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桃の数だけ肥え太る

2週間ほど前に、実家のある岡山から、白桃の箱詰めが届いた。

岡山産の白桃はとてもデリケートな果物で(梱包からしてスポンジに包まれてるし)、一番うまいうちに全部食べ切りたかったので、ビニール袋に包んで冷蔵庫で冷やしつつ、毎晩、晩飯の後に1個を相方と分けて食べた。薄い皮をピーラーでそっと剥き、中心の種を避けるように、ばすっと包丁で切り分けて。透明な果肉から滴る、蜜のように甘い果汁。年に一度のお楽しみだ。

そうして箱詰めされていた白桃5個を、5日間かけて食べたのだが、その影響か、体重が1、2キロ増えた。ほかに太りそうなものを食べた心当たりはないし、室内での自重筋トレも続けていたのに。白桃の甘さ、恐るべしである。

だがもちろん、後悔はしていない。またせっせと自重筋トレにいそしもう。

お茶を飲んだり、ごはんを食べたり

この週末は、ひさしぶりに相方と二人で、外で飲み食いをする機会があった。土曜の夕方に三鷹の横森珈琲でお茶を飲んだのと、日曜の夕方に西荻のコノコネコノコでお酒を飲みつつごはんを食べたのと。

これまでずっと、日常の中で当たり前のようにしていたことだったのに、コロナ禍の影響で、かれこれ3カ月もご無沙汰していた。その間も、リトスタやコノコネコノコにはテイクアウトでお世話になっていたのだが、あらためて、二人で出かけて外でお茶を飲んだり、ごはんを食べたりすると、いつのまにか失われていたものの大きさ、そしてそれが少しずつ戻ってきたことのありがたさを、しみじみと感じた。

東京の感染状況は、まだまだまったく油断できない状況なので、しばらくは、外で飲み食いをするにしても、込み合わなさそうな場所と時間帯を選んでというやり方になると思うが、それでも、やっぱり、とても嬉しい。少しずつ、取り戻していければな、と思う。

スヰートポーヅ

二十代の終わり頃、ほんの二、三年だったが、九段下にあった雑誌の編集部に、契約社員として勤めていた。当時から僕はぼっちが好きだったので(苦笑)、社内の人と一緒におひるを食べに行くことはめったになく、たいてい一人で、神保町の方にぶらぶら歩いていって、どこかの店に入っていた。

すずらん通りの餃子専門店、スヰートポーヅには、通りがかった時に「あ、ここはおいしそう」と直感で入ったのが最初で、あのあたりでは誰もが知ってる老舗の人気店なのだという予備知識は、まったくなかった。完全に皮を閉じていない独特の小ぶりな餃子。赤だしの味噌汁と一緒にたいらげれば、その日の午後は、満ち足りた気分になれた。雑誌の編集部を離れてからも、昼頃に神保町界隈に来る用事がある時は、たいていスヰートポーヅでおひるを食べるようにしていた。

そのスヰートポーヅが、閉店することになったという。コロナ禍の影響か、それ以外に理由があるのかは、わからない。あの店は、あの佇まいで、ずっと変わらずにあそこにあるのだと、どこかで思い込んでいた。でも、変わらないものなど、どこにもないのだろうな。新型コロナウイルスは、日本中の至るところで、それを無慈悲に炙り出している。

嗚呼、残念だ。せめてもう一度、餃子中皿定食、食べたかった。

プロの仕事

昨日の夜は、荻窪の中華料理店、潮州へ。

かつて阿佐ヶ谷にあった頃から、潮州は、僕にとって、人生で一番おいしい中華料理を味わえる店だった。その潮州の料理長の馬さんが、ご家庭の事情で、今月いっぱいで店を離れられることになった。なので、相方と二人、今月最後の週末に、ぎりぎりすべり込みでお邪魔した次第。

XO醬。ピータン豆腐。エビマヨ。酢豚。レタスチャーハン。何というか、ほんまもんのプロの仕事を、一皿々々、いただいたような気がした。この一皿を作るのに、どれだけの修練と努力と集中力と気配りと、そして、まごころを、込めているのだろう。料理に限らず、プロとして仕事を残していくのであれば、かくあるべし、という姿を見せていただいたような、そんな気持ちになった。

おいしさに感動するだけでなく、勇気を奮い立たせてもらえるような料理は、めったにない。ごちそうさまでした。ありがとうございました。

黒船と金目鯛


連休中、伊豆半島の下田に一泊二日の旅行に行ってきた。台風17号の接近でどうなることかと思っていたが、行動時間中はほとんど雨に降られることもなく、下田の街をのんびり散策することができた。

宿は以前から友人たちにおすすめされていた、蓮台寺の金谷旅館に。千人風呂と呼ばれる巨大な総檜風呂で有名な宿で、実際に入ってみると、小学校のプールかよと思うほど大きい。特に、人の少ない朝方に入った朝風呂が最高に気持ちよかった。部屋もひなびた雰囲気の和室で、ゆっくり骨休めすることができた。

下田の街でどこを歩いていても目についたのは、黒船とペリーにまつわる案内板やスポット。街を挙げてのペリー推しっぷりに、かなりびっくりした。もう一つ、猛烈にプッシュされていたのが、金目鯛。みやげ物屋には、開きや切り身の真空パック、味噌漬や西京漬、干物に煎餅などなど、ものすごい数の金目鯛のバリエーションが並んでいた。「I♥IZU」というロゴステッカーのハートの部分に2匹の金目鯛の写真があしらわれてたのには、そこまで金目愛が深いのかと笑ってしまった。

実際、金目鯛、本当にうまいのである。煮付けや刺身、丼など、毎食のように金目鯛をたらふくいただいて、一生分とまではいかなくても、五年分くらいは食べられた気がしている。他にもおいしいものがたくさんあって、調子に乗って食べまくったので、たぶん、2キロくらいは太った(汗)。さすがにやばい。明日からちょっと絞らねば……。

ともあれ、港町散策と温泉と、金目鯛とで、いいリフレッシュになった小旅行だった。