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「うまくなる」ということ

文章も、写真も、もっとうまくなりたい。いつもそう思っている。

今の自分に実力が不足しているのは自覚しているけれど、僕にとって文章や写真が「うまくなる」ということは、単に力を高めるというのとは、ちょっと意味合いが違う気がする。どちらかというと、「引き出しの数を増やす」というのに近い。どんな場面に遭遇しても、自分の意図を伝えるのに一番ふさわしい方法をスッと選べる、余裕のようなもの。引き出しの数の多さに頼るのではなく、独りよがりに力でねじ伏せるのでもなく、対象により集中して向き合う余裕を持つためというか。

文章や写真の実力は、周囲の人々からの評価の度合いによって測られるものだと思うけど、周囲からの評価を高めること自体が目的化するのは、たぶんあまりよくない。一時的なチャレンジならまだしも、それが常態化するのはちょっと違う気がする。結局、その文章で、その写真で、何を伝えるのかが一番大事。引き出しの多さも、磨き上げたスキルも、伝えるという目標を達成するための手段でしかない。

だから、もっとうまくなりたい。たぶん、死ぬまでずっとそう思い続けている。

ハチミツドーピング

原稿書きやゲラチェック、写真の編集など、デスクワークが立て込んでくると、脳が疲れる。くらりと感覚が鈍くなって、思考がスローダウンしてしまう。なので、どうにかして立て直さないといけない。

10分くらいの休憩は定期的に入れるようにしているのだが、何か甘いものを軽く食べて、脳に糖分を送る必要もある。ただ個人的には、甘いお菓子をばりぼりむしゃむしゃ食べるのはそんなに好きじゃない。で、最近編み出した方法は……。

ハチミツを、スプーンでひとさじすくって、なめる。

たったひとさじのハチミツだけど、これが意外と効果があるのだ。なめた後にブラックコーヒーを飲むとさらに効果的。ぎゅーんと脳が冴えてくるのがわかる。ハチミツを、ちょっと奮発していいモノにすると、疲れてる自分へのご褒美感が出てさらにいい。ちなみに僕が最近好きなのはオレンジのハチミツ。しゃりしゃりとした結晶が残っていてうまい。

とまあ、こういうささやかなことで、へこたれそうな自分を鼓舞して、どうにかやっております。

気は抜けない

夕方、赤羽橋へ。来月発売される予定の本の色校のチェックと打ち合わせ。

何だかんだで、ほぼすべての写真の色味を調整し直すことになり、デザイナーさんと相談しながら、120ページ分の写真の一枚々々に修正指示を加えていく。印刷所にとってはまた面倒な作業になると思うが、ここで妥協したら元も子もない。明日の色校の引き渡しにも立ち会って、僕からも要望を印刷所に直接伝えることにした。

最後の最後まで、何一つ、気を抜けない。それが本づくりの大変さであり、醍醐味でもある。

やんばるへの旅を終えて

天仁屋
沖縄への旅を終え、昨日の夜、東京に戻ってきた。気温の落差が激しすぎる(苦笑)。

初めての沖縄、しかも目的地はやんばるという、知らないことだらけの土地への旅だった。二泊三日という駆け足の滞在だったので、やんばるの表面をささっと撫でたくらいのことしか見聞きできなかったが、それでも一つひとつの出会いが本当に新鮮だった。その場所を旅してみなければわからないことはたくさんあるのだと、あらためて思い知らされた。

たぶん、いつかまた、行くことになるのだろうな。写真は、天仁屋の高台にて。

カメラを手に

最近やたらめったら忙しく、編集作業で毎日のように膨大な数の写真とにらめっこしてたから、自分でも意外な気がするのだが、今年に入ってから、仕事でカメラを担いで出かけたのって、2回くらいしかない。それも、申し訳程度に何カットか撮るためだけに。こんなことじゃダメだな、ただでさえヘタなのにさらにサビつく、とは思うけど、いかんせん、ここしばらくの忙しさではどうしようもなかった。

明日からは、2泊3日で沖縄取材。本島のやんばるの方面を訪ねる。ひさしぶりにカメラを手に、初めて訪れる場所を気の向くままに撮り歩くことができそうで、かなり楽しみだ。問題は、明日明後日の天気予報がイマイチなことくらいか。まあ、天気ばかりはなるようにしかならない。雨なら雨で撮れるものもある。

それよりも問題は、明日の朝、4時起きってことだな……それが一番やばい……。