ツイてない日

夕方、電話が鳴る。以前、名刺交換をしたことのある方から「取材ができるライターさんを探していて、山本さんだったら‥‥」という相談。取材日を聞いてみると、あいにく、来週の大阪取材の日と重なっている。あちゃー。

先方はかなり困っているようだったので、友人のライターにもあたってみたのだが、みんな忙しくてNG。何も助けてあげられないまま、電話を切ることになった。申し訳ないことをした。

気を取り直して、音楽でも聴こうかと思ってボーズのイヤフォンを手に取ったら、あー! 断線してる! かれこれ三年近く使ってきて、特にラダックでは酷使してきたから‥‥。どうしよう。とりあえず、iPhone 4付属のイヤフォンは手元にあるのだが、ボーズに比べると音質が圧倒的に劣るし‥‥。

そんなこんなで、いろいろツイてない日。こんな時もあるさ。

ソーセージどん

ちょっと遡って、一昨日のこと。

おひるを何にしようかと考えていて、ふと、「ソーセージどん」を作ってみよう、と思い立った。ソーセージどんというのは、「よつばと!」の中に登場した料理。といっても、こんな会話の中で出てきただけだが。

「よつばは、とーちゃんの料理で何が一番好きだ?」
「カレー! とーちゃんのカレーはせかいいちうまい! あとソーセージどん」
「ソーセージ丼!? 何それ!?」「それはどんなのだ?」
「ソーセージとー、のりとー、めだまやきとー、はいってる」
「おいおいなんだよそれー、超うまそうじゃん!」

とりあえず材料ははっきりしているので(笑)、作ってみた。ソーセージは3本ほど、食べやすいように斜めにスライスして、フライパンで炒める。同じフライパンで目玉焼きを作る。丼にごはんをよそい、海苔を敷き詰め、炒めたソーセージをのせ、その上に目玉焼きをのせる。最後に、醤油をちょろっと回しがけ。

実際に食ってみると、ソーセージどん、超うまい(笑)。卵の黄身を崩しながら食べると格別。よつばがカレーの次に好きなのもわかる気がする‥‥。お試しあれ。

たとえ付け焼き刃でも

昨日のエントリーの続きというか、ライターの仕事について少し。

ライターをやっていると、いろんなジャンルのクライアントから取材を依頼される。時には、まったくの畑違いの仕事を手がけなければならない。僕自身、Webにもほとんど情報がない医療機器のメーカーからの依頼を受けて、途方に暮れた経験がある(苦笑)。

でも、そういう時に「自分の専門外なので‥‥」と言い訳するのは、プロとしては許されない。無理なら最初から引き受けない方がいい。引き受けるなら、わからないことはできるだけ事前に下調べをして、自分なりの準備をして取材に臨む。もちろん、そういった準備は付け焼き刃でしかなく、その分野のエキスパートからしてみれば物足りない知識かもしれない。それは仕方がないことだ。

大事なのは、その付け焼き刃の知識を足がかりにして、きっちり取材をして、自分の中であやふやな部分を全部潰し、予備知識のない読者にも理解できるような記事にまとめあげること。わからない部分は、訊く。調べる。確認する。そういう地道な作業の積み重ねが、ライターの仕事だ。

たとえ付け焼き刃でも、工夫と努力を怠らなければ、ちゃんと斬れる。自分自身、それを改めて肝に命じておきたい。

自分へのインタビュー

夕方、メールが届いた。先月、自分がインタビューされた時の原稿が、内容確認のために送られてきたのだ。

添付ファイルを開いてみると‥‥うーん、これは‥‥(苦笑)。文章がいい悪い以前に、基本的な部分の情報が、ことごとく間違っている。ちょっと本やネットで調べれば、すぐわかることなのに‥‥。コメントの抜き出し方もチグハグで、この文章で僕に何を言わせようとしているのか、僕でさえ理解できない(苦笑)。

「こことここを直してください」といった修正指示ではとてもフォローできないレベルなので、先方と相談した結果、「じゃ、僕が自分でリライトします」という結論になった。その後、夜半過ぎまで、このリライト作業にかかりきり。

自分がインタビューされた原稿を、自分でリライトする。シュールだ(苦笑)。あの日、わざわざ出かけて、二時間近くも一生懸命しゃべったのは、何だったんだろう‥‥。まあ、間違った情報を載せられるよりは、ずっとましだけど。

アラスカへ

昨日のエントリーの続きというわけではないのだが、来年の夏の終わり頃、半月ほどアラスカに行くことになった。

もともと、両親が旅仲間の友人夫妻とともにアラスカへの手配旅行を準備していて、すでに予約金は支払っていたそうなのだが、父がいなくなった分の穴をどうするかという話になり、代わりに僕が母と一緒に参加することになった‥‥という次第。

参加にあたっての問題は二つあった。一つは旅費。その手配旅行の参加費用は、ぶっちゃけ僕には到底払えないような金額だったのだが、父の旅費として用意していた分で母が建て替えてくれるというので、どうにか解決。もう一つは、僕が団体行動がからきし苦手なこと(苦笑)。これも、両親の友人夫妻が「高樹さんは、キャンプ・デナリ滞在中は一人で自由に行動してもいいですよ」と提案してくれたので、何とかなりそう。ほんとすみません(笑)。

そう、アラスカでの滞在場所は、キャンプ・デナリ。星野道夫さんの本にも何度となく登場する、シリア・ハンターとジニー・ウッドが建てた伝説のロッジ。今回、こういう巡り合わせでそこを訪れることになったのも、何かの縁なのだろう。アラスカへの最初の一歩としては、悪くない。