Tag: Apple

職人が作るオイルドレザースリーブ for iPhone

先月末、ちょうど二年ぶりにiPhoneを買い替えた。iPhone 4からiPhone 5(どちらも16GBのブラック)にしたのだが、サックサクな動作とWi-Fiを凌駕するLTEの爆速っぷりに、いたく感動。まあ、純正のマップアプリはほんとにどーしよーもない代物だし(苦笑)、楽しみにしてたSiriもまだ暇つぶしに使える程度の性能なのは残念だったが。

iPhone 5では全体が縦に長くなったので、普段持ち歩く時のスリーブケースも買い替えねばならなくなった。iPhone 3Gの頃から使い続けてきたフライターグのスリーブケースも、内張が破れてボロボロになってたし。で、次のスリーブケースは、iPhone 5を手に入れる前から予約注文していた(笑)。友人の遠藤幸作さんが経営する国立商店が販売している「職人が作るオイルドレザースリーブ for iPhone」だ。

このスリーブケースを選んだのは、同系列のiPad用のスリーブケースを去年から愛用していて、かなり気に入っているから。肉厚のオイルドレザーの心地いい手触りと、職人の手によるきちっとした縫製が素晴らしい製品なのだが、今回のiPhone用スリーブケースもそれらの長所を引き継ぎつつ、シンプルかつ安心感のある設計で、期待に違わぬ出来だ。使い込んでいくうちにエイジングが進んで、革がクタッとなじんでくるのが楽しみでたまらない。僕はiPhone本体にはケースも何もつけない状態で使っているが、薄手のポリカーボネート製のケースくらいなら、装着したままでも収納できるそうだ。

一個々々が職人による手作りなので、欲しい時に即座に手に入るわけではないけれど、予約して待つだけの価値は十分にある、と思う。

山ライオン

一昨日、MacBook ProのOSをSnow LeopardからMountain Lionにアップデートした。2009年にMacBook Proを買った時はSnow Leopardがリリースされた直後だったから、二世代分のジャンプアップということになる。

Snow Leopardは動作が非常に安定していた優れもののOSで、普段の仕事で使ってる分にはまったく不自由を感じてなかったし、かえって不安定になってしまったという評判だったLionに乗り換える気はさらさらなかった。その後、山ライオンになってだいぶ安定したという情報を聞き、iCloudを中心にしたデータのデバイス間自動同期(といっても使うのはカレンダーとアドレス帳くらいか)をやってみたかったので、意を決してアップデートしてみたという次第。

乗り換えた感想は‥‥可もなく不可もなくといったところか。細かい部分がいろいろブラッシュアップされてはいるけれど、たまに挙動がもたつく印象の時もあるし(三年前のノートだからある意味仕方ないが)。Safariからフォント指定とRSS機能が省かれたのにもびっくり。でも、しばらくいろいろ使ってるうちに、それなりに「こんなものかな」と馴染んできたのも確かだ。

次に一眼レフを(たぶんD800あたりに)買い替えたら、ディスプレイやストレージも含めた今のMacBook Proの性能では明らかに役不足なので、MacBook Pro Retinaに乗り換えて、Thunderbolt接続の外部ストレージも導入する必要に迫られるとは思う。そう遠くない将来に‥‥。とりあえず、その資金を稼ぐためにも、きりきり働かねば。

経験という足枷

夕方、今関わっている案件の依頼元から電話。で‥‥ひさしぶりに、やっちまった。電話口でのケンカ。あんなことでカッとなってしまって、我ながら大人げない。頭にきた原因はまあいろいろあるのだが、事前にちょっと準備したり説明してくれたりしていれば簡単に回避できたはずの作業が、先方がそれらを怠ったためにこちらが二度手間、三度手間となっているのが、共通した問題。

編集者という仕事は、ライターやデザイナーをはじめとする周囲のスタッフが、できるだけ円滑に気持よく作業ができるように配慮するのが大きな役割の一つだと僕は思っている。その際、経験が豊富かどうかは実はあまり関係ない。駆け出しの編集者でも、丁寧に心配りをしてくれる人は大勢いる。むしろ、中途半端にキャリアを積んで「自分は仕切れる」と思っている(あるいはただ思い込んでる)編集者の方が、相手の手間を考えなくなったり、仕事が雑になったりしがちになる。経験が足枷になっているわけだ。

今回のやりとりで一番失笑したのが、データを納品する際のファイル名の付け方の件。Mac上でZIP圧縮したデータをWindowsで解凍すると、ファイル名の2バイト文字が文字化けしてしまうので、今回はアルファベットにリネームして納品したのだが、「こちらの指示した日本語ファイル名で納品できないなら、そちらのパソコンにWindowsをインストールしてはいかがですか?」と言われた。そんなことするくらいなら、この依頼、最初から断ってる(苦笑)。

しかしこの世の中、便利なものはあるもので、Windowsでも文字化けしないZIPファイルが作れる「WinArchiver」というアプリがあることを友人に教えてもらった。いやー、Mac最高(笑)。

「当たり前」の有り難み

今日は外出の予定もなかったので、ゆっくり寝た。

郵便局で小包を出してきた後、自宅でiOS 5のアップデート作業。アップルのサーバに相当負荷がかかってたらしく、復元のプロセスでかなり時間がかかった。おまけにうちには、iPhoneの他にiPadもある(苦笑)。どうにかこうにか終わらせて、細かい設定を調整。iOS 5、使い心地自体は悪くない。

夕方、外に出かけて晩飯を食べてくるついでに、まほろば珈琲店でブレンドの5番とマンデリンを調達。あまりにひさしぶりだったので、顔を忘れられかけていた(笑)。家に戻る途中にスーパーに寄ったら、琥珀ヱビスがあったので、パックで購入。

インターネットに当たり前に繋がったり、便利なケータイが当たり前に使えたり、おいしいコーヒー豆やビールが当たり前に手に入ったり。それって、実はとても有り難いことだと思う。その有り難み、忘れないようにしなければ。

スティーブ・ジョブズ逝去

朝、いつものように仕事机のMacBook Proを立ち上げたら、スティーブ・ジョブズが亡くなったというニュースヘッドラインが目に入った。

ここ数年、彼の健康状態が思わしくなかったのは激痩せした見た目からも明らかだったし、今年八月にアップルのCEOを退任すると発表されてからは、その日が来るのも遠くないのかもしれない、とある程度覚悟はしていた。しかし、まだ56歳。逝くには早すぎる。

彼と彼が創り出した製品について個人的に思うところは、以前「Stay hungry. Stay foolish.」というエントリーにも書いたことがある。もし、学生時代に出版社でアルバイトをした時にMacintoshに触れていなかったら、その後の僕の人生は、今とはずいぶん違うものになっていただろう。だから、スティーブ・ジョブズには本当に感謝している。

「満足するな。常識を捨てよ」。自分もそうありたい、と思う。謹んでご冥福をお祈りします。