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「ROMA / ローマ」


GW中に、アップリンク吉祥寺で「ROMA / ローマ」を観た。アルフォンソ・キュアロン監督が製作・脚本・撮影・編集など、一人何役もこなして生まれた作品。ヴェネツィアやゴールデングローブ賞、アカデミー賞などでの数々の受賞歴についてはもちろん耳にしていたが、それ以前に、予告編や劇中のスチルを目にした時、「これは、見届けておかなければならない」という、言葉にはできないけれど、ただならぬ気配のようなものを感じていた。

タイトルの「ROMA / ローマ」は、メキシコシティにあるローマ地区のことを指しているらしい。同じくメキシコシティで生まれ育ったキュアロン監督自身の体験を基にした物語。主人公のクレオは、4人の子供を持つ医師夫妻の家で住み込みで働く家政婦。静かに、淡々と映し出されていく日常の中に、寄せては返す波のように、少しずつ変化が起きていく。驚くほど豊かな階調のモノクロームの映像。長回しを多用しながらも完璧にコントロールされた構図とタイミング。ほんのわずかな響きまで繊細に録音された環境音。これ以上ないほどシンプルに研ぎ澄まされた、奥深い作品だった。

映像に限らず、文章や写真など、何らかのものづくりに携わる人がこの作品を観たら、ある意味、くやしい気分になるのではないだろうか。僕自身、ちょっとくやしかった(苦笑)。よし、がんばろ。

静かな安曇野


ひさしぶりに、二泊三日で安曇野に行ってきた。東京からは僕と相方、実家の岡山からは母が一人で。珍しく、妹のところの小さい子供たちが一人もいない、静かな三日間になった。

滞在中はほとんど雨。雨の合間に2回ほど近場を散歩したくらいで、それ以外の時間はおみやげ中心の買い物と、蕎麦屋などでのランチ。夜は家で豚しゃぶやホットプレートでの焼肉。なんだかんだで子供たちに振り回されることがなかった分、静かな安曇野を楽しむことができた。

午後発の特急で東京に戻り、近所のバルでさくっと飲みつつ晩ごはん。これはこれで、とても落ち着くんだけど。

味噌汁の習慣

一人暮らしから二人暮らしに移行して、いろんなことが変わった。たとえば、家で味噌汁を作って飲むのが普通になったこととか。

一人暮らしをしていた頃は、味噌汁はフリーズドライとかの即席のやつですませていた。というのも、味噌汁は一人分だけ作ろうとするとなかなか難しいし、材料も結構無駄にしてしまう。二人暮らしに移行した今は、材料を無駄にせずにいい塩梅で作れるようになったので、晩飯を自炊する時はたいてい味噌汁も用意するようになった。

味噌汁のだしは、お手軽にだしパックで。個人的に気に入っている味噌汁の具は、長ネギと油揚げ。味噌には今のところ特にこだわりはないのだが、そのうちこだわりはじめるかもしれない(笑)。まあ、手間と懐具合に無理のない範囲で。

それにしても、自分の人生に味噌汁の自炊が割り込んでくるようになるとは、想像もしていなかった。

多肉植物

先週、吉祥寺に多肉植物を買いに行った。玄関の壁に家の鍵などを置くための小さな棚を取り付けたのだが、その棚にちょこんと飾っておけるような、こぢんまりとした鉢植えがあるといいな、という話になって。

生花店やインテリアショップなど、いくつかの店を回った後、駅の南口の雑居ビルの5階にある、mana’s greenという店へ。大小の多肉植物や珍しい塊根植物などがずらりと並んでいる。ちっちゃな多肉植物を何種類か選ぶと寄せ植えにしてもらえるというので、お願いしてみることに。多肉愛が強すぎて商品を「この子」と擬人化して呼んでしまう(笑)店員さんが、白くて少し浅めの鉢に、綺麗な寄せ植えを作ってくれた。何というか、ぷくぷくした小宇宙といった趣き。家に持ち帰って玄関の棚に置いてみると、とてもいい感じのなごみスポットになった。

でもまあ考えてみると、一人暮らしをしていた頃は、家に植物を置くなんて、とてもできなかった。海外取材で年に数カ月も家を留守にしていたら、ひからびてしまうし。二人暮らしをするようになって、留守の間も相方が家にいてくれるからこそ、多肉植物を買う愉しみも味わえるようになった。人生には、いろんな巡り合わせがある。ありがたいことだなと思う。

おんびんたれ

あけましておめでとうございます。2019年もよろしくお願いします。

年末年始は、僕の実家のある岡山と、相方の親御さんが住む神戸を渡り歩いて過ごした。僕自身、岡山に帰省するのは何年かぶりのことで、子供の頃に見ていたのとはすっかり変わってしまった風景に面食らいつつも、ほんの些細なきっかけで記憶の蓋がパカッと開くような瞬間もあった。冬枯れの田んぼ。冷たく乾いた風。川の上を低く飛ぶ白鷺。

岡山に戻って家族と会話する時は、僕の口調も岡山弁に切り替わるのだが、それでもものすごくひさしぶりに耳にする岡山弁がいくつかあった。「おんびんたれ」(臆病者という意味)とか、他の地域ではまずわかってもらえない。これまでの人生で過ごした歳月の長さで比べれば、岡山よりも東京の方が1.5倍くらい長いのだが、それでも僕という人間の根っこの部分には、岡山という土地の血脈が否応なく浸透しているのだろう。

あと、全然関係ないけど、今回の帰省で一番ビビる思いをしたのは、上の甥っ子が「このあいだなあ、グーグルで、ヤマモトタカキで調べてみたんよ」と言ってきた時(苦笑)。前にラジオに出させてもらったりした時の番組サイトの情報とかが出てきたらしい。怖い……インターネット怖い……。