Tag: Work

名前のない原稿

前から予想はしていたのだが、これから来月末にかけて、やたらめったら忙しくなる。

大半は、一年前から受注している大学関係の取材とライティングの仕事。僕が企画して主導権を握るわけではないし、僕の名前が記事に残るわけでもない。依頼された取材を次から次へと捌き、原稿を書いて納品する。自分で企画して本を丸々一冊作るのに比べれば、達成感などは正直少ない。

でも、この仕事にはこの仕事なりの意味がちゃんとある。僕が書いた原稿は、名前を持たぬまま多くの人の目に触れ、時にはその背中をほんの少し、後押しする。その行方を僕が見届けることはできないけれど、もしかしたら何かの力になれているのかもしれないと思うと、キーボードを叩く指が少し軽くなる。

名前のない原稿にも、役割はある。

著者と編集者との関係

午後、六本木へ。「ラダックの風息」の担当編集の方とひさしぶりに会う。

仕事柄、編集者の知人は大勢いるけれど、本当の意味で互いの手の内をすべて晒して、あれこれぶっちゃけて話し合えるような編集者の知人は、たぶん数人しかいない。そういう信頼関係がないと、書き手あるいは撮り手としては、自分が大切にしている企画を委ねられないし、意見をぶつけあって質を高めていくこともできないと思っている。

今日のミーティングはすぐに何かにつながるというものではないのだが、僕が今抱えている悩みや葛藤について本当にざっくばらんに話し合うことができたので、それだけで何だか気持が軽くなった。いつかまた、こういう関係で本を作れたらいいなと思う。

暖機運転

昨日は丸一日、家で原稿を書いていた。今日は再び、朝イチで取材。電車を乗り継いで鷹の台へ。

朝イチの取材は、正直、他の時間帯よりも消耗する。単に、取材場所での待ち合わせ時間に間に合うように支度していると、僕の場合、取材の時点ではまったく頭が回転しない。プラス一、二時間は早めに起きて、コーヒーを飲むなり何なりしないと、ぽんこつで使いものにならない。他の作業ならともかく、初対面の相手に対して全神経を集中させ、頭をフル回転させなければならない取材では、それなりの暖機運転が必要なのだ。

で、最近、やたらめったら多いんだよな、朝イチ取材(苦笑)。きっついわー。

新しいシャツで

すっかり春うららという感じの、穏やかな日和。この間買った新しいシャツに袖を通し、薄手のダウンを羽織って、出かける。服が軽いと、気分がいい。

今日は午後から、とある出版社で新企画のプレゼン。初めて訪れる会社だったので緊張したが、みっちり二時間、どうにかこうにか、やり遂げる。はたしてうまくいったのかどうかはわからないけれど、今回の企画に限らず、他にもいろいろなケースでご一緒できればという話もしていただいたので、少しほっとする。

プレゼンを終えて外に出た時は、力を使い果たしてヨレヨレだったのだが、四ッ谷から新宿までふらふら歩き、早めの晩飯にラーメンを一杯食って、ようやく帰路についた。やれることは精一杯やったから、うまくいくといいな。まあ、こういうことは結局、なるようにしかならないのだろうけど。

繁忙の兆し

昨日の夜は、知人主催の旅系イベントに顔を出していた。家に帰りついたのは夜半過ぎだったが、今日は朝六時起き。眠い目をこすりつつ、取材のため、堀切に向かう。駅を降りると、荒川河川敷が目の前。吹く風はまだまだ冷たい。

午前中のうちに二件の取材を終え、三鷹へ戻る。駅に着いたら税務署に直行し、確定申告の手続き。申告書類作成会場前の長蛇の列に心が折れそうになったが、どうにかこうにか、終わらせる。月曜にして、もうヘトヘト。

今週は取材やら何やらで、毎日出歩く日々が続く。家にいる時は原稿を書かねばならないしで、かなり忙しない。繁忙期‥‥の兆しなのかな。その割には、確定申告でも明らかになったように、さっぱり儲かっていないのだが(苦笑)、どうしたものか。