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ただいま、おかえり

昨日の夜は、吉祥寺のアムリタ食堂で行われた、羊毛とおはなのライブに行った。

店内はぎっしり満席。漂うエスニックな香りに、おはなさんは「うまそうな匂いだなあ」と笑いつつ、新譜「LIVE IN LIVING’13」からの曲を中心にたくさん歌ってくれた。羊毛さんの指がギターの弦を弾く動きまでよーく見えるほどの至近距離。こういう小さなハコで聴く彼らの歌は本当に心地よい。

アンコールでは、お客さんからのリクエスト、というか、おはなさんが「今歌える曲」の楽譜を何枚か抜き出して、伏せた状態でお客さんにひいてもらった曲を歌うことになった。選ばれたのは、「ただいま、おかえり」。

ただいま、おかえり。ごらん街は君の帰りをいつも待ってる
さよなら、またね。と旅立つ君の背中押してくれる
帰る場所はあるからね、と。

僕がこの曲を好きなのは、日本という故郷だけでなく、ラダックという「帰る場所」も思い起こさせてくれるからなのかもしれない。それは本当に個人的な思い入れなのだけれど、あの空の向こうに、自分を待ってくれている場所があると感じられるのは、たぶん、とても幸せなことなのだろう。

がんばらなきゃな、と思った。

八重桜

朝から夕方まで、豊洲で取材。一日で四件の取材となると、さすがにきつい。最後の方になると、「あれ、最初の人に何聞いたっけ‥‥?」てな感じで、モーローとなる(苦笑)。行きも帰りもラッシュアワーにぶつかって、帰りはずっと立ちっぱなしだったのもしんどかった。

それでも思うのは、天気がいいと、こんなにも気が楽になるんだな、ということ。今日は本当にうららかな日和で、取材の合間に広場でベンチに坐っていると、背中を暖めてくれる日射しが心地よかった。歩道沿いの並木の梢には、八重桜がもこもこと咲いていたっけ。

今日もどうにか乗り切った。明日は一日、家で原稿の執筆にあてられる。よっしゃ。

極端な振れ幅

朝から都心へ。代官山蔦屋書店で開催された、ブータン写真家の関さんのトラベルコーヒートークに顔を出す。たくさんの人が来て盛り上がっていたので、よかった。終わった後、森本さんや関さんたちと近場でランチ。ひとしきり旅の話で盛り上がる。

みなさんと別れた後、雨がぱらつく中を渋谷のマメヒコへ。深煎りコーヒーをポットで、それと檸檬ケーキ。しばし本を読む。その後、夕方、早稲田に移動して取材。最先端のロボット技術や宇宙開発についての話などを伺う。

旅とブータン、ロボットと宇宙開発。一日のうちに同じ人間が理解するには、振れ幅が極端すぎる(笑)。

「好き」か「そうでもない」か

昼、取材先に行く前に、新宿でちょっと寄り道。コニカミノルタプラザで開催中の須藤明子さんの写真展「白く静かな空の下」を見る。冬の青森の景色を淡々と切り取った作品たちは、とても静謐で、でもどこか、心をざわつかせる。全然かけ離れてるかもしれないけれど、クーデルカの写真をちょっと思い出した。

写真にしろ、文章にしろ、修練を積んだ人によって一定以上のレベルに達した作品は、「いい」か「悪い」かで判断すべきものではないし、判断できないものだと個人的には思う。ある人にはどうということのない一枚の写真が、別の人の心に深く深く突き刺さることだってある。人それぞれに、「好き」か「そうでもない」かで見ていくことしかできないのではないかと思う。作品や作者に対してランク付けをしても、何の意味もない。

今日見た写真展は、僕としてはとても「好き」なものだった。会期は今週の金曜まで。

いろいろせわしなく

昼、取材に出かける途中で、吉祥寺の印刷屋で名刺の追加発注。最近、すごい勢いで名刺を使ってるので、あっという間になくなってしまう。

井の頭線で渋谷に出て乗り換えようとしたら、東横線の駅の移転であちこち様変わりしているのもあって、しばし右往左往。どうにか待ち合わせには間に合ったが、油断してた‥‥。危ない危ない。取材自体は滞りなく終わり、電車を乗り継いで家路につく。

家に帰ってからも、電話やらメールやら、原稿書きやら、いろいろせわしない。ようやく一段落したところで、豆を挽いてコーヒーをいれ、帰り道に買ったラスクをぽりぽり。さて、明日も取材だ。