Tag: Outdoor

自然と人と

DSC_0891s
この間、ほんの気まぐれに、Facebookのカバー写真を上の写真に変えた。すると、結構いろんな人からこんな風に聞かれた。

「これ、クマですよね。どうやって撮ったんですか?」
「いや、たまたまこういう場面に居合わせて、普通にそのまま」
「だって‥‥めっちゃ近くないですか、これ?」

この写真を撮った、アラスカのカトマイ国立公園のブルックス・ロッジは、アラスカの他の場所と比べても格段に近い距離で野生のブラウンベアの様子を観察できる場所として知られている。ロッジの敷地や川沿いに設けられている観察用のデッキまでの道などには、トランシーバーを持ったレンジャーが常駐して、人が不用意に近過ぎる距離でクマに遭遇しないように目を光らせている。ロッジを訪れる客も、まず最初にクマに関するレクチャーを受けなければならない。

そうはいっても、ロッジのすぐ近くの湖畔をぶらぶらしてるクマに、こんな風に結構な至近距離で行き合わせる可能性はある。そんな時に感じるのは、自分という存在の脆さ。このクマがほんのちょっと気まぐれを起こせば、僕なんて、簡単にぺしゃんこにされてしまうのだから。

人は、時に傲慢に自然を踏みにじり、取り返しのつかない仕打ちをする。軍の基地のために珊瑚の海を埋め立てるとか。でも、そうして人がこしらえたものは、往々にして長続きはしない。自然の側も、時に台風や地震や津波のように途方もない力で、人に災厄をもたらす。人は自然に対して、どんな風にして向き合っていくべきなのだろう。自然の中で、人は人として生きることを許された存在なのだろうか。

しばらく前から、そんなことを、ぼんやりと考え続けている。

時計について

今日は、例のApple Watchの発売日だったそうだ。僕の友人にはMacユーザーが多いので、早々とゲットした人もちらほらと。新しいガジェットって気分アガるよね、いいなあ、と思う。ケータイやスマホを持つようになってから腕時計をしなくなった人も、またスタイルが変わってくるのかもしれない。

僕自身は、意外に思われるかもしれないけど、外出する時はほぼ必ず腕時計をつける。そんなにせかせかと時間を気にするたちでもないのだが、まあ、昔から時刻は左手首で確認するのが習慣だったから。高級な腕時計には縁も興味もなくて、ここ数年は、ほぼプロトレックだけを使い続けている。

僕の場合、旅に出る時も割とエクストリームっぽい場所に行くことが多いから、その相棒としてプロトレックは欠かせない。ソーラーで発電できて、方角と高度と気圧が測れるというのは、本当に役に立つ。世の中には結構な数のユーザーがいると思うけど、リアルに標高5500メートルを計測したプロトレックのユーザーって、そうそういないと思う(笑)。

だからApple Watchも、ソーラー発電と気圧&高度計がついたら、ぼちぼち考えてみようかな。まあ、そんなこと言いながら、再来年あたり、しれっと買っちゃってるかもしれないけど(笑)。

「山本高樹のノルウェー・トロムソ取材レポート」

tromso_bepal小学館のアウトドア雑誌「BE-PAL」のWebサイト上で、先日プレスツアーで訪れたノルウェー北部の街トロムソについてのフォトレポートの短期連載を開始しました。全6回の予定で、トロムソの街の紹介のほか、郊外での犬ぞり体験や、オーロラの撮影の模様などを写真とともにお伝えしていければと思っています。北極圏の街の様子について興味のある方は、ご覧になってみていただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

走り初め

今日はひさしぶりに、自転車に乗ることにした。コースは特に決めず、とりあえず、三鷹から南へ。多摩サイまで出たら、少しスピードを出して走ってみよう、という感じで。

雲ひとつない快晴。風もそれほど強くない。冷え冷えとした空気を吸い込みながら、ブロンプトンのペダルを踏んで、川沿いの道を走る。走り初めにはうってつけの自転車日和だ。こんなに清々しい気持になれたのはいつ以来だろう。

走り初めとはいっても、去年は確か、一度も自転車に乗らなかったはずだ。東京近郊の山歩きにも一度も行けてない。本の制作や取材に次ぐ取材で気忙しかったこともあるが、結局それも言い訳だよなあ、と今は思う。

自転車も、山歩きも、今年はもっと楽しんでいかなければ。

忘れてきたもの

ほんと、やたらめったら忙しい。

今日は午後から、三田と赤坂でそれぞれ打ち合わせ。終わった後、四ツ谷のたけだでカキフライ定食を食べてほっとしたのもつかの間、家に戻ってみたらメールの山で、夜半過ぎまでひたすらキーボードを叩いていた。

赤坂で、冬だけ登場するアイススケートリンクのそばを通りがかった。スケートなんて、いったい何年やってないだろう‥‥さっぱり思い出せない。とりあえず、普通に前に進んだり曲がったりする分には普通に滑れるけど。あれ、そういえばスキーは? 何年やってない? 大学の時以来?

年を経るにつれ、いろんなことを経験していく一方で、忘れてきたものもある。寂しいような気もしないではないし、またやってみようかと思わなくもないけれど、うーん、どうだろ‥‥。何かきっかけがあれば、なのかな。

とりあえず今は、いろんな意味で余裕がない(苦笑)。