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迷子の女子中学生たち

この間、陣馬山から高尾山まで山歩きをした時のこと。

陣馬山の山頂から尾根伝いの道を高尾山に向けてのんびり進んでいると、前方から、10人ほどの女の子たちがとぼとぼと歩いてきた。見たところ中学生くらいで、山道を歩くにはあまり向いてなさそうな服装と靴。遠足か何かで来たのだろうが、高尾山周辺ならともかく、この近くでこういう子たちを見かけるのは珍しい。

軽く会釈して行き過ぎ、しばらくの間歩き続けていると、やがて後ろから、ザッ、ザザッ、と誰かが駆けてくる足音がした。トレイルランナーかな、それにしては切羽詰まった感じの走り方だな‥‥と思ってると、「あ、あの! すみません!」

ふりかえると、さっきの女子中学生たち。片手にA4のプリントを握りしめた、班長らしき女の子が、意を決した感じで僕に声をかけてきた。

「あの、景信山はどっちですか?」
「こっちですよ。僕が歩いてる方向」
「えー! やっぱり間違ってたんだ‥‥」
「景信山に何しに行くの?」
「そこがおひるごはんの集合場所なんです。12時半に」
「それには間に合わないんじゃないかな。ここからたぶん1時間くらいかかるよ」
「えー! どうしよう‥‥」

班長さんはくたびれきった他の女の子たちと話をして、仕方ないから、と、僕の後をついて歩きはじめた。何だか妙な道連れができちゃったな。ていうか、これじゃまるで僕が、道に迷っちゃった引率の先生みたいじゃないか。

ほうほうのていで景信山に辿り着いた女の子たちは、待ち構えていた本物の引率の先生に、「まったく! あなたたちがいなくなるから‥‥!」と、こっぴどく怒られていた。まあ、これもいつか、いい思い出になるよ。

Traversal from Mt. Jinba to Mt. Takao 2015

自然と人と

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この間、ほんの気まぐれに、Facebookのカバー写真を上の写真に変えた。すると、結構いろんな人からこんな風に聞かれた。

「これ、クマですよね。どうやって撮ったんですか?」
「いや、たまたまこういう場面に居合わせて、普通にそのまま」
「だって‥‥めっちゃ近くないですか、これ?」

この写真を撮った、アラスカのカトマイ国立公園のブルックス・ロッジは、アラスカの他の場所と比べても格段に近い距離で野生のブラウンベアの様子を観察できる場所として知られている。ロッジの敷地や川沿いに設けられている観察用のデッキまでの道などには、トランシーバーを持ったレンジャーが常駐して、人が不用意に近過ぎる距離でクマに遭遇しないように目を光らせている。ロッジを訪れる客も、まず最初にクマに関するレクチャーを受けなければならない。

そうはいっても、ロッジのすぐ近くの湖畔をぶらぶらしてるクマに、こんな風に結構な至近距離で行き合わせる可能性はある。そんな時に感じるのは、自分という存在の脆さ。このクマがほんのちょっと気まぐれを起こせば、僕なんて、簡単にぺしゃんこにされてしまうのだから。

人は、時に傲慢に自然を踏みにじり、取り返しのつかない仕打ちをする。軍の基地のために珊瑚の海を埋め立てるとか。でも、そうして人がこしらえたものは、往々にして長続きはしない。自然の側も、時に台風や地震や津波のように途方もない力で、人に災厄をもたらす。人は自然に対して、どんな風にして向き合っていくべきなのだろう。自然の中で、人は人として生きることを許された存在なのだろうか。

しばらく前から、そんなことを、ぼんやりと考え続けている。

時計について

今日は、例のApple Watchの発売日だったそうだ。僕の友人にはMacユーザーが多いので、早々とゲットした人もちらほらと。新しいガジェットって気分アガるよね、いいなあ、と思う。ケータイやスマホを持つようになってから腕時計をしなくなった人も、またスタイルが変わってくるのかもしれない。

僕自身は、意外に思われるかもしれないけど、外出する時はほぼ必ず腕時計をつける。そんなにせかせかと時間を気にするたちでもないのだが、まあ、昔から時刻は左手首で確認するのが習慣だったから。高級な腕時計には縁も興味もなくて、ここ数年は、ほぼプロトレックだけを使い続けている。

僕の場合、旅に出る時も割とエクストリームっぽい場所に行くことが多いから、その相棒としてプロトレックは欠かせない。ソーラーで発電できて、方角と高度と気圧が測れるというのは、本当に役に立つ。世の中には結構な数のユーザーがいると思うけど、リアルに標高5500メートルを計測したプロトレックのユーザーって、そうそういないと思う(笑)。

だからApple Watchも、ソーラー発電と気圧&高度計がついたら、ぼちぼち考えてみようかな。まあ、そんなこと言いながら、再来年あたり、しれっと買っちゃってるかもしれないけど(笑)。