年の瀬になって、テレビで大がかりな歌番組が放映されることが多くなってきた。そういう番組をたまに横目で見ていて思うのは、実際には歌わず、口パクで出演している歌手が多いこと。特に、大人数で激しいダンスを踊るアイドル系グループの大半は口パクだ。
まあ、ぜいぜい息を切らしながらヨレヨレの生歌を聴かせるより、綺麗に整った音を流して口パクで合わせる方がリスクが少ないという、テレビ業界の常識みたいなものもあるのだとは思う。この間、某番組に出演していた国民的アイドルグループが、口パクのつもりで曲に入ったらボーカルが出てなくて、あわてて生歌に切り替えたものの、音程が「迷宮入り」して悲惨なことになったという、気の毒(?)なニュースも目にしたけど。
ただ、口パクはやっぱり、歌っているフリをしているという、嘘でしかない。そして嘘は、本当には人の心を動かすことはできないし、たとえ心を動かされた人がいたとしても、それはほとんど騙されているようなものだと思う。
歌手とかアーティストとか名乗るなら、正々堂々と歌ってみろや。