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耳慣れた国歌

終日、部屋で仕事。昨日取材した件の構成決めと、音声起こし。ほどほどのところで切り上げ、ビールの栓を開けつつ、ひさしぶりにテレビをつける。サッカーU-23代表の五輪最終予選がちょうど始まるところだった。対戦相手はタイ。

試合前に両チームの選手が整列し、それぞれの国の国歌が流れる。タイの国歌がテレビから流れてきた時、妙に耳慣れた感じがする歌だなあ……と考えていたら、はたと思い当たった。

タイでは毎朝8時と夕方6時に、テレビやラジオからタイ国歌が流れる。人々はどこにいてもピタッと立ち止まり、直立不動で国歌に耳を傾ける。毎年秋のタイ取材では、ほとんど毎日この国歌タイムに遭遇するから、いつのまにか僕の耳にすっかり馴染んでいたのも、当たり前といえば当たり前だ。

考えてみたら、毎年約1カ月、3年連続でタイに行ってるんだよなあ……今年も行くことになるのだろうか。いったい、いつまであの国に行くことになるのだろう。うーむ。ま、いいか。

旅の計画

新しい旅の計画を、少しずつではあるけれど、考えはじめた。

日程を検討したり、移動手段や泊まれる場所、必要なものを現地で調達できる店を調べたり。ああしたらどうかな、これがいいんじゃないかな、と旅の計画を考えるのは楽しい。胸の真ん中のあたりがぽっと熱くなって、子供みたいにワクワクしてくるのが自分でわかる。

思い返せば、去年の今頃はスピティのテレビ取材の事前手配で右往左往していて、大変だった。旅の計画を練るという点では同じだけど、他の人たちに気を遣わなければならないので(当たり前だが)、とにかく気疲れした。そういう意味では、自分一人の旅の計画を練るのは本当に気が楽だ。失敗しても、困るのは自分自身。ましてや、依頼された仕事でもない。まあ、一人ならたいてい何とかなるし。

今度の旅では、いったい何が待っているのだろう。

「銃弾の饗宴 ラームとリーラ」

ramleela年末年始のキネカ大森詣での個人的な〆は、「銃弾の饗宴 ラームとリーラ」。去年、エアインディアの機内で一度観たのだが、これは映画館のスクリーンで字幕付きで観なければ、とずっと思っていた作品だったので、今回観ることができてよかった。

舞台はグジャラート州のとある町。武器の密造と売買が横行しているこの町では、ラジャーリとサネラという二つの部族が長らく敵対関係にあった。ラジャーリの頭領の次男坊、争いを好まない女たらしのラームは、ホーリー祭の日にサネラの領分に忍び込み、サネラの頭領の娘、リーラと出会う。あっという間に惹かれ合うようになる二人だったが、ラジャーリとサネラの争いは、彼らの運命を引き裂いていく……。

サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督のこの作品、とにかく絢爛豪華で、大胆かつ緻密な映像美が素晴らしい。映画館のスクリーンで観ると極彩色の奔流に飲み込まれて茫然としてしまう。その一方で、物語自体はシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」が基底にあるものの、なぜ憎しみ合うのか、なぜ愛し合うのか、というこの映画としての必然性は希薄に感じられた。あと、古典的な映像美の世界に自動車やテレビやスマートフォンといった現代のツールを織り交ぜる手法はバンサーリー監督特有のものらしいのだが、個人的には正直「それ、無理に織り交ぜなくてもいいんじゃね?」と思えてしまった。その点、昨年末にインドで公開された同監督の「Bajirao Mastani」は完全な歴史物なので、機会が観てみたいと思う。出演しているのもこの作品と同じ、ランヴィール・シンとディーピカ、そしてプリヤンカー(この映画ではアイテムガールとしての出演)だし。

ツッコミどころは数々あれど、この映像美、観る価値は十二分にある。本当に美しかった。

映画三昧

年明けから自宅でちまちまと仕事をしていたかいあって、ばたついていた仕事の状況が昨日の段階でひとまず落ち着いた。今日はしばし仕事を忘れて、丸一日外に出かけて、映画三昧。

昼過ぎから新宿で観たのは、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」。時代設定のつながりを考えれば当然なのかもしれないが、エピソード4〜6が好きな人を意識しつつ、新しく観始める層にもフィットするわかりやすさを意識した造りだなと思った。個人的には、もっとえぐい部分があってもいいのではと思ったけど、ディズニーが作る娯楽大作としてはこれで正解なのだろう。あと、これ観たら誰だって、このBB-8のラジコンが欲しくなると思う。ちなみに今年の秋から、こいつはフォースで動くようになるらしい(笑)。

新宿の次は、年末から数えて三度目の大森へ。タカリバンチャのスペシャルディドセットで腹ごしらえし、夜は「銃弾の饗宴 ラームとリーラ」。こっちのレビューはまたあらためて。しかし、2作合わせて約5時間……さすがに目が疲れた(笑)。でも、何だか心地いい疲れだったな。ひさしぶりに完全に仕事を忘れて遊んだ一日だった。

ちなみに、今日観た2作の中には、いろんな登場人物が出てきたけれど、一番ダントツに怖かったのは、ファーストオーダーのスノークでもカイロ・レンでもなく、リーラの母親。間違いない。ぶっちぎりで怖かった(苦笑)。

「BE-PAL」Webサイトでの連載開始のお知らせ

Bepal-chadar小学館のアウトドア雑誌「BE-PAL」のWebサイトで、2016年から週に1回のペースで「旅」をテーマにした連載の執筆を担当させていただくことになりました。2015年に執筆したノルウェー南アフリカラダックなどを旅した際のようなフォトレポートのほかに、過去の旅の経験の蓄積の中から構成した記事や、僕以外にも国内外の各地で活動されている方のインタビュー記事(そういえば僕、もともとインタビュアーでした、苦笑)など、今まで以上に豊富なバリエーションで展開していこうと考えています。

この連載は、毎週水曜日の朝に更新される予定です。よかったら週に1回、同誌のWebサイトにアクセスして、ぽちっとクリックして記事をご覧になっていただけるとうれしいです。1月6日(水)からはザンスカールのチャダル・トレックについての連載を開始します。よろしくお願いします。