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十周年

今夜、外でごはんを食べるとしたら、リトスタしか考えられなかった。今日、六月一日は、リトスタが開店して十周年の日。

この季節に似合うヒマワリの花を買って、夕方お店に行くと、店内のカウンターの上は、すでに色とりどりのお祝いの花々でいっぱい。十周年記念に作られた刺繍入りの白いシャツや、それを着たお店のスタッフさんたちの写真パネルと相まって、ずいぶん華やいだ雰囲気になっていた。でも、予約札の置かれたテーブルが次々と常連さんで埋まっていくと、やっぱりいつもの、リトスタらしいリトスタ‥‥誰もが何も気にせずおいしいごはんを食べて、お酒を飲み、朗らかに笑い合える場所になっていった。

同じ街の同じ場所で、お店を十年続ける。簡単なことではないと思う。三鷹南口の商店街だけでも、この十年でどれだけたくさんの店が生まれては消えていったか。そんな中でリトスタのスタッフのみなさんは、おいしいものを作って、心を込めて出す、という日々を、丁寧に十年間積み重ねていった。そういう日々の積み重ねでしか、得られないもの、届けられないものが、この世界にはある。今夜のリトスタの店内には、確かにそれがあったように思えた。

おめでとう。ありがとう。そして、これからもよろしくお願いします。

デニムとゲリラ

昨日の夜、ジーンズやジャケットなど、手持ちのデニムの服をまとめて洗濯して、外に干した。今朝は遅くまで爆睡していたら、急に激しい雨音。やばい、と飛び起きて、あたふたとデニムの類を取り込む。

すると、ものの10分もしないうちに雨は止んで、うららかな日射しが差してきた。何だ人騒がせな、と思いつつ再びデニムを干し、おひるを食べてコーヒーを飲んでたら、また激しい雨が降ってきて、あたふた。何なんだ今日は。

ぱりっと乾いた洗いたてのデニムの感触は好きなんだけど、それを味わうためにまとめ洗いをしたばかりに、気まぐれなゲリラ豪雨に振り回されまくってしまった。やれやれ。

とろみのすすめ

昨夜から降り続いていた雨も、午後には止んだ。ちょっとひんやりする。

今週はほぼずっと家にいるので、食事は自炊ばかりしている。自炊はいい。昼も夜も自炊すると、コーヒー代やビール代(発泡酒ではなく)を含めても、食費が一日千円でおつりがくる。その日食べたいものを好きなだけ食べられるし。昨日はカブのしょうが焼、今日はほうれん草とひき肉のあんかけを作った。

数年前から本格的に自炊を始めて以来、個人的に重宝する調味料だなあと思うのは、片栗粉。炒め物を作る時に肉にまぶしておいたり、煮物やスープの仕上げに水溶き片栗粉でとろみをつけたり。もともととろみ好きというのもあるが、ともすると毎日同じような味付けのメニューになってしまいがちなところに、時々とろみを加えることで、うまい具合に変化をつけられる気がする。

この春から一人暮らしで自炊を始めた人で、自炊きついなあと思ってる人は、片栗粉をぜひ。

変わっていく三鷹

先週取材した分の原稿は納品したし、来週待ち構えてる取材ラッシュのことはとりあえず忘れて、今日も一日、自分を甘やかして過ごす。たっぷり寝て、たっぷり食べて、何もしない。

午後、コーヒー豆の補充のため、三鷹南口へ。まほろば珈琲店の横では、今週末に移転オープンするこいけ菓子店がすっかりできあがって、奥の方でフカザワさんが忙しそうにしている姿がちらりと見えた。途中で通りがかったフルーツの一富士の改装工事もほぼ終わったようで、ずいぶんお洒落な雰囲気になりそうな様子だった。

ラダックに行っていた時期を除いても、三鷹で暮らすようになってから、十年。この街も、ずいぶん変わった。広い梅林が潰されて面食らうような高層マンションが建てられたり、いくつもの店がオープンしては、いつのまにか別の店に変わっていたり。街が変わるのにはいろんな理由があるけれど、そこで暮らしてる人間としては、変わってほしくない場所、なくなってほしくない店は、ちゃんと応援しなければ、と思う。

何だかんだで僕自身もすっかりなじんでしまった、住みやすい街なのだ、三鷹は。

トイレの修理

数日前から、家のトイレの配管がぽたぽたと水漏れするようになった。スーパーでシーリング剤を買ってきて塗ってみたりもしたのだが、構造的に常に水圧がかかる部分らしく、水漏れは防ぎきれない。この忙しい時期に、面倒なことになったと頭を抱える。

とりあえずマンションの管理人さんに電話すると、管理会社経由ですぐに水道修理の業者さんがチェックしてくれることになった。夕方になって来てくれたのは二人の男性で、とても丁寧に挨拶してくれた後、てきぱきとしたチームワークで修理に取りかかってくれた。チェックの結果、古くなっていた短めの管とパッキンなどを交換することになり、二時間後にはすっかり直ってしまった。片付けを終えて帰る時の挨拶まで、すごく感じのいい二人だった。

けっして楽な仕事ではないと思う。行く先々の家にもいろんな人がいるだろうし、煩わしいことも多いと思う。でも彼らは、地味かもしれないけど、この世の中になくてはならない役割を果たしている。いろんな人のいろんな仕事によって自分の暮らしが支えられていることを、あらためて思い出させてもらった気がする。

僕も、自分の役割をきちんと果たさなければ。