法の下で

終日、部屋で仕事。先週取材した案件の原稿を書く。明後日はまた取材だから、今のうちに進められるだけ進めておかなければ。

テレビでは、尖閣諸島沖の漁船衝突事件の映像を「自分が流出させた」と名乗り出た神戸の海上保安官の話題でもちきり。世間では「彼を逮捕すべきではない」という人も多いようだが、僕は必ずしもそうは思わない。中国と違って、日本は法治国家だ。動機は何であれ、彼は国家公務員法の守秘義務違反をした疑いがある(件の映像が国家機密にあたるかどうかは判断が分かれると思うけど)。彼のしたことが正しかったのか、それとも間違っていたのかは、法廷できちんと裁かれるべきだ。自ら名乗り出た以上、彼も自分が有罪になるかもしれないことは覚悟しているだろう。

そしてその法廷では、尖閣諸島沖でどんな事態が起こったのか、それを民主党政権がどんな手段でうやむやにしようとしたのか、そういったことも全部詳らかにされるべきだ。すべてを法の下で明らかにしてこそ、なぜ中国船の船長が超法規的措置で釈放される一方で、この海上保安官が罪に問われなければならないのか、そのいびつさが浮かび上がってくると思う。

まあ、仙谷官房長官は「彼は国家機密を流出させた!」とか息巻いているらしいけど、流出と同じ日にテレビ各局で放映されまくっちゃうような国家機密って、どれほどのもんなの? と思わずにいられない(笑)。

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