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がっつりと

午前中のうちに、今作っている書籍の後半部分のゲラが届く。100ページ以上もあるデータを、ものの一週間ほどで仕立ててくれたDTPスタッフの方に感謝。午後、さっそくゲラチェックに取り組む。

夕方くらいまでに40ページほど見終わったところで、今日は打ち止め。吉祥寺までぶらぶら歩いていって、李朝園へ。前に来たのは去年の秋にラダックから帰ってきた時だったから、ずいぶんひさしぶりだ。今日はお店が大混雑で、一時間以上も待つはめになったのだが、肉はやっぱり、間違いなく、うまかった。思うぞんぶん、栄養補給。

ハバナムーンでワインクーラーを飲んでさっぱりした後、ホロ酔い加減で中道通り商店街を歩いて、家まで帰る。がっつり働いて、がっつり食べた。満足。

達成感と徒労感

午前中から、原宿にある知人の編集プロダクションへ。彼らから依頼されている案件のデータを最終段階で調整するのにWindows環境が必要なため、マシンを借りにきたのだ。おひるを食べるヒマもないまま、夜までぶっ通しで作業したが、それでも終わらないので、来週また借りに来ることに。

好きな文章と写真だけ追いかけて生きていけるなら何の苦労もないけれど、僕はまだまだ小者なので(苦笑)、いろんな種類の仕事をこなしながら暮らしている。やり遂げた時にスコーンと突き抜けるような達成感を感じられる仕事もあれば、どんよりとした徒労感しか残らない仕事もある。

達成感と徒労感、分かれ目になるのは何か。たぶんそれは、やり遂げたその先に、誰かの喜ぶ顔を想像できるような仕事かどうか、なのだと思う。誰のための仕事なのかがうまく想像できない案件は、ただひたすら、徒労感がつのる。だからといって、手を抜いたりはしないけど。

赤いボールペン

終日、部屋で仕事。昼間のうちは、電話の打ち合わせに時間を取られてしまった。晩飯にパスタを茹でて食べてから、本格的にゲラチェックを開始。

赤いゲルインキのボールペンを手に、ゲラの上にかがみ込むと、かちっ、と編集者モードのスイッチが入るような気がする。編集者モードというのは‥‥細かいところまでちまちまこだわるモード、という感じだろうか(笑)。そういう偏執的なところがある人じゃないと、この地味で単調な仕事には向いていないような気がする。

ま、僕の場合、思いもよらないところが、ぼそっ、と不注意で抜けてたりすることがよくあるので、あんまり向いているとは言えないのかもしれない(笑)。

作り手は作り手に嫉妬する

以前、西村佳哲さんにインタビューをさせていただいた時、次のような話を聞いたことがある。

「たとえば、出来のいい映画を観て“くやしい”と感じる人は、モノ作りに携わっている人ですね。そういう人は、作る側に視点が回っていくものなんですよ」

確かに、それは当たっていると思う。自分を例に挙げるのはおこがましいけど、面白い本を読み終わった後は、無性に原稿を書きたい気分になったりする。先日、たかしまてつをさんの個展にお邪魔した時は、「こんな空間で、壁一面にバーンとラダックの写真を展示したら、気持いいだろうなあ‥‥」と妄想したりもした(笑)。あと、逆の立場では、ある飲み会の席で、同業者の人から「ヤマタカさん、ぼかぁ、あんたに嫉妬してるんですよ!」と、面と向かれて言われたこともある。別に、僕はそこまでの人物じゃないんだけど‥‥(苦笑)。

作り手は作り手に嫉妬する。それはとても健全な反応だし、互いにそれを糧にして新しいものを作り上げていければ、素晴らしいことだ。ただ、他の人の作品に刺激を受けて、「よーし、自分も!」と決意しても、相手の後追いで似たようなものを作るだけでは、単に模倣をしているにすぎず、オリジナルはけっして越えられない。作るなら、自分自身のアイデアと力で勝負しなければ、意味がない。

単なる後追いで終わるか、自分の道を見出すか。本物の作り手になれるかどうかは、そこが分かれ目だと思う。

いろいろ佳境

今日は月曜日みたいな気がしていたのだが、水曜日だとさっき気がついた。曜日感覚がなくなってる‥‥。

先月の中旬から、仕事に追いまくられる日々が続いている。ゴールデンウイークに突入してからの方がむしろ忙しい。知人のライターさんと共著の本は、原稿がほぼすべて揃って(よかった!)、これから編集作業が本格化する。もう一つ、洋書を翻訳した原稿整理などの仕事は、まだまだ未整理の原稿がどーんと山積みといった状況‥‥。佳境とはまさにこのこと。来月末までにすべてカタをつけねば、ラダックに行けない‥‥。

がんばります。ラオス語風にいえば、ぱにゃにゃります。