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仕事納め

午後、自転車に乗って小金井へ。鉛色の空の下、空気はとことん冷え切っていて、自転車をこげばこぐほど、指先がぴりぴりとかじかんでくる。

昨日までにチェックを終えた初校のゲラを中村さんにお渡しし、打ち合わせの後、きょとんとしてたナロにも挨拶して(笑)、帰路につく。今にも雨が降り出しそうだったが、どうやら濡れずに家に着くことができた。

これで、今年は仕事納め。今回の本づくりの作業自体は年が明けてからもしばらく続くので、あんまり仕事が納まったような気分にもなれないのだが、今のところ特に大きなトラブルや手戻りもなく順調に進行しているので、とりあえずはひと安心。心穏やかに年を越せそうだ。

それにしても、寒いな。明日は一日、本を読んで過ごそう。

校了したら焼肉

昨日、今日と、ちょっと根を詰めた作業。編集作業を担当している書籍の初校の、関係各所からの赤字の取りまとめ。

このまま順調に進行すれば、来月の下旬にはこの書籍も校了して、二月中旬には店頭に並ぶことになる。校了‥‥何て甘美な響き。ここ最近、書籍の仕事が校了を迎えると、自分的打ち上げで、吉祥寺の李朝園に焼肉を食べに行くのが恒例になっている。カルビ、ミノ、タン塩、特上リブロース。ごくり。ゆめのよーだ。なので、今回も必ず行きたい。

俺、この本が校了したら、焼肉食べに行くんだ‥‥って、何のフラグだ(笑)。

やりきれるか

昨日は誕生日だった。といっても何か特別なことをするでもなく、いつも以上に地味に過ごした一日だったけど。

次の一年は‥‥仕事の面で、もっとしっかりやらなければ、と思う。単純に生計をもっと安定させる必要もあるし、自分が好きな仕事‥‥旅にまつわる仕事をもっとスムーズに、コンスタントに続けていくための地盤づくりもしなければならないと思っている。その先のステップに歩を進めるために。

次のステップで、ぼんやりと、やってみたいと思っている場所がある。でも今は、正直言って、どうやったらそれにうまく取り組めるのか、そこで何をものにできるのか、見当すらつかない。ただ、やらなきゃいけない、やらずにはいられないという、駆り立てられるような気持だけは、確かにある。かつて、ラダックを初めて訪れた時のように。

文章や写真に関して、自分は卓越したセンスや能力を持ち合わせている人間じゃないことは、わかりすぎるほどわかっている。でも、自分がいつかやろうとしていることで大事なのは、できるかどうか、ではない。やるか、やらないか、最後までやりきれるか。それがすべて。

その時のために、しっかり準備をして、力を蓄えようと思う。

思いを背負う

昨日は夕方に都心で打ち合わせをした後、綱島にあるPOINTWEATHERへ。旅音の林さんと落ち合い、ごはんを食べつつ打ち合わせをする。来年の今頃くらいに出せたらいいな、という本の話。まだ、予算も何もついていない、まっさらな企画なのだが。

打ち合わせのような旅のような話は、お店のオーナーの寺本さんも巻き込んで大いに盛り上がり、気がつけば、あっという間に夜の11時。楽しかったな。何の気兼ねもなく、話したいことを話せたような気がする。

一冊の本の企画を思いついて作りはじめると、いつも、次から次へといろんな人の期待や思いを巻き込んでいく。それを受け止め、背負っていくのは、時にとても重たく感じられるのだが、それでもしっかり前を向いて進んでいかなければ、と思う。何も背負わないで作った本は、少なくとも僕にとっては意味がないから。

頼みづらい仕事?

以前、仕事の依頼をしてくれた初対面の方と打ち合わせをしていた時、「こんな仕事をお願いするのは申し訳ないんですが‥‥」と頭を下げられ、ちょっとびっくりしたことがある。確かに自分の個性を発揮するような類のものではないにしろ、ちゃんとした内容の仕事だったのだけれど。

その人曰く、僕のように執筆から撮影、編集まで一人でやって本を作っている人間には、頼みづらい仕事だなあ‥‥と思っていたそうだ。他にもそう思ってる人がいるとすると、僕は結構な機会損失を被ってることになる(苦笑)。

実際のところ、僕がやってる仕事は、自分の名前が表に出るようなものばかりではなく、名前も出さずにひっそり取り組んでる案件も相当多い。少なくとも、自分の名前だけで食っていけるほど突き抜けられてはいない。その一方で、そういう機会損失が生じてる可能性があるとなると‥‥いかんなこりゃ。ジリ貧だ(苦笑)。

ただ、身の丈に合わない無謀なことをやらかすつもりはないし、守勢に回って自分で自分のレベルを下げるつもりもない。周囲がどうあれ、その時その時の自分のベストを、一つずつ積み重ねていくしかない、と思っている。一気には突き抜けられないかもしれないけれど、積み重ねていけば、いつかは届く。