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見習いガール

今日は朝から忙しかった。電話にメールに、返事をしたらそのまた返事が来て、何もかもが入り乱れて、わやくちゃ。自炊をする余裕もなかったので、夕方、サンダルをつっかけて、近所のココイチへ。

店の中には、高校生か、大学生になりたてくらいの、明らかにバイト始めたての初々しい見習いガールがいた。その見習いガール、初々しいというか、初々しすぎて、ほんとに立ち尽くしてるだけで、何もできない。客にお茶を運ぼうとして、お盆にお茶を載せ忘れるというミラクルとか(笑)。周囲の先輩店員さんたちも、はらはらしながら、手取り足取り指導中。それにしても、営業時間中の実戦投入には早すぎたんじゃあるまいか。

そんなココイチ内の人間模様を眺めつつ、インドチキンカレーを食べるのも、まあ、悪くない。

十周年

今夜、外でごはんを食べるとしたら、リトスタしか考えられなかった。今日、六月一日は、リトスタが開店して十周年の日。

この季節に似合うヒマワリの花を買って、夕方お店に行くと、店内のカウンターの上は、すでに色とりどりのお祝いの花々でいっぱい。十周年記念に作られた刺繍入りの白いシャツや、それを着たお店のスタッフさんたちの写真パネルと相まって、ずいぶん華やいだ雰囲気になっていた。でも、予約札の置かれたテーブルが次々と常連さんで埋まっていくと、やっぱりいつもの、リトスタらしいリトスタ‥‥誰もが何も気にせずおいしいごはんを食べて、お酒を飲み、朗らかに笑い合える場所になっていった。

同じ街の同じ場所で、お店を十年続ける。簡単なことではないと思う。三鷹南口の商店街だけでも、この十年でどれだけたくさんの店が生まれては消えていったか。そんな中でリトスタのスタッフのみなさんは、おいしいものを作って、心を込めて出す、という日々を、丁寧に十年間積み重ねていった。そういう日々の積み重ねでしか、得られないもの、届けられないものが、この世界にはある。今夜のリトスタの店内には、確かにそれがあったように思えた。

おめでとう。ありがとう。そして、これからもよろしくお願いします。

カムバック、たい焼き

昼、リトスタでランチを食べた後、プレオープンのこいけ菓子店へご挨拶に。今日はお菓子の試食サービスということで、本格的な販売開始は来週火曜日から。テレビ局の取材も来ていたそうだ。お店の内装は落ち着いた雰囲気で、お隣のまほろばさんとの連結部分が面白い。これからは、コーヒー豆の補充に来るたびに、お菓子も道連れに買って帰ることになりそう。太るな、たぶん(笑)。

今日はフルーツの一富士も新装オープン。すっかりお洒落な雰囲気で、でもやっぱり一富士さんらしい賑やかさもあって、何だか安心した。しかしその一方で、ちょっと、いや、かなり心配なのが、和菓子のたかね。

この間通りがかった時は定休日と思って気付かなかったのだが、今日も閉まっていたので、店の前の貼り紙を見ると、「経営陣と従業員との間で、昨年7月からの給料未払いや職場環境の改善などの話し合いをさせていただいているため、しばらくお休みします」とある。びっくりというか、ただごとではない様子だ。いったい何が起こっているのか‥‥。

事情を知らない身としては何も言えないけど、いち地元民としては‥‥またたい焼きが食べたい。道明寺や豆大福が食べたい。暑い日は店内で宇治金時が食べたい。ほかのお客さんたちもみんな、あの味が戻ってくることを祈っていると思う。いい方向に解決しますように。

タイな気分

春がだいぶ落ち着いて、日射しが高くなって、ちょっと蒸しっと感じるような季節。何だか無性にタイ料理が食べたくなった。

そうはいっても、まさにこの週末に代々木公園で開催されているタイフェスティバルの大群衆の中に割り込んでいく気力はない。家から徒歩20分の吉祥寺にある老舗アムリタ食堂で、まだ混んでいない夕方頃から、のんびりと料理をつつく。

そんなに特別なメニューを頼むつもりは、最初からなかった。パッタイとか、ヤムウンセンとか、魚のすり身揚げとか、昨年秋のタイ取材の時、毎日のように食べていたおなじみの料理。小ぶりな瓶からコップにビールを注いで、ちびちびと飲んだり食べたりするのが、何だかとても気持いい。

料理には、それにふさわしい気候というのがあるのだな。かの地には、今年の秋も再び赴くことになりそうだけど。

羊肉の味

昼、銀座へ。シネスイッチで映画を観ようと思ったのだが、狙っていた回の一時間前に窓口に行ったのに、すでに立ち見のみという状態で、夕方の回にずらすことに。それまでの間、千疋屋でイチゴパフェを食べたり、近くの店を冷やかして、なぜか沖縄の肉味噌の瓶詰めを買ったりする。

映画を観終えた後、何年かぶりにグルガオンへ。ライオンスタウトを飲みつつ、カリフラワーをタンドールで焼いたのをつまんで、メインはマトンカレーとバスマティライス。たっぷりスパイスが絡んだ羊肉を口に入れたとたん、これだ、と思った。ここしばらく、僕に足りてなかったもの。これからしばらく不足が続くであろうもの。ラダックやインドでは当たり前のものだった、この羊肉の味と噛みごたえ。何だか懐かしい気分になった。

願わくば、骨付きの羊肉だとさらにリアルな記憶が甦ったのだけれど(笑)。