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加住丘陵を歩く

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八王子駅から北に少し歩き、浅川を越えると、加住丘陵という小高い丘がある。小宮公園という公園として管理されているこの場所には、コナラやクヌギを中心とした緑豊かな雑木林の中に木道が整備されていて、手軽に自然を味わえる散策コースになっている。気持のいい秋晴れの日、この加住丘陵をぶらぶらと歩いてきた。

北極光

Northern Lights
アラスカで目にしたもの、撮ってきた写真は、今すぐ全部公開するわけにもいかないのだが、これくらいだったらいいかな。北の空を舞うオーロラ。

ウィルダネスへの畏れ

ワンダーレイクをはじめとするデナリ国立公園のキャンプ場には、頑丈なフードロッカーが設置されている。食べ物や飲み物のほか、歯磨き粉や化粧品など匂いのするものはすべて、テントではなくフードロッカーに入れておくことが義務づけられている。テント内での料理や食事も禁止。人間が寝起きするテントから匂いを出してはいけないのだ。キャンプ場ではなく、バックカントリー・パーミットを取って原野を歩いてキャンプをする場合は、食料は頑丈なプラスチック製のベアーコンテナに入れて密閉し、テントから離れた場所に置いておくように指導されている。

もし、テントで食事をしたり、食料など匂いのするものをテントに置いていたりしたら、大げさでも何でもなく、自殺行為になる。彼の地に生息するクマをはじめとする野生動物は、匂いのするものにとても敏感だ。不用意な管理の仕方をしていると、自分のいる場所にわざわざクマを呼び寄せてしまうことになる。

今回、ワンダーレイクのキャンプ場で知り合った人は、去年、サンクチュアリ・リバーのキャンプ場でテントを張って寝ていた時、隣のテントがクマに一撃で潰されてしまったそうだ。幸い、そのテントの中にはその時誰もいなかったのだが、迂闊にもリップクリームか何か、匂いのする化粧品をテントの中に置いていたらしい。ほんのちょっとした不注意が、命取りになりかねない。

それでも、アラスカの国立公園では、人間の都合に合わせてクマなどを追い払おうという考えは一切ない。彼の地の主人公はあくまで野生の動物たちであって、人間はよそ者でしかないのだ。よそ者は分をわきまえて、自然をできるだけあるがままの姿に保つことに協力しなければならない。

途方もなく大きな手つかずの自然、ウィルダネスへの畏れと、そして憧れ。アラスカという土地の魅力の一つは、間違いなくそこにあると思う。

原野での食事

約二週間のアラスカ滞在中、キャンプをしたのは9日間。その間の食糧は、いろいろ考えた末、8割くらいを日本で調達して持ち込んだ。フリーズドライのごはんシリーズとパスタを各種取り混ぜて、カップヌードルのリフィル(中身だけパックしたもの)も用意した。カップヌードルは、起きてからバスに乗るまで時間のない朝に食べるのに重宝した。

アンカレッジでも、フリーズドライのアウトドア用食品はたくさん店頭に並んでいたが、どれもアメリカンサイズでかなり量が多そうだったし、味も未知数だったので、とりあえず今回は大半を持ち込むことで失敗を回避できたのはよかった。次にまた機会があれば、パスタなどは現地調達にすると思うけど。

アンカレッジのスーパーで調達したのは、携行食糧としてクリフバーとチョコレートを日数分、一杯分ずつ小分けになったココア、インスタントコーヒーの小瓶、それから偶然見つけた日本のメーカーの魚の缶詰など。チョコレートやココアなどの甘いものは寒さをしのぐ上でも有効だし、コーヒーでカフェインを摂って一息つくような余裕を持つのも大事。夕食のおかずに缶詰が一缶つくと、それだけでずいぶんリッチな気分になれる。

ある程度長い期間キャンプを張る時は、食べ物や飲み物にどうやって楽しみを見つけて気分転換につなげるか、というのも大事になる。あまりストイックになりすぎると、長丁場では精神的にきつい。今回は、そういう点では食事の時間をうまく楽しみながら、息抜きにできたのではないかと思う。

極北の風

今回のアラスカ取材では、いつも行き当たりばったりな僕にしては珍しく、かなり周到に装備を吟味しながら準備した。撮影機材はもちろんだけど、それと同じくらい慎重に検討したのが、防寒具やテントだった。

二年前に母の付き添いの団体旅行でデナリ国立公園を訪れて、短いハイキングに参加した時、特に強く印象に残ったのは、風の冷たさだった。朝晩はともかく日中はそれほど気温は低くないはずなのだが、とにかく風が、氷のように冷たい。原野で吹き晒されると、体温をごっそり奪い去られてしまう。中途半端な装備で臨むとつらい思いをすることになるのは目に見えていた。

服はもこもこのダウンジャケットではなく(薄い布地だと灌木の枝にひっかかって破れやすい)、ゴアテックスのハードシェルの下に薄手のインナーダウンとソフトシェル、足はトレッキングパンツの下にタイツ。ニットキャップや手袋など、身体の末端を保温するものも重要だ。テントも風に強いしっかりしたタイプをと、アライテントのエアライズを選んだ。寝袋はひさしぶりに、冬のラダックやチャダル・トレックで使った厳寒期用のものを持ち出したが、十二分に役立ってくれた。

それにしても、ワンダーレイクを吹きすさぶ風は、どうしてあんなに冷たいのだろうか。国立公園の入口あたりとは、同じような天気の日でも、風の冷たさがまったく違っていた。あの大きな大きな山‥‥デナリに近づけば近づくほど、風も冷たくなるのかもしれない。わからないけど。