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来年のカレンダー

今日は特にこれといった予定は入ってなかったので、午後、吉祥寺まで歩いて出かける。こまごまとした文房具を補充するためにロフトに行くと‥‥なんてことだ。もう、来年のカレンダーの特設売り場ができている。

2010年は‥‥前の年から書き続けていた「広告マーケティング力」を仕上げ、間髪入れずに「人が集まるブログの始め方」を書き上げ、それらが書店に並ぶのを見る前に、二年ぶりにラダックに旅立った。それからいろいろあって、期せずして九死に一生を得るような体験をして、帰国後は写真展やイベントで洪水被害支援の義援金集めに奔走し‥‥。目の前のことにただ無我夢中で取り組んでいるうちに、いつのまにか一年が終わろうとしている。

2011年は‥‥どうなるんだろ? とりあえず、春先くらいまでは仕事が詰まっている感じだけど、その後、自分で企画した本作りに取り組めるかどうか‥‥。ラダックとの関わりはどう続けていくか‥‥。来年のことを考えても、茫洋としていて、確たるプランはまだ描けそうにない。

ちなみに来年のカレンダーは、今年使っているのとまったく同じ卓上カレンダーにした。

営業冥利

午後、横浜近辺で取材。ここのところずっと取り組んでいるのと同じジャンルの案件ということもあって、まずまず首尾よくやり遂げる。

今日の取材には依頼元の営業さんも同行していたのだが、その人は取材先の方々から、もう愛されているといっていいほどの信頼を得ていたのが、すごいなあと感じた。あそこまで信頼されたら、営業冥利に尽きるだろうと思う。

僕は営業的な仕事が本当に不得意で、気の利いたセールストークとか、からきしダメだ。たとえば、ナマステインディアなどのイベントで売店の売り子をしている時も、目の前でお客さんが「ラダックの風息」をパラパラめくっているのに、「‥‥それ、実は僕が書きました」とカミングアウトするだけで、五分くらいかかったりする(苦笑)。「いやいや、もっとアピールしなきゃダメでしょ!」とお客さんから突っ込まれちゃったもんなあ‥‥。

でも、今日の取材に同行した営業さんは、セールストークのうまさだけで信頼関係を築いたわけではないと思う。時には仕事の枠を越えるような相談事にも親身になって応じ、目先の利益を追うのではなく、相手の将来を考えた提案をしてきたことが、信頼を勝ち取る原動力になった。ああやって最前線で奮闘する人がいるからこそ、会社という組織が動いていけるのだろう。

竹下通り

今日も原宿の知人の事務所で編集作業。きわどかったスケジュールも、どうにか危険水域を脱したようだ。

一昨日から三日間、原宿駅から知人の事務所までの間を、僕は竹下通りを歩いて往復していた。ほかの道からだと、かなりの大回りになってしまうからだ。でなければ、好き好んで竹下通りに足を踏み入れたりはしない。

地球上の物質の中で、僕という人間を構成しているもの以外の元素を合成したら、竹下通りになるに違いない(笑)。僕にとっては、それくらいなじめない場所だ。あの甘ったるいクレープの匂いを嗅ぐたび、一刻も早く逃げ出したくなる。いつもいつも、ものすごい早足で通り抜けていた。

自分的に、竹下通りを一言で言い表すとしたらどんな言葉がふさわしいかと考えていたら、はたと思い当たった。

‥‥メンドクサイや、あそこは(笑)。

通勤の風景

今日も原宿にある知人の事務所へ。ゲラチェックをみっちりとやる。

二日連続で同じ駅まで電車で往復していると、十年前、出版社に勤めていた頃の気分を思い出す。毎朝人いきれでむっとした電車に乗るのも、毎晩酒臭い空気のたちこめる終電で家に戻るのも、ほとほとうんざりしていた。人と同じことをしなければならないとか、毎日同じことをくりかえさなければならないとか、そういうことが僕はつくづく苦手だったのだと思う。

あの頃に比べると、通勤の風景もいくらか変わったようだ。半分以上の人が、手元のケータイやiPhoneをいじくることに没頭して、周囲との間に見えない壁を作っている。通勤時間が得意な人なんて、そうそういないのだろうな。

うきわねこ

昼、原宿にある知人の編集プロダクションへ。今日から三日間、この事務所に出向いて、編集作業をちょこっと手伝うことになったのだ。どうにもこうにも、にっちもさっちもいかないくらい人手が足りないらしいので。赤ボールペン片手に、しばしの間、ゲラと格闘。考えてみれば、人が作ったゲラをチェックするのはひさしぶりだ。

夕方、外苑前のギャラリーで開催中の牧野千穂さんの個展へ。パステルで描かれた繊細なタッチの原画を間近で眺めることができるのは、やっぱりいいなと思う。これまでに書籍の表紙などで使用された作品も素晴らしかったが、個人的には、現在鋭意制作中という絵本のために描かれた絵が特に気に入った。猫が浮き輪で宙に浮いているのが、何ともたまらない。この絵本、テキストは蜂飼耳さんが手がけられているとのこと。完成が楽しみだ。

ひさしぶりにBook 246をぶらぶらした後、夜は昔の職場の人たちと飲み会。青山にある「おやじ」というホルモン焼の店。店名のように豪放磊落な人が仕切っているのかと思いきや、店主さんは結構繊細な神経の持ち主のようで、注文した肉を出す順番から焼き方まできっちりマネジメントされていた。至極上品なホルモン焼をいただいたという感じ。まあ、僕みたいな人間には、李朝園みたいにテキトーにバンバン頼める方が気楽といえば気楽だけど(笑)。