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友達の数

この記事を読んでみて、友達の数ということについて、つらつらと。

僕は基本的に、他の人とのコミュニケーションがそんなに苦手な人間ではないと思う。でなければ、初対面の人へのインタビュー取材の仕事なんてできるわけがない(笑)。ただ、人付き合い、友達付き合いがいいかと言われると、正直そんなに活発な人間ではないだろう。たとえば、飲み会など何かの場に誘われたら普通に顔を出すが、自ら何か発案して周囲に声をかけるなんてことはめったにない、とか。友達と呼ばせてもらえるような人は少しはいると思うけど、その人たちとも、そんなにしょっちゅう顔を合わせてるわけではないし。結論としては、友達は少なく、友達付き合いもあまりよくない人間、ということになるのかな。

件の記事によると、世間では最近、友達の数や交友関係の広さがその人の価値を決めると思われるような風潮があるそうだ。でも、気が進まなければ無理して誰かとつるむ必要はないと思うし、そんなことで人の価値が決まるとも思えない。本当の友達というのは、たとえば普段そんなに顔を合わせてなかったとしても、何かあった時にすっと手を差し伸べてくれる人のことだと思う。

誰かとつるんでないと不安でしょうがないという人は、しばらくどこかの国へ一人旅でもしてきたらいいじゃないかと思う。現地からのLINEやTwitterは禁止ということにして。そうすれば、一人で過ごす時間にも価値があることがわかるんじゃないだろうか。

近所で火事

午後、用事のため、歩いて吉祥寺へ。年の瀬のアメ横かと見紛うほどのすごい人出。早々に退散して、玉川上水の方から歩いて三鷹に戻る。まほろばでコーヒー豆を補充し、デイリーズカフェで定食の晩飯。すっかり日が長くなった夕方の空を見上げながら、帰路につく。

歩いてる途中、何台もの消防車がけたたましいサイレンを鳴らしながら追い越していく。家の近所までさしかかると、あちこちで細い道が黄色いテープで封鎖されている。どうやら、家から数百メートルほど離れた場所にある住宅が火事になったらしい。現場につながる四方の道路にはそれぞれ何台ものポンプ車が停まっていて、消火栓から太いホースを通じて、現場の消防車に水を送り込んでいた。

遠くからだったので、現場の様子はあまりよく見えなかったが、何件もの住宅に延焼するほど激しいものではなさそうだった。人的被害が出てなければいいのだが‥‥。明日は我が身。火の扱いには気をつけよう。

増えていく蘊蓄

昼頃まで寝て、この二日間の寝不足を取り戻す。おひるにうどんを作り、コーヒーをいれ、原稿の続き。とりあえず、当面の作業にはメドがついた。

ライターとしていろんなジャンルの取材をしていると、それなりに蘊蓄も増えていく。たとえば‥‥新幹線は、今以上のスピードを出そうとするとパンタグラフが溶けてしまうけど、車体に電源を搭載してパンタグラフをなくせば、時速500キロくらいまで出せるので、実はリニアモーターカーとか無理して作らなくてもいい、とか。そんなことを知ってても、はたして何に使えるのかという気がしないでもないけど(苦笑)。

まあ、いろいろ雑多に引き出しにしまっておけば、いつか何かの役に立つのかも。

密林で一喜一憂

本づくりの仕事に携わっている者にとって、アマゾンでの順位やレビューというのは、本当に一喜一憂させられる指標だ。書店での動向と異なる場合も多々あるとはいえ、あれだけリアルタイムに、そして直接的に反応が表示されてしまうのだから、気にならない方がおかしい。

本の内容に対して的確な評価のレビューがついて、それに伴って順位が推移するのなら別に問題はない。でも、他の本のページとかを見ていると、時々、どう見ても的を射ていない見方や、明らかに筋違いな悪意によって低い評価をつけているレビューもある。購入を検討してくれている人が、みんながみんな、そういう的外れなレビューを差し引いて判断できる人ばかりではないし、少なくとも商品の第一印象には大きく影響してしまう。悩ましいシステムだ(苦笑)。

その一方で、何年も前に出した本に、忘れかけた頃にぽつんとレビューがついたりすると、自分の本が世の中でまだ読み継がれているのだ、と、ほっとした気持にもなる。便利でもあれば、困った面もあるけれど、何とかうまく使いこなしていかなければならないのかな、このシステムを。

選挙に思う

昼、近所の小学校に設けられた投票所へ。衆院選と都知事選の投票をしに行く。

今回の衆院選は、どういう投票をすべきか、最後の最後まで迷った。投票所で鉛筆を握るまで迷っていたくらいだ。正直に言えば、「この人を選びたい、この人なら大丈夫」と思える候補者は、一人もいなかった。「この政党なら任せられる」と思える政党もなかった。どの政党にも、明らかにネガティブな要素や頼りにならない面が感じられてしまう。どうしても譲れない政策を絞り込んで、消去法に近い形で選ばざるを得なかった。いっそ、白票を投じた方がよかったのかもしれない。

日本は、これからどうなっていくのだろう。投票所からの帰り道、暗澹とした気分になった。