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肩の荷

終日、部屋で仕事。今、編集作業を請け負っている書籍に収録する、著者の方の対談原稿の執筆。テープ起こし(というよりデータ起こしか)も終わり、原稿もほぼ仕上がった。これでとりあえず、来週まではいったん自由の身。肩の荷が降りた‥‥。

‥‥と思ったら、明日の午後は、大事な打ち合わせがあるんだった。新企画のプレゼン。ブラッシュアップした企画書の準備はもう終わってるけど、今さらながらにキンチョーしてきた。出版社への企画のプレゼンは、今まで何度もやってきたが、いつまでたっても慣れない‥‥。

でも、この企画が採用されたら、来年の今頃はかなり面白いことになっているはず。これからの自分の道程に大きく関わってくることでもある。がんばろ。

いつものペースで

ここ最近、二度の週末(三連休含む)を全部潰して取り組んでいた、編集を請け負っている書籍の原稿整理が、昨日でようやく終了。想定より超過していたページ数の調整も終わって、台割も整い、DTP担当の方にデータ一式を渡すことができた。

原稿整理に追われていたこの十日ほどの間は、結構すさんだ生活だった。ちゃんと自炊をする時間もなく、散らかり放題で静まり返った部屋の中で、缶コーヒーをすすりながら机に向かって一日中カタカタと‥‥。毎日ノルマかそれ以上進めなければ、他のスタッフに迷惑がかかるというプレッシャーで、気持的にもまったく余裕がなかった。

昨日は部屋をしっかり掃除して、今日は昼も夜も自炊。コーヒーもちゃんと自分でいれて、ラジオを聴きながら、落ち着いて机に向かう。いつもの自分のペースが、ようやく戻ってきた気がする。

‥‥まあ、来月中旬あたりにまた、修羅場になりそうだけど(苦笑)。

旅は仕事にしない方がいい?

前のエントリーで旅と仕事について書いたら、知人の方が、「僕は旅は仕事じゃない方がいい。日常と非日常は区別があった方がいろいろ充実する気がする」とコメントしてくれた。

ほんと、それはまったくその通りだと思う。世の中では、旅と関係ない仕事をしている人が大半だ。仕事と旅は区別して、働く時は働く、旅を楽しむ時は楽しむ、という生き方の方が、ずっと自然だと思う。

僕自身、旅に出るなら、依頼やスケジュールには縛られたくない。自分が行きたい場所へ、自分が行きたい時間だけ旅したい。自分らしいと思える旅をやりきって、その経験を写真や文章でカタチにするのが、僕が今まで書いてきた旅の本のベースになっている。そこから踏み外したら、自分が旅の本を作る意味はなくなってしまう。

要するに僕は、旅と仕事の、ものすごく深い狭間で、無理筋を通そうとしてあがいているのだ(苦笑)。効率よくお金を稼ぐなら、他にも選択肢はある。でも僕はやっぱり、自分らしい旅の本にこだわりたい。自分の本を手に取って喜んでくれている、読者の方々の笑顔を見てしまったから。

旅は仕事にできるか?

深夜に思い浮かんだことを、つらつらと。

今まで、旅先でいろんな人に出会ってきた。その中でも、これから就職活動をしようとしている人や、すでに一度就職したけれど転職を考えている人が、異口同音に口にすることがある。

「‥‥できれば、旅に関係のある仕事がしたいんです!」

その気持、わかりすぎるほどわかる。旅の自由がもたらす解放感とみずみずしい感動に、仕事を絡めて生活していけたら、どんなにいいだろう。でも、「旅を仕事にする」のは、簡単なことではない。

たとえば、旅行会社に就職したからって、誰もが添乗員として年中あちこち旅して回っているわけではない。大半の時間は地道なオフィスワークに明け暮れる。たまに添乗に出たとしても、四六時中お客さんに気を遣って、ぶっちゃけ、ゆっくり旅を楽しむどころではない。添乗に出ずっぱりなら、それはそれで体力的にきついし。はたで見ていても、本当に大変そうな仕事だ。

では、トラベルライターやフォトグラファーはどうだろう。これも、概して非常にささやかな予算と弾丸スケジュールの中で、あれ見てこれ見てそれを見て、と取材に追いまくられ、帰国後、ライターには苛酷な〆切が待ち構えている。それでもなかなか食っていけないのが実情だ。

どの職業にも共通しているのが、自分で旅の行先や行動を選ぶ自由がとても限られている、ということ。仕事だから仕方ない面もあるが、そこに、かつての旅で感じた解放感や感動を見出すのは、かなり難しいと思う。

「じゃ、自分で好きなように旅をして、それを本や写真で発表しよう!」という人もいるかもしれない。僕自身の仕事で一番知られているのも、ラダックを好きなように旅して過ごして、それをまとめた本だ。「旅を仕事にする」という意味では、もっともそれに近い選択肢と言えるかもしれない。

でも、この選択肢は、自分で言うのも何だが、かなりリスキーだ。これだけで生活していくのは難しい。今の僕は、他の仕事も請け負いつつ、機を見て好きなように旅をして、それをどうにかこうにか形にする、という感じでやりくりしている。依頼される形でのトラベルライターやフォトグラファーの仕事は、それを完全にメインにすると自分の旅ができなくなりそうなので、積極的に営業をかけるつもりは今のところない。

ただ最近は、もう少し別の形で「旅を仕事にする」ということが実現できるのではないか、とも思っている。自分がある程度イニシアチブを握れる環境を整えて、自分の旅の本づくりもしつつ、それとはまた別のスタイルで、自分や、自分に近い立場の人の旅を形にする仕事ができたら‥‥。

今、水面下でたくらんでるのは、そんなプロジェクトだったりする。

日々のノルマ

終日、部屋で仕事。編集を受け持っている書籍の原稿整理。深夜まで粘って、一日で30ページほど進めた。集中力の持続時間を考えると、これくらいが限界か。

フリーランスの立場で仕事をしていると、「一人でやってるのに、よくサボらずに自分に厳しくできますね!」と言われることがある。実際のところ、僕はそんなに真面目ではない(笑)。朝は決まった時間に起きなくてすむならできるだけ寝てたいし、Macで作業していても、しょっちゅうTwitterやFacebookの誘惑にかられる。どちらかというと、自分には甘い方だと思う。

ただ、自分で了承した仕事の〆切は意地でも守るし、それを達成するために必要な日々のノルマは、必ずクリアするようにしている。というのも、ノルマを達成できずに先送りしてしまうと、「まだ余計に残ってる」と脳裏にチラついてしまって、何だか気持が悪いのだ。それこそ、寝つきが悪くなるくらいに(笑)。それ以前に、〆切に対してルーズなフリーランサーは、よっぽど秀でたものがないかぎり、遅かれ早かれ干されてしまうというのもあるが。

とりあえず、今夜はぐっすり眠れそうだ。