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旅と家と料理

東京に戻ってきてから、身辺もだいぶ落ち着いてきたので、徐々に自炊を再開。昨日はほうれん草のピリ辛あんかけ、今日はカブとえのき茸の鶏そぼろ煮を作った。

今年は6月下旬からインドに行っていたのだが、出発の2週間くらい前から食材の新規購入を止めて、冷蔵庫の中身を徐々に減らしていた。それから約4カ月間、ほぼすっからかんだった冷蔵庫も、今は牛乳や卵や野菜で満たされつつある。切れてた調味料も買い直したし。

僕の知り合いの旅好きな人たちには、自分で料理をするのを厭わないというか、料理好きな人が結構多い気がする。旅先では基本的に、自分自身で料理をする機会はあまり多くないわけで、いろんな国でいろんな人が作ってくれた料理をいただくことになる。それはそれで悪くないというかありがたいことだけれど、そういう日々がずーっと長く続いた後に自分の家に戻ると、自分で好きなように料理をして食べて、どこかでバランスを取りたくなるのかもしれない。少なくとも僕自身はそんな気がしている。自分でいれたコーヒーってこんなにうまいものなのか、とか(笑)。

さて、明日は何を作ろうかな。

キャベツに先客

冷蔵庫から、実家から送られてきた春キャベツを取り出して、包丁で切ったら、なめくじが二匹出てきた。思わぬ先客。

人にもよるのかもしれないが、僕はこういう状況でなめくじや芋虫に遭遇しても、あんまりびっくりしない。速やかにご退場いただきはするが(笑)、悲鳴を上げたり、食欲をなくしたりとかは全然ない。今日もその後、キャベツ入りミートソースパスタをもりもりおいしくいただいた。

考えてみれば、真っ当なやり方で育てられたおいしい野菜に虫とかがある程度ついてくるのは、当然のことだと思う。逆に僕は、虫食いの跡一つない、つるつるぴかぴかした人工的な雰囲気の野菜がスーパーに並んでると、どんな薬使ってるんだ、とちょっと疑心暗鬼になったりする。だから近所のスーパーでお世話になるのも、もっぱら地場野菜コーナーだ。

野菜もなめくじも人間も、結局、自然の中に組み込まれた一要素でしかないんだよな。

パセリの去就

昨日の午後、実家から野菜が届いた。箱を開けてみると、結構な量のパセリが入っている。その日の夜、母から電話がかかってきたので、なぜにパセリと聞いてみると「立派に育てられたから」とのこと。ともあれ、香りが飛ばない新鮮なうちに、何とかせねばならぬ。

とりあえずすぐ思いつくのは、パスタの仕上げに刻んだパセリを和える方法。即席のパスタソースを使う場合、僕はいつもパスタを茹でてる横で片手鍋にソースをあけて温めておく(温まったら火はすぐ切る)ので、茹で上がり直前に細かく刻んだパセリをソースの方に入れ、湯切りしたパスタをその上に投入してよーく混ぜ、パセリにほどほどにパスタの熱が通るようにする。こうすると生のパセリでも結構食べやすく、香りもいい。

あと、リトスタのミヤザキ店長から教えてもらったのは、刻んだパセリをオリーブオイルでさっと炒め、鰹節と醤油を合わせると、良い感じのふりかけになるという調理法。パセリのふりかけ。なんかうまそうだ。パセリの在庫はまだまだあるので、今度やってみよう。

まぐれ当たり

昨日、残り野菜を一気に片付けるべく、寸胴いっぱいに豚汁を作った。はっきり言ってものすごくテキトーに作ったのだが、できあがってみると、なぜか、妙にうまい。今まで自分で作ってきた豚汁の中で一番の出来だった。

料理については完全に門外漢だから何も言えないけど、たとえば自分の仕事では、何気なくシャッターを押したのがいい感じの写真になったり、さらっと書いてみたのがぐっとくる文章になったりすることがある。たぶん、写真や文章に携わる上で大事なのは、そういうまぐれ当たりを出せた時、何がよかったからそうなったのか、冷静に省みることなのだと思う。それが引き出しを増やし、打率を上げていくことにつながるのだろう。

でも、昨日の豚汁に関しては、はたして何がよかったのか、解明不能な謎に包まれている(苦笑)。

迂闊な在庫

旅に出る前になると、留守にする家の後始末で、何かとあたふたする。短い旅ならどうということはないが、半月以上留守にするとなると、いろいろやっておかなければならない。生ゴミを捨てるタイミングを確認し、洗濯物ができるだけ残らないように計算し、冷蔵庫の中身をチェックして‥‥。

あ。しまった。

夜になって冷蔵庫を開けてみると、なぜか一番下に、6本入りのソーセージがひと袋残っていたのだ。賞味期限は‥‥今日まで。捨てるにはもったいないけど、キープしておいても日本に戻ってくる頃には食えなくなってる。さて、どうするか‥‥。

ええい、ままよ。今宵の酒の肴は、ゆでソーセージ6本だ(苦笑)。