「ソーシャル・ネットワーク」

夕方頃までに仕事が落ちついたので、ひさしぶりにApple TVで映画をレンタルした。選んだのは、観たいと思いつつも映画館に行きそびれてしまった「ソーシャル・ネットワーク」。世界最大のソーシャル・ネットワーク・サイト、Facebookの誕生にまつわる実話のエピソードを、デビッド・フィンチャーが映画化した作品だ。

ハーバート大学に通うマーク・ザッカーバーグは、天才的なプログラミング能力の持ち主だが、大学のクラブに入れないことなどを根に持つ劣等感のカタマリ。女の子にふられた腹いせに、大学のサーバをハッキングして女子学生の人気投票サイトを作ってしまうなど、性格は最悪(苦笑)。だが、それが一種のきっかけになって生み出されたFacebookは、あっという間にアメリカを、そして世界を席巻し、5億人のユーザーが集まる巨大ネットワークに成長する。一気に億万長者へと昇り詰めていく過程の裏で、結果的にマークは、何人もの人を、そして唯一の親友をも裏切ることになってしまう‥‥。

友人との関係をよりよいものにするために使われている世界最大のソーシャル・ネットワークが、まさか、こんなギスギスした人間関係の中で生み出されたとは、想像もしていなかった。正直、こんな会社で働きたくはないな(苦笑)。周囲の人との関わりを大切にしてこそ、仕事で何かを成し遂げることに価値や喜びが生まれると思うのだが‥‥。

5億人のユーザーが集まるソーシャル・ネットワークを作り上げた男は、孤独の中にいる。ラストシーンにかすかな救いがあったのでちょっとほっとしたが、現実の世界に生きるマーク・ザッカーバーグは、はたして今、どんな思いでいるのだろうか。

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