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スライドトークイベント:冬のラダックと「氷の回廊」チャダル

東京・大崎にあるパタゴニア東京 ゲートシティ大崎店で、冬のラダック・ザンスカールをテーマにしたスライドトークイベントを開催することになりました。冬ならではのラダックの美しい風景や、ロサルやレー・ドスモチェをはじめとする冬の祭り、凍結したザンスカール川の上を旅するチャダル・トレックなどについて、現地で撮影した写真をふんだんに見せながらお話しします。

このトークイベント、入場は無料ですが、設営の関係で事前予約が必要です。事前に主催の風の旅行社(0120-987-553/info@kaze-travel.co.jp)までご連絡ください。会場のキャパが約80名と、僕にしては分不相応に大きいので(苦笑)、よろしくお願いします。

鎌倉アルプス散策

昨日は少しだけ遠出して、鎌倉の天園ハイキングコースというところを歩いてきた。ここは鎌倉アルプスとも呼ばれていて、鎌倉市でもっとも高い、159メートルの大平山に登るルート。あっという間に登れる割には、奥深い森の雰囲気も楽しめる。

スタート地点は、北鎌倉駅。線路沿いで風に揺れるススキが、秋の訪れを知らせていた。

極光の記憶

この間のアラスカ旅行で、二週間の間に二度、オーロラを見た。オーロラ見物が目的のツアーに参加したのに一度も見られなかったという人の話もよく聞くし、同行した僕の母も三度目の北極圏付近への旅行で初めて見たというから、僕は運がよかったのかもしれない。

初めて目にしたオーロラは‥‥今までの人生で目にしてきた、どんなものとも違う領域にある存在だった。雲や雨のように地球の営みに密着した存在でもなく、太陽や星のように宇宙の永遠を感じさせる存在でもない。音ひとつたてず、大気をそよがせもせずに、遥か高空で弾ける光の奔流。とてつもなく巨大で、鮮やかで、激しく、そして儚い。その圧倒的な美しさに、僕は魅入られると同時に、ある種の畏れを感じた。もし、この得体の知れない極光の輝きをずっと眺め続けたら、僕は気が狂ってしまうのではないか、と。

時にオーロラは、空一面に爆発的に広がる「ブレークアップ」という現象を起こすことがあるという。もし、冬のツンドラの中で一人立ち尽くしたまま、そんな凄まじい光景を目にしたら、どんな気持になるのだろうか。

人前に出ること

終日、部屋で仕事。手元にある書き仕事は昨日のうちに終わらせたので、今日は写真のセレクト。とりあえず、再来月にやる予定のトークイベント用の写真から。

今年は、春先に小規模なトークイベントに二つ出たのだが、来月末に一つ、再来月にも(僕にしては)かなり大規模なトークイベントに出ることになっている。今年はラジオからも何度か出演依頼を受けたし‥‥すべてラダック絡みとはいえ、いったいどうしたんだろ。

人前に出るのは本職ではないし、どちらかというと苦手だ。未だにイベントでもラジオでも、口の中がカラカラにひからびて粘膜がくっついてしまうくらい緊張する(苦笑)。でも、自分が取り組んでいること、自分が大切にしていることを一人でも多くの人に知ってもらうためには、こういう人前に出る機会をコツコツ積み重ねていかなければならないことも、身にしみてわかっている。

あー、人前に出ても口の中がひからびない方法って、ないかなー(笑)。

谷に吹く風

ひさしぶりに、ブログをプチリニューアル。ヘッダの写真を変えてみた。スピティの、キー・ゴンパ。

この写真を撮った時は、ちょっと手間取った。当初は、トレッキングの出発地点でもあったこのキー・ゴンパまでジープをチャーターして移動し、ここでゴンパの撮影をした後に何日かトレッキングを行い、帰りは別の村からローカルバスでカザに戻るという計画だった。ところが、キー・ゴンパに着いた時は、あいにくの曇天。写真は撮れなくはなかったが、どんよりとして面白味に欠ける絵柄だった。

で、ガイドのタンジン(テンジンという名のスピティ流発音。ラダックではスタンジンと発音する)と相談して、帰りに天気がよかったら、バスを途中下車してもう一度キー・ゴンパに行って撮影をし、そこからどうにかしてカザに戻ろうと決めた。なぜだかわからないが、このゴンパの写真は、それだけの手間をかけてもしっかり撮る価値があると感じたのだ。

結果は、ごらんの通り。焦点距離12mm(35mm判換算で18mm)のレンズで、スピティの谷に屹立するゴンパを気持よく捉えることができた。考えてみれば、ここまでワイドな画角でうまく画作りできるゴンパって、ラダックには意外と少ないかもしれない。この日も晴れていたのは朝の数時間だけで、昼にはまた曇り空になってしまった。ツキにも助けられた。

今年の夏のスピティでは、ほかにも割と納得のいく写真が何枚か撮れたのだが、次に作る本のことなどもあるので、しばらくは出し惜しみしようかな、と思う。