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思わぬ展開

打ち合わせのため、日中ずっと出歩く。年明けに計画しているイベントのことなど、いろいろ調整中。想像以上に急な展開で、すでに多くの人を巻き込みつつあるので、何とかその方々の期待を裏切らないような結果を出せるといいのだが。

それとは別に、ちょっと、というか、まったく予想もしていなかったような依頼をいただいて、少々びっくりしていたりもする。今までの自分の仕事とは、フィールドは同じでもかなり種類の違う仕事なのだけれど、うまくいけば本当に意義のある成果につながると思うので、こちらも何とか首尾よくやり遂げたいところだ。

そんな思わぬ展開の連続で、文字通り、師走間近、ばったばたである。

役に立つ本、心動かす本

昨日のエントリーから、うっすらと続きみたいな感じでつらつらと。

二年前に「ラダック ザンスカール トラベルガイド」を出した時、本を読んで実際にラダックを旅した読者の方々から、「ありがとうございました」「助かりました」と言っていただいた機会が何度もあった。それまで僕はガイドブックの類の仕事はまったくしてこなかったから、自分の作った本が誰かの役に立っているというのは新鮮な経験だった。まあ、ラダックという特殊な場所のガイドブックだったからというのもあると思うけど。

ガイドブックのような類の本は、必ず「役に立つ本」でなければならない。そのためには、地図や情報を綿密に確かめつつ、その土地の各種スポットをなるべく公平な目線で紹介する必要がある。でも、そこであまりにも作り手の主観や思い入れを排除しすぎると、無味乾燥で当たりさわりのない内容になってしまいがちだ。そういう旅関係の本や雑誌、残念ながら結構多い気がする。

ラダック ザンスカール トラベルガイド」を作った時、僕は「役に立つ本」としてだけでなく、「心動かす本」にもしたいと思っていた。安直な釣り文句で煽ったりはしなかったが、写真とコピーとページ構成と、ぱっと見は何気ない説明文にまで、伝わらないかもしれないと思いつつ、めいっぱい気持を込めた。自分はラダックが好きなのだということ。この土地の魅力を、一人でも多くの人に伝えたいのだということを。

ガイドブックや実用書のような「役に立つ本」に、作り手の主観や思い入れは一切いらないという考え方の人もいるかもしれない。でも僕は、たとえガイドブックでも、「役に立ち、心も動かす本」にすることを目標にしたい。旅の本は特に、そうであるべきだと思うし。

それで「面白かったです! ありがとうございました!」と読者の方に言ってもらえたら、きっと最高なんだろうな。かなり欲張りだけど(笑)。今までもこれからも、そういう本作りを目指したいと思っている。

選んだのは本だった

一昨日ラジオ番組の収録をしてきたばかりだが、来月末にはまた別の番組の収録がある。自分について人に説明するのにしっちゃかめっちゃかになるとまずいので、収録前には、これまでの出来事を書き出して整理してみたりしていた。

いろいろふりかえってみてあらためて思うのは‥‥僕は、編集者とかライターとか写真家とか、そういう職業に就くことを目的にしてきたのではなく、自由に旅をしてそれを仕事につなげたいという生き方をしたかったのでもなく、ただただ、本を作りたかっただけなのだ、ということ。自分が本当に心の底から大切だと思えることを、本という形にして、それを人に伝える。二十代初めの青二才の頃から、ずっとそうだったのだと。

それは生き方とすら呼べない、独りよがりで単純な衝動でしかないのかもしれない。でも、僕が自分の人生を費やすのに選んだのは、本だった。それには、ひとかけらの後悔もない。

連絡業務

今日は忙しかった。といっても、その大半の時間は、メールでの連絡業務。ほとんどずっと途切れることなく、ひっきりなしにメールが届いて、返事を書いてる間にまた別のメールが来て‥‥といった具合。今日だけで、23通くらいメールを書いたと思う。さっきまで風呂に入る隙もなかった(笑)。

こんな状況になっているのも、来年の1月中旬頃に、都内某所で数人のゲストをお招きしてのトークイベントを開催する準備に取りかかっているから。毎度のことながら、イベントの準備というのは大変である。特に今回は、協賛の打診をいただいたりして話が大きくなっているため、なおさらだ。

問題は、これだけ東奔西走しても、僕自身はさして儲かりそうにないということだな(苦笑)。本業でもっとがんばらねば。

まるっとお見通し

先週の後半から取り組んでいた、タイ案件のグラビアページの作業がほぼ完了。少し間を空けて推敲をかけて、写真も一通りチェックすれば、今週中には納品できるだろう。

夕方、まほろば珈琲店までコーヒー豆を買いに外に出て、帰りに啓文堂書店で、ジュンパ・ラヒリの「低地」を購入。前から気になっていた本だったので、今の仕事が一段落したら読もうと思ったのだ。

で、家に帰りながら何の気なしにiPhoneでメールをチェックしたら、大学案件の取材依頼が。まるで、すべてまるっとお見通しだったみたいだな‥‥大阪の担当さん、さすがだ(苦笑)。