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ナロと道明寺

昼、ひさびさにリトスタでランチ。先月から書いていた本の原稿が、きりのいいところまで到達したので、場所を変えて気分転換しつつ、推敲作業をしようと思った次第。食後のコーヒーを飲みつつ、二時間ほど、みっちり読み込む。

ナロの写真展が開催されているリトスタは、当然というか何というか、ナロだらけ(笑)。なんとも幸せな空間だったのだが、お客さんもわんさかいて(いいことだけど)、ティタイムになっても人が減らず、じっくり写真を眺めて回るのはちょっと難しかった。でも、僕が坐っていたのはカウンター席だったので、そこに展示されていたたかしまてつをさんのイラスト原画はゆっくり見ることができた。やっぱり手描きの原画は匂い立つものが違うなあ。

リトスタを出た後、しばらく商店街をぶらぶらして、たかねで今季初の道明寺桜餅を買う。いちご大福も捨てがたいけど、やっぱりこの季節は道明寺だ。夜食にお茶と一緒にいただこうかな。

Aside

昨日、カルビーの「じゃがりこ アンチョビ&ガーリック バーニャカウダ仕立て」を何の気なしに買ったのだが、じゃがりこ史上最強なのではないかと思えるくらいうまくてびっくりした。これが期間限定商品だなんて、もったいない。まあ、バーニャカウダなどというお洒落な料理は、生まれてこのかた食べたこともないのだが(笑)。

浮き沈み

昼、電車に乗って、ゲートシティ大崎で開催された奥華子のフリーライブに行く。彼女のライブを観るのはひさしぶりだったが、やっぱり生歌はいい。「届く」ものが全然違う気がする。特に、去年からずっと続いている全国ツアーで歌い込まれている「初恋」という曲の演奏は素晴らしかった。ラストの曲で、観客たちに歌と手拍子を預けたまま、会場中をターッと走り回っていたのにも笑ったけど。

いい気分のまま三鷹まで戻ってきたものの、夕方からは歯医者。今日は治療ではなく、歯石除去とクリーニング。ちゅいーん、と甲高い音を立てる機械で歯を擦られ続け、別に痛くはないものの、すっかり意気消沈(苦笑)。来週、もう一回これをやらなければならない‥‥。

夜は気分を取り直してリトスタへ。通常のディナータイムに来たのはひさびさ。はま子さん入魂のいわしの梅しそ巻き揚げなどなど、ビールと一緒においしくいただく。下がっていたテンションが、だいぶ持ち直した。今日は浮き沈みの多い日だ(笑)。

味噌汁の味

昼、リトスタへおひるを食べに行く。ホールスタッフとして二年間働いてきた女性が今日でお店を卒業するということで、そのご挨拶も兼ねて。常連さんが入れ替わり立ち替わり彼女に挨拶をしていたのを見ていると、お客さんに愛されていたのだなあと思う。

隣の席にいた常連さんが、彼女に、リトスタの味噌汁がいかにおいしいかということを力説していた。その人は筋金入りの常連さんで、ランチの味噌汁と、夕ごはんセットの味噌汁の味の違いまで熟知していた(笑)。「ここの味噌汁には、タマネギがすごく合うんですよ! タマネギが入っている日はラッキーだと思います!」と。確かに。

僕も、仕事の打ち合わせ相手が三鷹まで来てくれるという時は、よくリトスタでのランチミーティングを提案するのだが、みんなランチを食べはじめて、味噌汁をすすると、たいてい「おおっ」と声を上げる。きちんと出汁を取って、丁寧に仕込んだ味噌汁。何気ないメニューだからこそちゃんとおいしいというのが、あの店らしさなのかなと思う。

アウェイの地で

映画を観に行こうと思い立ち、渋谷へ。映画館で整理番号付きのチケットを買った後、夕方からの上映に備えて、腹ごしらえをすることにした。

僕にとって渋谷は、竹下通りほどではないにしろ(苦笑)、かなりのアウェイの地だ。あのチャラついた雰囲気にはどうにもなじめないし、店の移り変わりも早すぎてついていけない。おひるを食べるにも、どの店がいいのやらあまりよく知らない。さてどうしたものか‥‥と思案した結果、以前、誰かからちらっと噂を聞いたカフェ・マメヒコが近くにあったはずなので、iPhoneを頼りに訪ねてみることにした。

入口がものすごくわかりにくい(セブンイレブンの店内にある階段を下りる)のでどうなることかと思ったが、首尾よく辿り着くことができた。長い長いテーブルを中心にお客さんが大勢いたけれど、騒がしくはなく、ごく自然にくつろげる。ホエー豚のオムレツと、冬の深煎り珈琲を注文。酸味控えめなコーヒーはガツッとした苦みがあって、もろに僕の好み。オムレツも丁寧に作られていておいしい。店員さんたちもとても感じがいい。何より、あんまり渋谷らしくない(笑)。ここはいい店だなあ。

自分にとってアウェイと思い込んでいた街で、思いがけず、憩いの場所を見つけることができた。