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さすがに眠い

昨日は午後から渋谷で、夏のスピティツアーとザンスカールツアーの細かい打ち合わせ。いろいろ確認できたし、現地の貴重な資料もいくつかお借りできたので、ありがたかった。その後、夕方から綱島のポイントウェザーで飲み会。これも楽しい時間だった。

帰りはそこまで遅くならなかったものの、家に戻って雑用を片付けたりしてるうちに、寝たのは夜の2時過ぎ。今日は朝イチで大学案件の取材が入っていたので、3時間くらいの睡眠時間で起きなければならなかった。さすがに眠い。取材先は新宿から小田急線で1時間以上離れた場所なのだが、うっかり熟睡すると小田原まで行ってしまいかねないので、音楽を聴きながら我慢。駅前のマクドナルドでコーヒーを飲んでカフェインをキメ、どうにか取材を乗り切る。

しかしまあ、疲れた。今夜は、たっぷり寝よう……。

ただ一人で

自分は、社交的なタイプの人間ではない、と思う。

ライターとしてインタビューの仕事などをそれなりに長い年月やっているので、他の人とのコミュニケーションが苦手というわけではない(苦手だったらこんな商売やってられない)。仕事柄、口もそれなりに回るので、僕に対して「交友関係の広い人」というイメージを持っている人も、周囲には割といるのかもしれない。でも、実のところ、僕は友達付き合いのいい人間ではない。一人きりでいるのを寂しいと感じる人間でもない。

自分のことを知っている人間が、誰もいない場所へ行きたかった。自分が知っている人間が、誰もいない場所へ行きたかった。そういう場所で、ただ一人でいたかった。

子供の頃から、ずっとそうだった。それは今も変わっていない。たぶん、だから、旅をするようになったのだと思う。

初夏の土曜日

昨日は梅雨っぽい天気だったが、今日は昼から晴れて、風も吹いて爽やかな日になった。

午後、広尾で昨日から始まった吉田亮人さんの写真展へ。今日は会場で吉田さんと石井ゆかりさんとの対談があるとのことで、すべり込みで拝見させてもらった。先日のKYOTOGRAPHIEで吉田さんが発表した「Falling Leaves」の制作過程の話も。写真家をやめようと思ったほど悩み抜いた末、写真家として、人としての原点と、これからの道を見出した吉田さん。大きな一歩を踏み出されたのだな、と思う。

その後、神保町に移動して、スヰートポーヅで餃子中皿定食をたいらげ、少し書店街をぶらつき、夕方から岩波ホールでチベット映画「草原の河」を観る。山あり谷ありの大感動作とかではないけれど、静かで、しみじみ、じんわりとくる映画だった。標高の高い場所が、少し恋しくなった。

……まあ、あと1カ月後には、行くんだけども。そう考えると、それはそれで、何だか茫然としてしまう。

人の物差し、自分の物差し

昔、飲み会の席で「一番好きなラーメンの店は?」という話題になった時、ある人が都心の高級中華料理店を挙げたので、その理由を聞くと、「あの有名俳優のナントカさんの行きつけの店だから」という感じの答えが返ってきた。

その人は、ナントカさんのおすすめコメントをテレビか雑誌で見て、店に足を運んだのかもしれない。きっかけとしては別に悪くないとは思う。ただ、その時の答えはどちらかというと、自分がその高級中華料理店を好きな理由を、ナントカさんの物差しを拝借することで立派に見せようとしているように感じられた。虎の威を借る狐、みたいに。

似たようなことは、僕も、世の中の人も、多かれ少なかれ、やっているのかもしれない。何かを選ぶ時に、人の物差しを参考にする。自信のなさを、人の物差しで補強する。でも、そればっかりでは、つまらなくないだろうか。自分自身の物差しで、好きなもの、嫌いなもの、正しいこと、間違ってること、一つひとつ決めていく方が、絶対に楽しいと思う。最初から確固たる物差しを自分の中に持っている人などいないのだから、試行錯誤しながら少しずつ精度を上げて、その過程を楽しんでいけばいいのに。

友人のラダック人のツェワンさんは、近所の主婦たちが料理を習いに来るほどの料理上手で、特にカレーは絶品なのだが、「好きな料理は?」と聞いたら、「スガキヤの坦々麺は、うまいですよね。あれは、うまい」としみじみ言っていた。それでいいんだと思う。

だし巻き卵、そしてインディア

一昨日の夜は、ラダックのツアーでお世話になっているGNHトラベル&サービスの事務所で飲み会。三井昌志さん、小林尚礼さん、藤木ケンタさん、中田浩資さんという錚々たる顔ぶれ。今回の宴は、中田さんが得意料理のだし巻き卵をひたすら焼きまくって、皆にふるまうという趣向だった。大葉とじゃこ入り、まるごと明太子入り、穴子入り、そしてプレーンなだし巻き卵。中田さんの手際はどれもお見事で、ふわっふわのだし巻き卵は本当においしかった。ごちそうさまでした。

そして昨日は、日本橋で開催されたインド関連本の販売イベントと、矢萩多聞さんたちが出演するトークイベント「ぽかーんインディア」へ。4人の出演者がそれぞれインドにまつわる「ぽかーんとした話」をするイベントだったのだが、面白かった〜。特に多聞さんの「イングリッシュティーチャー」の話は、個人的に強烈にツボに入った。インドという国、本当に底が知れない……。

二日続けて、たくさん笑うことができて、なんだか気分がせいせいとしている。