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フォロワーを金で買うことについて

僕の周囲の人も含め、知らない人も意外と多いようなので、一応書いておくが、TwitterやFacebookやInstagramなどの主要SNSのフォロワーは、その気になれば、金で買える。「いいね!」やリツイートの類も、金を払えば購入できる。

直リンクを張るのはバカらしいのでやめておくが、「フォロワー 買う」などのキーワードで検索すれば、その手のサイトや関連情報は山ほどひっかかるはずだ。ここで言う金で買えるフォロワーとは、ほとんどの場合、実在の人間に見せかけて作っているダミーアカウントだ。プロフィールやツイート内容を少し見れば、生きている人間が日々の生活の中で使っているリアルなアカウントでないことは、すぐにわかる。それらのダミーアカウントを大量に保有している業者が、購入を希望した人間のアカウントをフォローする。フォロワーを買ったことがバレにくいように、日本人に見せかけたダミーアカウントを売りにしている業者や、一度にではなく少しずつフォロワー数を増やすプランを持っている業者もいる。たとえば、膨大なフォロワー数の割にリツイートや「いいね!」の数が極端に少ない人がいたら、ちょっと警戒してみてもいいかもしれない。

言うまでもないことだが、フォロワーなどを金で買う行為は、どのSNSサービスにおいても利用規約違反だ。何らかの証拠を掴まれて通報されるなどしたら、購入した人間のアカウントは凍結される。つかの間の虚栄心を満たしたいがために手を染めるにはリスクが高すぎる行為だ。そもそも、見る人が見ればフォロワーを買ったことなどすぐにバレるのだから、指摘されて露見した時の社会的ダメージも大きすぎる。有名人の場合は特にそうだ。

それでもこの手の業者の横行が未だに後を絶たないのは、人気がなくて焦ってる政治家とか、売れなくて焦ってるアイドルとか、ノルマに焦ってる企業のPR担当者とか……要するに、自分を人気者に見せかける必要に迫られている人が少なからずいるからだろう。だが、その見せかけの人気を何らかの形で金を稼ぐ行為に結びつけようとすれば、その人はもう立派な詐欺師だ。まあ、そんな見せかけにだまされる人も相当チョロいと思うのだが。

金を払えば、見せかけのフォロワーたちは買えるかもしれない。だがもちろん、血の通った本当の人間とのつながりは絶対に手に入らない。それでも金でフォロワーを買いに走る人たちは、つくづく可哀想だなと思う。

自分は自分以上になれない

考えてみると、今という時代は、至るところで自己紹介やプロフィールを書く必要に迫られている気がする。昔ながらの履歴書や職務経歴書なんてものだけでなく、Webサイトやブログ、FacebookにTwitterにInstagramに……何でもかんでも。

匿名にしたい場合はプロフィールも煙に巻くような内容で別に構わないわけだが、実名の公表が必要な場合、あるいは自ら実名の公表を望んでいる場合は、それなりにちゃんとした内容のプロフィールを載せなければならない。これもまあ普通に考えれば、事実に基づく自分の経歴と現在の立ち位置をそのまま書けばいい。でも最近は、経歴や実績を事実以上に盛ってみせたり、嘘で塗り固めたり、実際は何の裏付けもないのに相手に都合よく受け取ってもらえそうな耳ざわりのいい言葉を選んだりしている人もいる。そういう、いかにも前のめりな虚勢を張っていそうなプロフィールの人を見かけたら、僕はとりあえず用心してかかることにしている。

詐欺師か何かならともかく、普通の人が自己紹介やプロフィールで自分を優れた能力のある人間に見せかけても、あとでメッキがはがれた時のダメージが大きくなるだけだと思うのだが、どうだろう。自分は結局自分以上にはなれないのだから、そんな上っ面のごまかしに頼るのではなく、日々の生活の中で自分のすべきことに淡々と取り組んで、ありのままの結果を示せばいい。僕はそう思う。

ネガティブ・ツイート

Twitterについて、ちょこっと思うところがあったので、覚え書きとして。

最近では個人だけでなく、商店や飲食店、企業など、いろんな組織の公式アカウントが運用されている。かしこまった情報発信に徹するアカウントもあれば、利用者との距離感を縮めて親近感を持ってもらうために、くだけた感じでざっくばらんな、結構ぶっちゃけた投稿をするアカウントもある。

たとえば、商店の公式アカウントで、お客さんが来なかったり、売れ行きが悪かったりすることをぼやくツイートをする場合がある。ぼやくこと自体はまったく問題ないと思う。「きついけど、がんばります!」というツイートを見て、「だったら応援しに行こう」と考える常連さんもいるだろうし。

ただ、「お店をのぞきに来る人は多いけど、誰も買っていかない」など、ネガティブな波動をお客さんの方向に向けてしまうようなぼやきツイートはよくない。それはお客さんのせいではなく、商品をレジまで持ってきてもらえない何らかの原因がお店の側にあるからだ。逆に、まとめ買いしてくれたお客さんをカミサマ扱いして崇め立てるようなツイートもよくない。支払った金額でお客さんの価値をお店が決めるのは変だからだ。いずれにせよ、どちらのツイートの場合も、お客さんの立場の人から見たら、嫌な気分になるだけだと思う。

というわけで、心ゆくまでぼやきたいなら、個人の鍵付きアカウントをおすすめします。

嘘まみれの人生

先日、同業者の知人から「Twitterのフォロワーが20万人いるという海外ライターの人から、会って情報交換したいと言われたのだが、どうすればいいと思うか」という相談を受けた。

フォロワーが20万人というと芸能人でもかなり有名な人のレベルだが、その人のアカウントを見ても、そういう名前のトラベルライターに心当たりはない。Twitterにも、そこからリンクされているブログ(ちなみにアメブロ)にも、具体的な仕事歴は何も掲載されていない。

その人のブログやTwitterには、海外で撮ってきた街角や高級ホテルの写真がふんだんに掲載されているが、特に内容のないコメントが数行添えられているだけ。場所と時系列もまちまちで、手持ちのストック写真を使いまわしてるのだろうが、どういう意図で更新し続けているのかわからない。ちなみにフォロワーが20万人いるというこの人、フォロー相手も20万人いる(苦笑)。

あまりにも怪しすぎるので、その人の実名でググってみたら、案の定だった。アメブロの旅行ジャンルでトップクラスの人気ブログの内容を、その自称海外ライター(ていうか「海外ライター」って何?)がそのままパクって自分のブログに使っているという、第三者による検証記事がヒットしたのだ。この調子だと、その人のブログやTwitterの内容すべてにも疑念が湧いてくる。知人に接触を試みたのも、フォロワー20万人を見せ球に、何かしらの便宜を図ってもらおうとしたのだろう。

以前も、ソーシャルメディアについて個人的に思うところを書いたことがあるけれど、ソーシャルメディアは結局、今の時代のインフラでしかないのであって、現実を現実以上のものにすることはできないのだと思う。ソーシャルメディア上で有名になる人がいるのは、その人自身にそうなるべき資質や魅力が備わっていたからだ。中身がカラッポで他人のコンテンツをかすめ取るしか能のない人が、どれだけフォロワー集めに汲々としたところで、魅力的な人間になれるわけがない。

そんな嘘まみれの人生を生きて、何が楽しいのかな。20万人のフォロワーの中に、彼が本当に心を許せる人は、いったい何人いるのだろう。フォロワー集めなんて何の意味もないくだらないことに精を出すのをやめて、もっと当たり前の、嘘をつかない人生を生きてみてほしいと思う。

電話不精

基本的に、電話が苦手である。かかってくると、びくっとするし、自分からかけるのも、できればなるべくしたくない。仕事柄、時には急いで電話をかけて打ち合わせをしたりしなければならないこともあるけど、そういう時は、結構心の準備が要る(苦笑)。

思うに、僕と電話の関係は、昔からそんな感じだった。そもそも、電話にあんまりいい思い出ないし(笑)。世の中でインターネットやメールといったものが発明されなければ、僕は本当にコミュニケーション断絶人間になっていただろうし、今のような仕事の仕方もできていなかったと思う。

今の僕の外界とのコミュニケーション手段は、TwitterやFacebookの機能も含めたメールやメッセがほとんど。iPhoneから電話をかけたりとかはめったにしない。この間の機種変の時も、料金の履歴を見た店員さんは、通話定額プランをまったく薦めてこなかった(笑)。

そんなわけなので、友人のみなさま、電話はなるべく最後の手段ということでお願いします。なにせ、心の準備が要るので(笑)。