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InstagramとWordPress

あちこち飛び回りながらこなしていた今月の仕事も、ようやくゴールが見えてきた。ただ、ほっとして気を抜いたせいか、今日はなんだか身体に力が入らない。週末は仕事で千葉方面に行かなければならないし、もうひと踏ん張りしなければ‥‥。

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ここのところ、InstagramWordPressを連携させようと試行錯誤していたのだが、ようやく落としどころが見えてきた。InstagramからFlickrに写真をポストするように設定し、Flickrにアップされた写真を、Quick Flickr WidgetというプラグインでWordPressのウィジェットに表示させる方法だ。

Quick Flickr Widgetは、Flickr関連のプラグインの中では比較的シンプルで扱いやすい。画像の表示サイズや投稿日時の表示など、もう少し細かくカスタマイズできるといいのだが、今のところ僕の求める用途では、表示の具合や投稿から反映までのレスポンスなど、このプラグインが一番まし。ページ右下のウィジェットエリアに、最新の投稿を一件だけ、ちんまり表示させることにした。

ただの自己満足と言われたらそれまでだけど(苦笑)、今後は、ブログのページの右下も、ちょくちょく見てやってください。

Instagram

最近、面白いなと思っているiPhone向けアプリに、Instagramという無料アプリがある。今月初めに配布が始まったばかりなのだが、あっという間に広まって、一躍大人気に。巷では「Twitterの次に流行るサービスの本命はこれだ!」なんて声も聞くほどだ。

簡単に言うと、Instagramは写真共有アプリだ。iPhoneで撮った写真をトイカメラ風フィルタでスクエアフォーマットに加工して、アプリ経由でアクセスできる環境にアップロードする。フォロワーは、それに「Like!」やコメントをつけることができる。非常にシンプルで、必ずしも今までにない斬新なサービスというわけではない。では、なぜ今、こんなに人気なのか?

一つには、基本的にiPhoneだけで完結することを前提に、インターフェイスや仕組みを構築しているという点。Webから移植された従来のサービスに比べると、段違いに使いやすい。フィルタ加工される写真のサイズが612ピクセル四方というのも、それがiPhoneの画面で一番綺麗に表示されるサイズだということを計算しているからだろう(余談だが、Instagramで加工した写真はiPhoneの待受画面にちょうどいい具合に収まる)。いつでも気軽にiPhoneを持ち歩いて、気が向いたら写真を撮って、それを友達と共有する。そうした使い方にジャストフィットしたアプリなのだ。

もう一つは、用意されているトイカメラ風フィルタのクオリティの高さ。トイカメラアプリは過去にもたくさんリリースされているし、僕もCamera Bagというアプリを愛用していたが、それらと比べても、格段にいい。Instagramのフィルタを使うと、別にどうということのない写真でも「何かいい感じ」になってしまうのだ。フィルタの種類もたくさんあるので、写真に合わせていろいろ試して遊ぶことができる。iPhone 4からカメラの基本性能が大幅に向上しているのも、このアプリにプラスに働いていると思う。

TwitterやFlickr、Facebook、Tumblr、Foursquareとの連携機能も用意されていて、Instagramへの投稿をTwitterで知らせたり、Flickrに写真を同時投稿したりすることもできる(僕がFlickrでテストしたギャラリーはこちら)。また、gramjunctionなどのサイトで写真のギャラリーを作るのも面白い。今後はWordPressと連携させるプラグインも出てくるのではないだろうか。というか、出てほしい(笑)。

午前四時の写真集

昼、国立のKunitachi Tea Houseという店でガレットのランチを食べながら、仕事の打ち合わせ。これが本格的に始動するのは来年の春以降になりそうだが、この世にまだ存在しない本のことをあれこれ話し合うのは、とても愉しい。いい本になるといいのだが。

先方のオフィスで午後半ばまで打ち合わせをした後、新宿に出てヨドバシカメラを徘徊。もうすぐ買い替える予定のテレビの現物を下見する。機種はだいたい絞り込めた。あと少しで冬だというのに、うっかりバルミューダのGreen Fanにつられてしまいそうになる。その前に必要なのは、足元暖房のヒーターだろうに。

夜は、新大久保の梁の家という店で飲み会。夏のラダックのヌブラでしばらく一緒に行動した、ジュレーラダックのスタディツアーのメンバーの方々と。この店はひさしぶりだったが、カキのヂョンとポッサムのうまさはさすが。あと、おこげマッコリというのを初めて飲んだ。

夜中に三鷹まで戻ってきて、家までの道程をぶらぶらと歩く。規則正しく並んだ街灯の列の下、しんと静まりかえった住宅街を歩いていると、もう思い出せないほど昔に考えた本の企画を思い出した。午前四時、夜でもなく朝でもない時間に、誰もいない街の風景を撮って、それを写真集にしたら面白いんじゃないか。どうしてだか、そんなことがふいに脳裏に浮かんだのだった。

写真展「ラダック、僕が戻る場所」

ラダック洪水被害復興支援企画/山本高樹 写真展
「ラダック、僕が戻る場所」

行きたい、と思える場所がある。会いたい、と思える人がいる。
ラダックの風息」の著者が二年ぶりに訪れた、空果つる地、ラダック。
崇高なまでに美しく、そして苛烈な自然。そこで心穏やかに暮らす人々との邂逅。
私たちにとって大切な何かを思い起こさせる、ラダックの情景の数々をご覧ください。

期間:2010年10月15日(金)〜11月28日(日)
会場:リトルスターレストラン
   東京都三鷹市下連雀3-33-6 三京ユニオンビル3F
   TEL&FAX 0422-45-3331 http://www.little-star.ws/
時間:11:30〜24:00(土日祝12:00開店/日祝23:00閉店)
定休:月曜日(臨時休業や貸切の日もあるため、お店のサイトをご確認ください)
料金:無料(会場が飲食店なので、1品以上のオーダーをお願いします)

※会場では、2010年8月に発生したラダック洪水被害の復興を支援するための義援金の受付も行います。

旅音「インドホリック」

ラダックから日本に帰ってきた時、旅音の新刊「インドホリック」が、僕のいない間に発売されていたことを知った。しかも、「ラダックの風息」と同じ出版社から。そこから不思議な縁がつながって、11月3日に開催するトークイベントのゲストとしてお招きすることになったのだが、それはまた別の話。

旅音とは鎌倉在住のご夫婦で、ご主人の林澄里さんが写真とWebを、奥さんの加奈子さんが文章を担当されている。中南米を一年かけて旅した日々を描いた前作「中南米スイッチ」もそうだったが、この「インドホリック」も、瀟酒でとても美しい本だ。鮮やかな色彩のインドの情景を、みずみずしい感性で切り取った写真の数々。インド各地を約半年かけて旅した日々を綴る文章は、感動した出来事があった時も、困ったトラブルに遭遇した時も、きちんと抑制が効いていて、ニュートラルな視線に好感が持てる。

旅行記というと、自分の行為に陶酔してしまったり、妙にカッコつけてしまったり、あるいは面白おかしくウケを狙ったりしてしまいがちだが、旅音による二冊の本は、本当に自然体で、いい案配のバランス感覚でまとめられている。それはたぶん、彼ら自身が、旅というものに対する自分たちなりのスタンスを確立しているからだろう。

長い旅を経験した人の中には、疲弊して擦り切れてしまったり、何かが変質してしまう人も少なからずいる。でも、旅音の二人は、異国に対するフレッシュな好奇心と敬意を抱きながら、実にのびのびと旅を楽しんでいる。それでいて、自分たちらしさも忘れていない。「旅の達人」といった類の人たちとは違う。「旅を楽しむことがうまい人たち」なのだと思う。そして、そういう人たちが作った本というのは、読んでいても気分がいい。

できれば、せめてあと1折(16ページ)はページ数に余裕を持たせて、その分、見開きや1ページ断ち落としでズバッとレイアウトされた写真をもっと見たかった‥‥というのは、贅沢すぎる注文か。フルカラーの本でこれ以上ページ数を増やすのは、採算面でかなり厳しくなるのはわかっているけれど。