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残雪

午後から外出。十日前に注文しておいた自宅作業用のメガネを吉祥寺の店で受け取り、駅前で少し休憩して、電車で代官山に移動。春頃に計画しているたくらみについての打ち合わせ。

東京では日曜の夜から月曜にかけて結構雪が降って、僕はずっと家に引きこもって仕事をしていたのだが、電車は大幅に本数が減ったり遅れたりで、都内は阿鼻叫喚の大騒ぎだったらしい。東京が雪に慣れることは永遠にないのかもしれない。

今日はさすがに屋根や道路の雪はほとんど消えていたが、道端には雪かきをした後に積み上げられた雪の塊が融け残っていて、近くを通りがかると冷え冷えとした空気を肌に感じた。今が寒さの底なのかな。これから徐々に暖かくなっていくのだろうか。

……と思って天気予報を見たら、今週末も、雪かもしれない? まじっすか。

国民的アイドルグループの謝罪について思うこと

最近はめっきりテレビを見なくなったのだが、昨日の夜10時過ぎ、スイッチを入れて、さらにめっきり見なくなっていたフジテレビにチャンネルを合わせた。先日から芸能マスコミを賑わせている国民的アイドルグループの去就について、当事者たちが生出演してコメントを発表するというので。

気味の悪い光景だった。40前後の大人の男5人が、一人を除いて喪服のような格好で、憔悴しきった顔で、何について詫びているのかもよくわからない物言いで、謝っている。というか、謝らされている。自分自身は人として別に間違ったことをしていないのに、という気持が見え隠れする表情で。

一人の人間として社会で生きていく中で、法律に触れるとか、倫理的に間違っているとかで、他の人に大きな迷惑をかけたのであれば、それについて謝罪するのは別にいいと思う。芸能人であれば、記者会見なりテレビの中なりでも。でも、マスコミの憶測を含めた報道で大騒ぎになったからって、芸能事務所を辞める辞めないのもめごと程度で、あんな風に人間の自尊心を踏みにじるようなことをさせてしまうというのは、どう考えても普通の感覚ではない。それをさも一件落着のように報じる提灯メディアの感覚も気持ち悪い。

あれを見るまでは、何だかんだで解散しない方がいろいろ丸く収まるのかなと思っていたのだが、今はむしろ、そこまでさせられるくらいなら、すっぱり解散して事務所も辞めた方がいいんじゃない?と思うようになった。人として間違った道を選んだかもしれないという思いを飲み込んだまま、口元を歪めて愛想笑いを浮かべる彼らを見守り続けたいと思う人は、いったいどれくらいいるのだろう。僕は別に彼らのファンではないが、少なくとも、今の彼らをテレビとかで見かけるのは、どうにもしんどい。

ナンバーワンにならなくていいなら、自分で自分に納得できる、裏表のない生き方をすればいいと思う。それがどういう道であっても。

残秋

zansyu
最近、急に寒くなったので、秋はもうすっかり終わってしまったのかと思ってたけれど、まだ、ほんの少しだけ残っていた。陽の光に、透き通る紅葉。昭和記念公園にて、iPhone 6で撮影。

憎しみの理由

昨日はこまごました仕事で夜更かしして、今日は昼頃まで寝ていた。のっそり起きてMacを開き、パリで起きた無差別テロのニュースを知って、いきなりぶん殴られたかのように愕然とする。仕事で現地入りしていた知人は幸い無事だったが、それにしても、しかし‥‥。

「卑劣なテロにはけっして屈しない」「テロリストとは断固として戦う」と、各国首脳は口を揃える。確かに、テロはけっして容認されるべきではない行為だ。でも、テロはどんなに力ずくで抑え込もうとしても、ただそれだけではけっして根絶やしにはできない行為でもある。なぜ、何の関係もない無辜の人々を巻き込んでまで、テロリストは攻撃を仕掛けるのか。歩み寄るとか妥協するとかいう意味ではなく、彼らが憎しみを抱く理由にきちんと向き合おうとしなければ、テロの連鎖は永久に止まらない。

日本も、そうしたテロの連鎖と無縁ではないと思う。海の向こうの他人事などでは、けっしてない。

バンコクの電車

タイの首都バンコクは、周辺部を含めると人口が1500万人近くに達する巨大都市。街を行き交う車の数はすさまじく、どこもかしこも常に渋滞。場所や時間帯にもよるけれど、タクシーやトゥクトゥクでは、いつまでたっても目的地に着ける気がしない(苦笑)。だから先日の取材中は、常にBTS(スカイトレイン)とMRT(地下鉄)を軸に、必要に応じてチャオプラヤー・エクスプレス・ボートを組み合わせて街の中を移動していた。

BTSやMRTの車内はキンキンにエアコンが効いていて、椅子などもとても清潔。液晶モニタに流れる広告には日系企業のCMも多い。乗客たち、特に若い子たちはみんな、一心不乱にスマホをいじっている。そんな感じの車内なので、時々、東京で電車に乗ってるような錯覚に陥りそうになる。

ただ、一つ大きく違うと感じたのは、停車駅で年配の人や小さいお子さん連れの人が乗ってくるたびに、それまでスマホをいじってた若い人たちが、スパッ!と立ち上がって席を譲っていたことだった。体力的に弱い立場の人を丁寧に気遣う彼らの態度は、仏教を篤く信仰する国だからというのもあるだろうが、東京の電車内の風景とはずいぶん違う。東京はほんと‥‥バレバレなのに寝たふりしてる若い人とか、結構いるし。

この点において、バンコクは東京に圧勝だなあ、と思う。