紙の本の底力

先日から、蔦屋書店やオリオンパピルスといったユニークな棚作りをしている書店を巡っていてつくづく思うのは、紙の本には、まだまだ捨てたものではない底力が眠っているということ。

たとえば、クリスマスプレゼントに相手が好きそうなテーマの本をプレゼントしたらきっと喜ばれるだろうけど、電子書籍のデータをメールで転送したら、何か微妙というか、その喜びはやっぱり紙の本には及ばないと思う(写真やイラスト、装丁が素敵な本ならなおさら)。書店や古書店、図書館などでは、紙の本ならではの「出会い」もある。

確かに、流通やコストを理詰めで考えていけば、電子書籍の方が理にかなっている面もあるし、これから移行が進んでいく部分も少なからずあるだろう。でも僕は、紙の本の底力も信じていたい。自分の本を読んでわざわざ手紙をしたためてくださったり、読んだのがきっかけで実際にラダックまで行ったという方から話を聞いたりするたびに、なおさらそう思う。それは、ブログや電子書籍ではできなかったことだと思うから。

これからも、一冊々々、納得できる本を作る仕事を積み重ねていきたい。

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