Tag: Work

いい本だけど、売れない?

自分自身が作ってきた本も含めて、の話なのだけれど。

同業者と話をしていると、「あれ、いい本だと思うんだけど、売れないんだよねえ」といった話を時々聞く。僕自身、そんなことを口にした経験は何度もある。でも、あらためて考えてみると、それってどうなんだろう? と思わなくもない。「いい本だけど、売れない」のは、読者がそのよさを理解できないからではなく、企画から発売までの段階で、作り手が何かを読み違えたからではないだろうか?

「いい本で、しかも売れる」ための答えがはっきりわかっていれば、誰も何の苦労もしないのだが、もちろんそんなことはなく、結局、売れるかどうかは出してみなければわからない。ただ、ある程度経験のある編集者が関われば、その本の企画なら、全国的におよそどのくらい読者になりうる人がいて、どのくらいの数を刷ればその人たちに届くのか、いくらかは読めるようになる。たとえたいした冊数でなくても、そうして想定した数の読者にしっかりと届くように本を販売できたのであれば、僕はその本は役割を果たしたと思うし、「ちゃんと売れた、いい本」だと思う。ただ、そこからさらに読者が広がるかどうかは、ほんと、神のみぞ知る、だ(苦笑)。

付け加えるなら、個人的に「いい本」の条件だと感じているのは、「耐久力」だと思う。刊行から年月を経れば、細かい掲載情報が古びていくのは当然なのだが、それでも本質的な部分が劣化することのない本は、確かにある。ひっそりと、でも確実に読み継がれていく本。僕も、そういう本を作ることを目指したいと思う。

戦いすんで日が暮れて

午後、吉祥寺で取材。月曜から連日続いていた怒濤の取材ウィークも、ようやく一段落。もちろん、これから原稿(17本‥‥!)を書かなければならないのだが、まずは、どうにか無難に取材を終えることができて、ほっとした。

戦いすんで日が暮れて、帰りに旅人の木でラーメンを食べようと思ったら、お店の様子が変。見ると、つい先日、閉店したのだという‥‥。がーん。正確には、杉並あたりの別の場所に移転する予定とのこと。昔からずっと好きな店だったし、吉祥寺から家に帰る途中のちょうどいい場所にあったので、重宝していたのだが‥‥。あれだけ最寄り駅から遠いと、やっぱり集客が厳しかったのかな。それでも九年間続いたというのだから、たいしたものだと思うが。

自分が好きなお店には、足繁く通って応援しなきゃな。あらためてそう思った。寂しいなあ。

小さな仕事

午後、吉祥寺で取材。今日は三件と少し少なめだったが、それでも、これだけ連日立て続けとなると、さすがに疲れが溜まる。家までの帰り道が、いつもより遠く感じた。

今回依頼されたのは、けっして華々しい仕事ではない。僕の名前が表立ってクレジットされたりはしないし、取材する人数は多いけれど、一件々々の報酬は正直そんなに多くはない。自分のキャリアとして残ることもない小さな仕事だ。

でも、たとえ小さな仕事でも、手は抜かない。依頼された内容と〆切を守って、きっちり仕上げる。小さな仕事を一つひとつ積み重ねていくこともまた、フリーライターの役割であり、責任であり、誇りでもあると僕は思う。それが誰かの役に立つなら、そこに意味はあるはずだ。

というわけで、あとひとふんばり。

雪、空振り

今日も朝イチから、吉祥寺で取材。ベッドから起きて窓の外を見ると、ぼたぼたと雪が降ってはいるが、道路に積もるほどではない気配。とはいえ、寒いことには変わりないので、ヒートテックの上下を着込んで出動。

午前中に二件、午後に二件の取材をこなし、家路につく頃には、雪は雨に変わっていた。今回は東京でも大雪になるという天気予報は、空振りに終わったわけだ。助かった‥‥。ただでさえ取材で疲れるのに、雪の中を行き来して余計な疲労を溜め込みたくなかったから。

怒濤の取材ウィークも、あと二日。何とか乗り切らねば。

降雪前夜

朝から吉祥寺で取材。午前中に二件、午後は三件のインタビュー。それぞれの収録時間はたいしたことはないのだが、一日五件となると、さすがに疲れる。帰り道、両肩に濡れざぶとんがずっしり乗っかってるような疲労感を感じた。

明日も朝イチから取材が四件ほどある。が、よりによって、東京は雪の予報。また降るのかよ‥‥。聞けば、JRも早々と通常運転をあきらめて、運休や減便の予定で調整してるらしい。そんなに降るのか。まいったなあ。

まあ、これだけ降るぞ降るぞと騒いでると、往々にして空振りに終わることもあるけど‥‥。どうなることやら。