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小さな仕事

午後、吉祥寺で取材。今日は三件と少し少なめだったが、それでも、これだけ連日立て続けとなると、さすがに疲れが溜まる。家までの帰り道が、いつもより遠く感じた。

今回依頼されたのは、けっして華々しい仕事ではない。僕の名前が表立ってクレジットされたりはしないし、取材する人数は多いけれど、一件々々の報酬は正直そんなに多くはない。自分のキャリアとして残ることもない小さな仕事だ。

でも、たとえ小さな仕事でも、手は抜かない。依頼された内容と〆切を守って、きっちり仕上げる。小さな仕事を一つひとつ積み重ねていくこともまた、フリーライターの役割であり、責任であり、誇りでもあると僕は思う。それが誰かの役に立つなら、そこに意味はあるはずだ。

というわけで、あとひとふんばり。

雪、空振り

今日も朝イチから、吉祥寺で取材。ベッドから起きて窓の外を見ると、ぼたぼたと雪が降ってはいるが、道路に積もるほどではない気配。とはいえ、寒いことには変わりないので、ヒートテックの上下を着込んで出動。

午前中に二件、午後に二件の取材をこなし、家路につく頃には、雪は雨に変わっていた。今回は東京でも大雪になるという天気予報は、空振りに終わったわけだ。助かった‥‥。ただでさえ取材で疲れるのに、雪の中を行き来して余計な疲労を溜め込みたくなかったから。

怒濤の取材ウィークも、あと二日。何とか乗り切らねば。

降雪前夜

朝から吉祥寺で取材。午前中に二件、午後は三件のインタビュー。それぞれの収録時間はたいしたことはないのだが、一日五件となると、さすがに疲れる。帰り道、両肩に濡れざぶとんがずっしり乗っかってるような疲労感を感じた。

明日も朝イチから取材が四件ほどある。が、よりによって、東京は雪の予報。また降るのかよ‥‥。聞けば、JRも早々と通常運転をあきらめて、運休や減便の予定で調整してるらしい。そんなに降るのか。まいったなあ。

まあ、これだけ降るぞ降るぞと騒いでると、往々にして空振りに終わることもあるけど‥‥。どうなることやら。

せわしない日々

昼、吉祥寺で取材。今日の取材は一件だけだったが、明日からは毎日四、五件の取材が金曜まで続く。取材絡みの仕事はたぶん二カ月ぶりくらいなのだが、それにしても、急にアクセルを踏み込む羽目になってしまった。

今週はもちろん取材で消耗するだろうし、来週からは執筆であくせくすることになる。こういう時は‥‥とりあえず、めんどくさがらずにしっかりメシを食うのが大事だ。帰りにスーパーに寄っておでん種を買い、寸胴でたっぷり仕込んだ。これで、明日は取材が終わってヘロヘロになっても、家に帰って寸胴を火にかけるだけでメシにありつける。

あとは、外から戻った時のうがいと手洗いと、睡眠だな。せわしない日々を、うまく乗り切ろう。

好きなことをして食べていく?

この間の、西村さんと夏葉社の島田さんの公開授業で出ていた話題の一つについて。

授業を受けていた学生さんが、「自分がやりたいこと、好きなことに取り組んでいきたいけれど、それで食べていけるのかどうか不安になります。どうすればいいのでしょうか」という質問をした。確かに、美大の学生さんともなると、自分の作品づくりを生活の糧にできるかどうかというのは、重要な課題なのだろう。

それに対して西村さんは、「たとえばバイオリンを学んだ人が、普段は他の仕事をしながら、週に一度仲間内で集まって演奏をして、何年かに一度、どこかでコンサートを開く。そういう取り組み方もある。好きなことをするなら絶対にそれで食べていかなければダメだ、というわけではないと思う」と指摘した。確かに、それはその通りだ。

好きなことをすることと、それで食べていくということは、必ずしも結びつける必要はない。絵画や音楽、文学などの分野で素晴らしい才能を持ち、世間的にもきちんと評価されている人が、普段はまったく別のことをして生計を立てている例はいくらでもある。それで食べていけないからといって、好きなことへの取り組みをすべてあきらめてしまうのはもったいない。

ただ、意地でも自分の好きなことをして食べていく、という覚悟で取り組んでいる人には、退路を断った人ならではの気迫と集中力が宿るのも確かだと思う。勝ち負けの問題ではないけれど、他の仕事で生計を立てながら好きなことへの取り組みを続けるのは難しい面もある。結局大事なのは、それで食べていけるかどうかではなく、自分が好きなこと、やりたいと思ったことを、とことん最後までやりきれる覚悟を持てるかどうか、なのだろう。

僕自身、好きなことをして食べていけている状態と言えるかどうか、微妙なところだと思う。ライターや編集者としての仕事全般では、まあ、かつかつ。自分が好きな旅にまつわる仕事に限ると、まだまだ。でも、自分がやってみたいこと、好きなことに取り組むには、今のフリーランスの状況に身を置いておくのが一番やりやすいし、実現の可能性が高い。だから僕は、これからもやせ我慢を続ける。

好きなことをして、それで食べていく。楽なわけないよね。