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「山本高樹のノルウェー・トロムソ取材レポート」

tromso_bepal小学館のアウトドア雑誌「BE-PAL」のWebサイト上で、先日プレスツアーで訪れたノルウェー北部の街トロムソについてのフォトレポートの短期連載を開始しました。全6回の予定で、トロムソの街の紹介のほか、郊外での犬ぞり体験や、オーロラの撮影の模様などを写真とともにお伝えしていければと思っています。北極圏の街の様子について興味のある方は、ご覧になってみていただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

ドタキャン

ここしばらく、原稿書きやら打ち合わせやら連絡業務やらに振り回されつつ、その合間に明日からのインド取材の荷造りや、家を留守にする準備をしていた。それらもようやくメドがついたので、夕方からリトスタで、ビールを飲みつつ、うまいもんを食いだめ。

と、そこへiPhoneに電話がかかってきた。依頼元から。話を聞いて、文字通り、耳を疑った。明日からの取材、今になって急にキャンセルするという。インドに同行する予定だったスタッフの中心人物の方が、今日になって事故で足を負傷し、取材に行けない状態になってしまったのだとか。

まさに、我が人生最大のドタキャン。事故なので、誰が悪いというわけでもないのだが、それにしても‥‥。取材にあてるはずだった明日から約2週間、スケジュールがまっしろなんだけど。

まあいいや。とりあえず今夜は、目覚ましを気にせず、ゆっくり寝よう。

ばったばた

終日、部屋で仕事。先日のノルウェー取材の原稿の執筆。

プロットを決め、写真を選んでフォトショで調整し、原稿を書き、推敲し、写真とのマッチングを確認し‥‥。金曜からはしばらくインドに行くので、それまでにできるだけ進めておかなきゃならない。インドの仕事の方も、スケジュールや予算のチェック、空港までの足や携行品保険の手配、現地の状況の確認、荷造りの準備など、やることは山ほどある。もちろん、それ以外の仕事だって気がかりだし‥‥。

なんつーかもう、ばったばたすぎて、いろいろやばい。ほっとひと息つけるのは、いつの日か。

下北沢に還元

昨日の夜は、下北沢にある書店B&Bでの「撮り・旅!」と「エスニックファッション シーズンブック」に出演させていただいた。今回のイベント、オンラインで申込段階で決済が発生するシステムだったので、直前までかなり予約が低調だったのだが、当日予約なしで直接お店に来た人がたくさんいて、開始時間になってみると、大入満員の大盛況。相当心臓に悪い展開だったが、お店のペイラインも余裕で超えてくれたので、ほっとした。

トーク自体も、eTHno loversのみなさんは会場を華やかに楽しく盛り上げてくださったし、旅音の林さんは写真もトークも抜群の安定感だったので、僕自身はかなり楽な気分で話をさせていただけたと思う。全体的には、まずまずうまくいったんじゃないだろうか。会場のお客さんたちにも、楽しんでいただけていたらいいのだけれど。

撤収が終わった後は、会場のすぐ近くの中華居酒屋で、10人くらいでのささやかな打ち上げ。B&Bさんから僕たちにいただいた出演料は、そのままきれいに飲み代に使わせていただいた(笑)。下北沢にそのまま還元できて、まあ、よかったかな。

世界一物価の高い国

今回のトロムソ取材はプレスツアーに参加する形だったので、自分自身の財布を開けてお金を払う場面はあまりなかった。それでも、スケジュールの都合で各自で店を選んで食事をしなければならなかった場合が一度あったし、街の中でいろんな店を取材していると、世界一とも言われるノルウェーの物価の高さをひしひしと感じた。

たとえば、レストランで中ジョッキくらいの地ビールを注文すると、1杯が約1500円。同じくレストランでハンバーガーセットを注文すると、3000円近くになる。バーガーキングなどファストフードではやや安くなるが、それでも高い。いわゆる「ビッグマック指数」の最新ランキングでもノルウェーはトップで、日本の倍以上だそうだ。

では、セブンイレブン(トロムソ空港のそれは一説によると世界最北のセブンイレブンらしい)などでサンドイッチやお菓子、ジュースを買えばしのげるかというと、それらもべらぼうに高い。むしろ、ジャンクフードにその値段を払うくらいなら、ちょっと上乗せして店でまともな食事をした方がコスパがいいくらい。つまり、旅行者にとっては、どうにも節約のしようがない国なのである。

ペットボトルの水を買うのにも躊躇するくらいの物価高には、正直ほとほと参ったが、そんな僕たちを救ってくれたと言っても過言ではなかったのが、ホテルのロビーに設置されていた、コーヒーディスペンサー。宿泊客は無料で何杯でも飲めた。あのディスペンサーがなかったら、ほんと、どうなっていただろう(苦笑)。

以前、ラジオに出た時に松任谷正隆さんにも言われたけれど、僕の旅に足かせになるものがあるとすれば、それは間違いなくお金だ。ノルウェーの物価は、僕にとってはキビシイ試練だった。