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Webサイトを作る

今日の午後は、Webサイトの立ち上げ作業をしていた。昨年夏のラダック取材でお世話になったご夫婦が経営する旅行会社のサイトを、僕が作らせてもらったのだ。

去年のうちに仕込みはだいたい終わっていたのだが、サイトをアップするレンタルサーバや独自ドメインの情報が確定したので、データのアップロード作業をしていた次第。WordPressを新規インストールし、プラグインやテーマを設定し、固定ページのテキストとソースコードを移植してサイト内リンクを張り直し‥‥。地味に手間取って、夕方くらいまでコツコツとやっていた。まあでも、こういう作業は嫌いじゃない。

依頼主からは、使用したいキーカラーやメインで使う写真の指定と、「できるだけシンプルにまとめたい」という要望があったくらいで、あとはかなり好き勝手に作らせてもらった。結果、ものすごくシンプルなサイトになったけど、こういうつくりの方が何かあってもメンテが楽だし、長続きするような気がする。

というわけで、まだ仮オープンの状態だけど、「Mother Earth tours & travels / MILA’S HOUSE」のサイト、どうぞよろしく。

ラダックから学ぶ?

午後、茗荷谷にあるジュレーラダックの事務所へ。3月24日(土)に開催されるトークイベントにゲスト出演することになったので、その打ち合わせ。

イベントのテーマは「ポスト3.11 持続可能な社会とは?ラダックから学ぶ」というもの。僕はラダックをある程度見続けてきた日本人としての立場で、写真を交えながらラダックの話をすることになった。

今回のように、日本でのラダック絡みのイベントや書籍では、「ラダックから学ぶ」といった感じの言葉がよく使われる。それは大いに結構なのだが、時々ほかの場所では、そもそもラダックとはどういう場所で、どういう人々が暮らしているのかをろくに把握しようとしないまま、ごく一部の事象だけを拾い上げて性急にラダックを論じている人を見かける。そのたびに、僕は違和感を覚えずにはいられない。「学ぶ」前にまず、ラダックそのものを「知る、知ろうとする」ことが大事だろう、と。

ラダックの良い部分と悪い部分をフラットな目線で捉えて、ラダックの人々の心の部分——苛酷な環境で生き抜く少数民族ゆえの絆の強さ、チベット仏教に根ざした精神性など——も踏まえて、いろんな角度から考えてみるべきだと僕は思う。異国を理解するというのは、そういうことではないだろうか。そのプロセスを端折って、都合よさげな部分だけつまみ食いするように「学んで」も、それは本質からズレているし、そのまま日本で活かせるとも思えない。

イベントで僕が伝えたいと思っていることの一部は、そんなところかな。

趣味と仕事

僕の趣味って何だろう、と、ふと考えてみる。

自転車? お気に入りの一台はあるけれど、趣味と言えるほど入れ込んで乗り回しているわけでもない。読書、音楽鑑賞、映画鑑賞‥‥人並みかそれ以下。「趣味? 特にないですねえ‥‥」と言ってしまっていいレベルかも。

たぶん、一番趣味らしい趣味と言えるのは、「旅」なのだと思う。「写真」も好きだけど、旅が絡まないと発動しないし。しかし、2006年以来、ラダック以外の場所にはほとんど行ってない‥‥パスポートにはインドヴィザばかりがずらずらと並んでる状態‥‥(苦笑)。

そもそも、ラダックへの旅は自分の仕事にすっかり結びついてしまっているので、もはや趣味の範疇を超えている。でも、自分の一番好きなことが仕事と直結しているというのは、とても幸せなことなのかもしれない。だから、いい意味で、僕の趣味は仕事。

執筆から編集へ

今日も昼の間は外で道路工事のドリルが景気よく轟いていたので、本格的な仕事開始は夜から。どうにかこうにか、ガイドブックの草稿の推敲を終える。本当はもっと見直したい気もするが、きりがないし、先は長いので。メールに添付し、編集者さんに送信。ふー。

これで、「執筆」という作業が終わり、「編集」という作業に突入する。考えてみれば、これまで自分が全体または一部の執筆を手がけた本で、編集にノータッチだったものは二冊しかない。ほとんどは企画段階からどっぷりと関わっているので、編集にも当たり前のように関わっているのだが。今回の本は、最初から最後のページまで、すべて自分で構成を決めているので、編集もがっつりやる。

ガイドブックのような本では、編集にものすごく手間がかかる。ちまちまとした細かいチェックを気が遠くなるほど積み重ねて、ある意味、小説や読み物以上に、心を砕いて手をかけなければならない。かの地を旅する人、憧れる人に、役立ててもらうために。

いよいよ佳境。がんばろう。

感動の再会

一昨日の夜にとりあえず本の草稿が書き上がったので、昨日は気分転換に、一日外に出かけてきた。

まず向かったのは、蔵前のアノニマ・スタジオで開催されていたブックマーケット。良心的ないい本を作り続けている小さな出版社が一堂に会して、それぞれの本を販売するというイベント。思っていたよりもこぢんまりとした展開だったけど、こうして紙の本を作ることに熱意を持って取り組んでる版元さんもまだまだあるんだなあ、とちょっと嬉しくなった。

その次に行ったのは、六本木ヒルズで開催中の歌川国芳展。平日だからゆっくり見られるだろうと思いきや、すごい人出。「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」みたいな絵の前に、現実世界の人間たちがわちゃーっと群がっている様は、ある意味シュールだった(苦笑)。展示内容は素晴らしかったけど、さすがに疲れた‥‥。

そんなこんなの夕方、携帯に着信。この間の飲み会でなくして行方不明になったマフラーが、ジュレーラダックの事務所で発見されたらしい。スカルマさんのカバンの中にマフラーが入っていたのだとか(苦笑)。いったい何でそんなことになったのかさっぱりわからないけど、とにかく受け取りに行こう、と茗荷谷にある彼らの事務所へ。もう二度と会えないと思ってたお気に入りのマフラーと、感動の再会。よかったー。うるうる。

で、その後は、スカルマさんたちと近所で晩ごはんを食べることになり、軽く晩ごはんのつもりが、気がつけば終電一歩手前まで飲むはめになり‥‥。でも、今度はしっかりと、マフラーを持って帰った。もう離さないぜ(笑)。