昨日の午後、電車に乗って立川へ。普段はあまり降りることのない駅だけど、今回のお目当ては、オリオンパピルスという本屋さん。今年六月にオープンしたばかりの店だが、「北欧、暮らしの道具店」の青木さんがブログで激賞していたので、行ってみようかなと思ったのだ。
オリオン書房といえば、立川界隈では知らぬ者のない書店チェーンで、出版社の書店営業さんも重点的に回るポイントにしているそうだ。他の系列店は割とオーソドックスな街の本屋さんのスタイルだが、オリオンパピルスはそれとはかなり違う。形も色もまちまちな本棚がちょっとした迷路のように配置されていて、それぞれの棚には、版元やシリーズに関係なく、考えに考え抜かれたに違いない取り合わせの本が並べられている。一冊々々の本がどんなものかを熟知した上で、「この本は面白いですよ。そして、こういう本を探しているあなたは、こんな本も好きなんじゃないかな?」と、さりげなくおすすめしてくれているような感じなのだ。
この間行った代官山の蔦屋書店が、建物の設計段階から緻密にコーディネートされている書店だとすれば、オリオンパピルスは、天衣無縫で自由な棚作りが魅力の書店といえるだろうか。本好きな人にはたまらない店だろうし、こんな書店に自分が作った本を置いてもらえるとしたら、本の作り手としてもすごく嬉しい。いい刺激をもらった気がする。