理担当として、南極のドームふじ観測拠点に赴任していた方の実話を基にした映画。この基地、南極の中でも標高3800メートルのひときわ寒冷な場所にあり、平均気温はマイナス50度、寒い時はマイナス70度まで下がるという。あまりに寒すぎて、生物もウイルスも生存していないそうだ。この極限の地を舞台に、八人のむさ苦しい男たちが、なんてことない日々を過ごすという物語(笑)。そのギャップが面白いのだけど。

この映画のテーマはとてもシンプルで、「みんなで食べるごはんはおいしい」ということに尽きる。長く単調な観測生活でささくれた心も、一緒にごはんを食べていると、少しずつときほぐれていく。一つのおにぎり、一杯のラーメン。それが与えてくれる力は、ものすごく大きい。東京で暮らしていると、ちょっとコンビニに走ればいつでも何でも食べられるけれど、時として、食べ物のありがたみを忘れてしまいがちになる。そういえば、今くらいの季節にラダックで暮らしていた時、手に入らない新鮮な青い野菜が食べたくて食べたくて、野菜の夢を見たもんなあ(笑)。

ごはんを食べるのは、大事だ、ほんと。

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