事実を知り、事実を伝える

以前、別のエントリーで言及した「TRANSIT」のチベット特集号の件で、早稲田大学の石濱裕美子先生が、ご自身のブログに書評を掲載されていた。

白雪姫と七人の小坊主達:「事実」の重みを知れ

読んでいただければよくわかると思うが、件の雑誌の矛盾と問題点を、完膚なきまでに論破。石濱先生、さすがというか、容赦ない(笑)。お見事です。

でも、その一方で、あれだけ内容に矛盾と問題点を抱えてる雑誌を、「写真きれーい」「カッコイイー」「チベット行きたーい」と、うすっぺらく賞賛してる人も世の中にはいるわけで。そういう人は、何が矛盾してるのか、何が問題なのかということがまず理解できていない。日本人のチベット問題に対する認知度というのは、未だその程度の浅いものなのだろう。

先入観に惑わされず、今、何が起こっているのか、事実を知り、それを伝える。自分も書籍というメディアに携わる身として、あらためて肝に銘じねばと思う。

今日もまた一人、チベット人が焼身抗議を図ったという報せが届いた。状況は、何一つ好転していない。どこかの誰かに「演歌にも似た哀愁が絵空事に感じる」と言われようと、僕は、チベットの人々の側につく。

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