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自分で選んだ道

終日、部屋で仕事。斜光が射し込む無音の部屋の中で、あれこれ資料をひっくり返しつつ、カタカタとキーボードを叩き続ける。

こうして執筆に没頭していると、ポール・オースターの初期の作品によく出てきた、部屋に閉じ込められたままひたすら文章を書き続ける男のモチーフを思い出す。周囲の世界が消滅して、この部屋だけしか存在していないかのような感覚。こんなことを続けていて大丈夫なのか。自分がやっていることは間違ってはいないのか。ふいに不安になることもある。

でも、これは、僕が自分で選んだ道だから。誰かに道案内してもらっているわけでもなく、自分の足で前に進んでいるのだから。どれだけ苦しんでも、どれだけ途方に暮れても、その先にあるものを目指すしかない。

たぶん僕には、そういうやり方しかできないのだと思う。

原稿は愉し

一昨日の夜に仕事を再開して以来、毎日、せっせと原稿を書いている。ラフを描き、字数を計算し、写真を選び‥‥。傍から見ればどうしようもなく地味な作業だろうが、当の本人は、もう、愉しくって仕方がない。

だって、今書いているのは、ラダックについての本だから。自分が好きなことを思いのままに書けるというのは、本当に愉しい。テレビでやってるどんな新春特番よりも、原稿を書く方が面白い。もうすっかりビョーキだ(笑)。

もちろん、これからきつい局面もたくさんあるだろうけど、大丈夫、きっと乗り切れる。絶対にいい本にしてみせる。

よいお年を

今日も今日とて、部屋で仕事。昨日からドツボにはまっている難関に挑みはじめる。たった2ページを書くのに、こんなに神経を使うとは‥‥。これだけややこしいことを、限られたスペースの中で、予備知識がない人にもわかりやすく伝えるのは大変だ。もはや、脳内はヤマーンタカでマハーカーラでカーラチャクラな状態。ちゃんと勉強し直さなきゃダメだな、これは。

夕方、仕事を切り上げて、リトスタで一人晩酌。生ビール、カキのオイル漬け、大根とブリのあら煮、イカワタチャーハン。たっぷり食べて、いっぱい笑って、元気が出た。何とかなるさ、たぶん来年も。

明日から1月2日の夕方まで、安曇野に行って実家の人間たちと会ってきます。みなさん、よいお年を。

誰かのために

終日、部屋で仕事。今書いているラダックの本で、最初の難関にさしかかる。

これまでにざっくり考えていたページ構成が、うまくいかない。必要事項をリストアップし、構成を煮詰め、台割を見直してページ割を変え、ラフを描き‥‥。ああでもない、こうでもない、と、夜遅くまでグダグダ悩む。結局、今日は一文字も書けなかった。

こんな日は途方に暮れて、暗澹とした気分になる。この仕事、「自分の職業だから」という気持だけでは、たぶん僕には続けられない。でも、僕が本を書くのは、それを手に取ってくれるかもしれない、誰かのため。ページをめくって目を輝かせてくれるかもしれない誰かがいてくれるから、僕はこの仕事をやっていられるのだと思う。

いつか本ができたら、その誰かのもとへ、届きますように。

仕事納まらず

昨日の夜は、神保町にある焼き鳥屋で、昔の職場関係の人たちと忘年会。ビールジョッキ片手に心おきなくいろんな話ができて、楽しかった。家までの帰り道があまりに寒くて、すっかり酔いが醒めちゃったけど。

今日は、再びずっと家に籠って仕事。世間的には、今日が仕事納めだったりするらしいが、今の僕にとっては「仕事納めって何?」という状況。毎日少しずつでも作業を進めなければ、とてもじゃないけど予定に間に合わない。時間がないからといって、推敲をおろそかにした原稿にもしたくない。他のスタッフが少しでも楽に作業できるように、今のうちからがんばっておかねば‥‥。

やるときゃやるのです。ワタクシも。