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誰かの人生の隙間に

昨日と今日は、少しひさしぶりに、午後から夕方までの間、写真展の会場に在廊。カウンターでMacBook Airを開いて、むつかしい顔をしながら原稿を書いていたので、ちょっと近寄りがたい雰囲気も出てたかもしれない。そんなんじゃ在廊する意味がないか(苦笑)。

写真展を見に来てくださった方から、こんな話を聞いた。インドの旅から帰ってきた後、おなかの具合が悪くなって一週間くらい寝込んでいた時、アマゾンで買った僕の本を寝床でめくって読んでいたのだ、と。

本というものは、時に思いがけない形で、誰かの人生の隙間に、そっと差し込まれる。部屋の本棚のほんのちょっとした隙間に、一冊の本が差し込まれるように。だから僕は、この仕事を続けていられるのだと思う。

しんどい日々

一昨日は、朝5時起きで家を出て、雨の中を電車とバスを乗り継いで八王子方面へ。取材を終わらせた後、今度は八王子から新宿まで移動し、そこから渋谷、代官山と書店さんへのご挨拶に回り、来月のイベントの打ち合わせ。

昨日は、横浜からさらに先の場所にある女子大で取材2本録り。終わった後に御徒町まで移動し、夜は来週末のイベント会場の視察と打ち合わせ。

そして今日は、またしても冷たい雨の中を、朝から有明方面へ。取材3本録り。列車は遅れるし、ずっと頭痛はしてるし、おひるに食べたカレーは正直まずかったしで、いろいろツイてなかった。家に帰ってから頭痛薬を飲んで、2時間ほど仮眠。起きてみると、仕事のメールの山。やれやれである。

こういう感じのしんどい日々が、たぶん、もうしばらく続く。

まさかの誤認

午後、淵野辺にある大学で取材。三鷹からでも結構遠い上に、電車の本数もあまり多くないので、行き帰りに時間がかかる。取材自体も、想定外の展開でいつもの3倍くらい時間がかかってしまい、終わった頃には疲れ果ててよれよれだった。

大学のキャンパスを出て、腹が減ったのでコンビニでソーセージパンを買い、もぐもぐ頬張りながら駅への歩道を歩いていると、道端に立っていた学生さんからサークルの新歓のチラシを渡されそうになった。いや、さすがにないでしょそれは。こんなおっさんに。見ればわかりそうなもんだろうに。

いい年こいたおっさんなのに、未だに落ち着きも相応の風格も備わっていないことが露呈してしまった。嗚呼。

気持のやりとり

ここしばらく、取材で出歩いたり、写真展の会場に在廊したり、家に帰って原稿を書いたりで、あっという間に日々が過ぎていく。4月になって、ちょっと立ち止まって一息つける時間ができるかもと思っていたけど、そんな気配は微塵もない。

それでも、写真展の会場に訪ねてきてくれる友人・知人の方々と話をしたり、初対面の方々から写真の感想やラダックについての質問をいただいたりしていると、本を出すのと同時に写真展をやってよかったとしみじみ思う。目に見える形ではないけれど、こういう気持のやりとりをさせていただけるというのは、書き手としても、撮り手としても、何物にも代え難い経験だから。

次はいつこんな経験をさせてもらえるかわからないし、もう二度とないのかもしれないのだから、毎日、この感触をしっかり噛みしめながらやっていこうと思う。

朦朧としつつ

今朝は6時起き。9時から武蔵境で取材2件。終わった後に新宿に移動し、午後の取材の前にひさしぶりに麺通団でかまたまうどん。隣の席には、きゃぴきゃぴした女子高生のグループ。隔世の感……。

午後の取材が予想よりスムーズに終わったので、2時間半程度だったけど、写真展会場のリトスタに在廊。すると、去年のラダックツアーの参加者の方が一人でふらっといらっしゃってくれた。ひさびさにいろいろお話もできたし、がんばって在廊しててよかった。

家に帰ると、朦朧としながらも短い原稿をどうにか一本書き上げ、連絡業務をあれこれと片付ける。もう限界だ……しかし明日も朝から取材。毎年のことながら、今の時期はきつい。今年は他にもいろいろあるから、なおさら。