世界一物価の高い国

今回のトロムソ取材はプレスツアーに参加する形だったので、自分自身の財布を開けてお金を払う場面はあまりなかった。それでも、スケジュールの都合で各自で店を選んで食事をしなければならなかった場合が一度あったし、街の中でいろんな店を取材していると、世界一とも言われるノルウェーの物価の高さをひしひしと感じた。

たとえば、レストランで中ジョッキくらいの地ビールを注文すると、1杯が約1500円。同じくレストランでハンバーガーセットを注文すると、3000円近くになる。バーガーキングなどファストフードではやや安くなるが、それでも高い。いわゆる「ビッグマック指数」の最新ランキングでもノルウェーはトップで、日本の倍以上だそうだ。

では、セブンイレブン(トロムソ空港のそれは一説によると世界最北のセブンイレブンらしい)などでサンドイッチやお菓子、ジュースを買えばしのげるかというと、それらもべらぼうに高い。むしろ、ジャンクフードにその値段を払うくらいなら、ちょっと上乗せして店でまともな食事をした方がコスパがいいくらい。つまり、旅行者にとっては、どうにも節約のしようがない国なのである。

ペットボトルの水を買うのにも躊躇するくらいの物価高には、正直ほとほと参ったが、そんな僕たちを救ってくれたと言っても過言ではなかったのが、ホテルのロビーに設置されていた、コーヒーディスペンサー。宿泊客は無料で何杯でも飲めた。あのディスペンサーがなかったら、ほんと、どうなっていただろう(苦笑)。

以前、ラジオに出た時に松任谷正隆さんにも言われたけれど、僕の旅に足かせになるものがあるとすれば、それは間違いなくお金だ。ノルウェーの物価は、僕にとってはキビシイ試練だった。

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