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「ラダック」と「渋イケメン」〜それでも僕たちが旅に出る理由〜

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ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」の発売に合わせて、5月18日(水)の夜、代官山蔦屋書店でトークイベントが開催されます。今回のお相手は、同じ雷鳥社から昨年「渋イケメンの国」を刊行された写真家の三井昌志さん。この二人ならではの、ディープな旅のトークになると思います。お申し込み、お待ちしています。

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三井昌志×山本高樹 スライドトークイベント
「ラダック」と「渋イケメン」〜それでも僕たちが旅に出る理由〜

アジアの辺境をバイクで自由に旅しながら新鮮な出会いと感動を写真に撮り続ける、三井昌志。インド北部の山岳地帯ラダックにひたすらこだわって通い続けて本を作る、山本高樹。

旅に対して対照的なアプローチを持つ二人は、一年のうち数カ月を仕事で、あるいは個人的な動機で旅をして過ごします。日本から海外へ旅に出る人がめっきり少なくなったとも言われる昨今、二人はなぜそれぞれの流儀で旅を続けるのでしょうか。写真や文章を通じて、二人が伝えようとしていることは何なのでしょうか。

二人のこれまでの旅と作品をふりかえりながら、人が旅に出る理由についてじっくり考えてみるトークイベントです。

会期 2016年5月18日(水)
定員 50名
時間 19:30〜21:00
場所 代官山 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
主催 代官山 蔦屋書店
共催・協力 雷鳥社
問い合わせ先 03-3770-2525
http://real.tsite.jp/daikanyama/event/2016/04/post-114.html

【参加条件】
代官山 蔦屋書店にて参加券(税込1,500円)のご購入もしくは、対象書籍をご購入いただいた先着50名様に参加券をお渡しいたします。
1:参加券(税込1,500円)
2:対象書籍
『渋イケメンの国』(三井昌志著 雷鳥社 税抜1,600円)
『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(山本高樹著 雷鳥社 税抜1,800円)

【お申込み方法】
以下の方法でお申込みいただけます。
1:代官山 蔦屋書店 店頭(3号館1階レジ)
2:代官山 蔦屋書店 オンラインストア
3:電話(03-3770-2525)

【対象商品】
『渋イケメンの国』(三井昌志著 雷鳥社 税抜1,600円)
『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(山本高樹著 雷鳥社 税抜1,800円)

【ご注意事項】
*参加券1枚でお一人様にご参加いただけます。
*当日の座席は、先着順でお座りいただきます。
*参加券の再発行・キャンセル・払い戻しはお受けできませんのでご了承ください。
*止むを得ずイベントが中止、内容変更になる場合があります。

【プロフィール】
三井昌志(みつい・まさし)
1974年京都市生まれ。 写真家。アジアの辺境を旅しながら、「笑顔」と「働く人」をテーマに写真を撮り続けている。著書に『渋イケメンの国 〜無駄にかっこいい男たち〜』『写真を撮るって、誰かに小さく恋することだと思う。』(ともに雷鳥社)など多数。主なフィールドはインド、バングラデシュ、ネパール、ミャンマー、カンボジアなど。
たびそら http://www.tabisora.com/

山本高樹(やまもと・たかき)
1969年岡山県生まれ。 著述家・編集者・写真家。 2007年から2008年にかけて、インド北部のラダックに長期滞在して取材を敢行。以来、かの地での取材活動をライフワークとしている。 著書に『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(雷鳥社)『ラダック ザンスカール トラベルガイド インドの中の小さなチベット』(ダイヤモンド・ビッグ社)など。
Days in Ladakh http://ymtk.jp/ladakh/

旅費交通費

昨日は十日市場、今日は船橋日大前。今年はやけに遠い場所での取材が多い気がする。予定が合わなくて断った取材の中にも、秦野とか、高崎(!)とか、いろいろあったし。

それでも気のせいかなと思って、月末に依頼元に送る予定の旅費交通費の請求書のファイルを見てみたら、入力済みの項目だけで、1万7000円を超えている(苦笑)。去年の4月も2万円を超えていたのだが、去年は最後の最後に茨城での取材1件だけで8000円以上かかっているので、それを差し引いて考えると、今年の遠隔地への飛ばされっぷりが際立っている。

在来線やスクールバスを乗り継いで時間のかかる行程を行き来するのって、地味に消耗するんだよな‥‥。むしろ、海外にLCCでない飛行機で行く方がラクなくらいだ。そして明日も朝5時半起き。嗚呼。

ヤマ場を越えて

先週の土曜日は、モンベル御徒町店での関健作さんとのトークイベントだった。会場はおかげさまで大盛況で、トーク自体も、たぶんそれなりにうまくいったのかなと思う。

イベントの後、僕の本を手に長い列を作ってくださった方々一人ひとりにサインを進呈し終え、会場の撤収作業をしていた時、急にがくっと、身体の力が抜けるような感触を感じた。神経の緊張が急に解けたとか、それまであまり水分を摂ってなかったとか、そもそもこれまで忙しすぎた疲労蓄積の反動とか、原因はいろいろあったのだろう。とにかく、頭がふわふわというかふらふらして、どうにもつらかったので、打ち上げは二次会をパスして抜けさせてもらって、這うようにして家にたどり着き、そのままぶっ倒れて寝てしまった。

日曜日も、午後のリトスタに在廊している間はまだふらふらの余波が残っていたのだが、夜から晩ごはんをビールと一緒に食べ始めて、やっと落ち着いたというか、人心地ついたというか、普段の自分の感覚に戻れたような気がした。その後またぐっすり寝て、今日はもう、すっかり大丈夫。通常のお仕事モードである。

とにもかくにも、トークイベントという今月の最大のヤマ場は越えた。……まあ、来月もあるんだけどね。

知らない町へ

午後、中央線に乗って、西へ。八王子で横浜線に乗り換え、十日市場という駅で降りる。今まで聞いたことのない場所。今日はここにある大学で取材。

駅から取材先まで、バスに乗っていこうかと思ったが、グーグルマップを見ると歩けなくもなさそうだったので、てくてく歩く。学校帰りの子供や学生さんが多い。明るくて感じのいい雰囲気の住宅街や集合住宅。自然も割と残っていて、ゆるやかな空気が漂っている。こんな町があったのか、と歩いていて何だか楽しくなる。

取材はどうにかつつがなく終え、帰りはバスで駅へ。八王子までの電車は混んでて席に座れず、腹が減ったので、八王子で駅を出てラーメンを食べた。片道2時間近くの道程はさすがに遠い。今日の行き帰りで、来月の取材資料に買った新書を一冊、最初から最後まで読み終えてしまうほどだった。

来週明けにももう一回、まったく同じ道程の旅をすることになっている。

ちゃんとやろうよ

夕方、あるWeb媒体のライターの方から、電話で取材を受ける。今、リトスタでやっている写真展について。

正直言って、さんざんな取材だった。

まず、17時過ぎに電話をかけるとメールを送ってきていたのに、1時間経っても電話は鳴らず、遅れている旨の連絡も来ない。晩飯と買い物に外に出なければならないのでその旨メールをこちらから入れ、帰宅したところに、ようやく電話がかかってきた。

相手からの質問は、最初から妙にちぐはぐだった。「展示内容を入れ替えられるとのことなので、そのお話を……」というが、入れ替えるタイミングはまだ半月も先だし、そのWeb媒体では写真展を開始しているという話もまだ伝えてないのに、なぜいきなり入れ替えの話を取材するのか、意味がわからない。そもそもこの人、写真展自体を一度も見ていないのだ。

「写真展の内容についてはどのくらいご存じですか?」と聞くと、「Webに載っている写真展の情報は見ました」という。「じゃ、そもそもラダックがどこの何なのか、ご存じですか?」と聞くと、「すみません、その辺はまったく……」と。もちろん僕がこの間出したラダックの本のことも、まったく調べていない。あきれてものが言えなかった。僕だけでなく、リトスタというお店に対しても失礼だろうに。

ライターや記者が何事かについて誰かに取材をする場合、ある程度の下調べをしておくことは、仕事のクオリティを確保するためなのはもちろん、取材に時間を割いてくれる相手に対する最低限の誠意とマナーでもある。そういう最低限の準備さえ端折ってしまうと、取材される相手は、自分が軽く扱われているということに簡単に気付く。そしてその取材は間違いなく失敗して、誰も喜ばない結果に行き着く。

ほんとにね。ちゃんとやろうよ、プロならプロらしく。