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頭を下げられない人々

仕事で、日常で、旅先で、いろんな人に出会う。僕はもともと人付き合いのいい方ではないので、誰かと深く関わるのも割と慎重を期する方なのだが、それでもたまに、相手を見誤ったり、本性を見抜けなかったりして、困った目に遭わされることがある。

そういう困った人たちには、かなりの確率で共通している要素がある。それは、「頭を下げられない」ということ。

誰かに対して(時に実害を伴うような)迷惑をかけた場合には、「すみませんでした」と頭を下げる。誰かから明らかに感謝するに値する行為をしてもらった場合には、「ありがとうございました」と頭を下げる。たとえ相手のことを内心快く思ってなかったとしても、下げるべき時に頭を下げるのは、人として当たり前のことだ。だが、僕が遭遇してきた困った人たちは、この当たり前のことができない。その人が頭を下げるのを拒否した瞬間、それはこっちにとって、「あー、ダメだわ、この人」と、その人を見限る決定打になるのに。

まあ、いい年こいた大人になっても頭を下げられない人に対して、今さらこんな初歩的なことを指摘しても、時すでに遅し、なのだろう。こういう人の話題が他の人との間で出ると、たいてい、「あー、あの人ね」と、失笑とともにほかの困ったエピソードがずらずら出てきたりするものだから。

そういう人とうっかり関わってしまった時は、ヤレヤレ ┐(´-`)┌ と呻きつつ、その後できるだけ接触しないようにするしかないかな。

旅人バザール

昨日は、鎌倉・材木座の古民家ゲストハウス「亀時間」で開催された、旅人バザールへ。今回は出店する側なので、グレゴリーのデイアンドハーフパックがぱんぱんになるほど商品を詰め込んで行く。特に本がかなりの重量で、それを背負っての道中(結構歩く距離が長い)は、ちょっと心が折れそうだった(苦笑)。

亀時間を訪れたのは初めてだったのだが、築八十年以上経つ立派なお屋敷で、すごく雰囲気がいい。商品を並べ終え、正午に開場。とたんに、お客さんがどっと押し寄せて、あれよあれよと売れていく。たぶん売れないだろうと思っていた不要品が、数十分のうちにほとんど売り切れてしまった。その後は多少落ち着いたものの、やっぱりお客さんはものすごく多い。ほんと、トイレに行く時間を見つけるのも難しいほどだった。あんなフリマ、見たことない(笑)。

他の出店者さんも感じのいい方々ばかりだったし、鎌倉在住の友人の宮坂さんご夫妻や、リトスタの元スタッフのアッキーさんも訪ねてきてくれて、嬉しかった。ああいう旅好きの人たちばかりが集まる気持のいい時間と空間を共有できたのは、得難い体験だったと思う。あまりに大盛況過ぎて、自分が買い物をする時間がまったくなかったので、次回は客として参加したい(笑)。

主催の亀時間さんと旅音の林さん、どうもありがとうございました。

飲み会続き

一昨日、昨日、そして今日と、三日連続で飲み会だった。

一昨日はリトスタ。昨日は吉祥寺南口にあるオーツキ食堂というバルと、ハバナムーンをハシゴ。そして今日は、中野で仕事の打ち合わせの後、中野ブロードウェイ近くの飲み屋街にある小さな韓国料理店で。インドから戻ってきていきなり立て続けにお誘いいただいて、ありがたいことではある。

三日間とも酒量は控えめにしておいたのだが、それでもたらふく飲み食いしてることに変わりはなく、スピティの山の中を歩き回ってるうちにごっそりこそげ落ちた身体のぜい肉も、いくぶんリバウンドしてきた気配。ま、いいか。

緊張と弛緩

昨日の午後は、bayfmの「THE FLINTSTONE」という番組の収録のため、海浜幕張にあるbayfm本社に行った。ラダックのガイドブックの件で、話をさせていただくことになったのだ。

スタジオに入ってご挨拶をし、マイクテストも兼ねて雑談をしていると、いつの間にか収録が始まり、あうあうしてるうちに終了。もはや緊張してたのかどうかもよく覚えてないくらい、記憶が断片的(苦笑)。俺、ちゃんとしゃべれてたのかな‥‥。でも、DJの長澤ゆきさんの話術はさすがだった。人前に出たりしゃべったりする人ってすごいなあ、と改めて思う。

緊張の収録を終え、ほっとして電車に乗って都心に戻る。時間つぶしに立ち寄った神保町の石井スポーツで、あるデイパックに一目惚れ。ボレアスというメーカーのラーキンという製品で、シンプルで潔いデザインと背負い心地の軽さが理想的。これも出会いだと、即決して買ってしまった。

夜は吉祥寺で、今回のガイドブックでお世話になった旅行会社の知人の方々と飲み会。旅のあれこれを話しながら、気楽に酒が飲めて、楽しかった。昼間の緊張から解放されたのも、酒がうまかった原因かもしれない。いろいろありがたいことだなあ、と思う。

安売りはしない

昼、友人のライターとリトスタで会っておひるを食べる。同業者が集まると、当然のように互いの仕事の話になる(苦笑)。相変わらずの出版不況で、なかなか難しいねという結論にしかならないのだが。

まあでも、最近特に思うのは、景気が悪いからといって、自分の能力や自分が持っているコンテンツを、安売りすべきではないな、ということ。前にも同じようなことを書いたけど、きちんとした労働やコンテンツには、それにふさわしい対価が支払われるべきで、クライアントの懐具合などでその価値が決められてはいけないのだ。だから、多少の付き合いがあるからといって、あまりにもあんまりな条件を提示されたら、きっぱり断る勇気は必要だと思う。結局、それが自分の価値を守ることにつながるのだから。

というわけで、僕はもう安売りはしませんので、そこのところよろしく。